蘇る心地よいトラウマ 胸騒ぎの恋人を観た
最高に好きだ この映画。
一人の魅力的な人間を中心に繰り広げられる人間模様のお話。
中心人物はこれ
出たーーー
ニコラ。頭も良く穏やかでフレンドリー。
フットワークも軽いし自分から遊びにも誘う。
冒頭でこの笑顔を見た時、ジャージャー麺を食べていた私の箸は止まり、この映画は面白いだろうと確信した。
ニコラのような人は時折私達の人生に登場する。
男女関係なくフレンドリーで人当たりが良い。
美形なんだけど親近感も持ち合わせてる。
こんなのもう絶対好きになってしまうし、男とか女とか関係なく好意を抱くと思う。
だって魅力的だもん。
魔法みたいな時間が過ごせるんだもん。
自分が特別な人間になったような。
映画を観ている私でさえ、ニコラが出ていないシーンの時は「早くニコラに会いたいなぁ」と思ってしまうくらい。
会いたいんだよね。見たいんだよね。
フランシスとマリーが、ニコラと出会ったばかりの頃に「彼どう?」「いい奴だよね。好みじゃないけど」「私も」なんてやり取りをしていて、ニヤニヤしてしまった。
リサーチしつつ、自分は興味がないフリをしつつ、各々しっかり彼の事を考えて。
ちょっとしたお誘いや好意の言葉に一喜一憂して。
自分も同じような事をしていたなぁなんて懐かしくてちょっと恥ずかしい気持ちになった。
フランシスとマリーがそれぞれニコラに想いを伝えるシーンは、数年ぶりに胸がぎゅっとなった。痛くて、痛くて、時間を戻したいような、逃げ出したいような、心地よいトラウマが蘇る。
見終わって気付いた事、ニコラは誰かを傷付ける言葉や否定的な言葉を発していない。
自分の汚い部分や欲望願望みたいのも伝えていない。
だから、誰の思い出の中でもきっと彼は美しいままで居続けるんだと思う。
振られたことさえも美しい思い出に変える人。
ニコラに出会ってみたいような、みたくないような。
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