マーケティング戦略(STP分析,マーケティングミックス,プロダクトライフサイクル,RFM分析,コトラーの競争戦略,ニーズ志向,シーズ志向,マスマーケティング,OneToOneマーケティング,マスカスタマイゼーション,ダイレクトマーケティング,インバウンドマーケティング,マーチャンダイジング,カニバリゼーション),価格設定手法(スキミングプライシング,ペネトレーションプライシング)

◆マーケティング

価値あるプロダクトを提供するための活動・仕組みのこと。

顧客・クライアント・パートナー・社会にとって価値あるものを、作り・伝え・届け・交換するための、様々な活動・プロセス・組織 のこと。


◆マーケティング戦略

マーケティングを通じて、「企業戦略の現状分析」「市場志向型戦略の策定・評価・選抜」を行い、「経営目標」「販促方針」に寄与する全ての「基本的かつ長期的な」活動を指す。

STP分析(セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング)により、顧客が誰か、自社や自社製品を顧客にどのように見てもらいたいかを定める。

マーケティングミックス(4P)により、顧客に対し、どのような価値(製品:Product)を、どれくらいの対価(価格:Price)で、どのように(流通チャネル:Place)提供していくか、どうやって顧客に知ってもらうか(販促:Promotion)を検討していく。


◆顧客満足度(CS)

Customer Satisfaction。

人が物品を購入する時、その物品に感じる何らかの満足感のこと。


◆STP分析

セグメンテーション(Segmentation)、ターゲティング(Targeting)、ポジショニング(Positioning)の3つの観点で行う分析。

マーケティング戦略を策定していくにあたり、用いられる。

これを用いて、顧客が誰か・自社や自社製品を顧客にどのように見てもらいたいかを定める。


セグメンテーション:市場をいくつかのセグメント(グループ)に区分けし、細分化する(例:性別・年齢・地理的条件・行動特性 等)グループ内に共通のニーズにフォーカス出来る。

ターゲティング:細分化したセグメントの中から、有望なセグメントに絞る。自社の商品・サービスとの親和性、セグメント規模、購買力 等から優先順位を定めておき、ターゲットを絞り込める。

ポジショニング:ターゲットとなるセグメントの中で、自社製品・サービスが、競合製品・サービスと比べどういった位置にいるのか、どのような位置にいるべきかを検討する。


◆ターゲットマーケティング

市場の中から特定のセグメントに絞り込んでアプローチを行うこと。


◆ペルソナ法

想定顧客のプロフィールや生活様式を詳細まで想定し、最適な販売施策を探る方法。


◆マーケティングミックス

製品(Product)、価格(Price)、流通(Place)、販促(Promotion)のマーケティング要素を組み合わせ、マーケティング戦略に組み込んでいく手法。


売り手から見た要素(4P)<--->買い手から見た要素(4C)

Product(製品) <---> Customer Value(顧客価値)

Price(価格) <---> Customer Cost(顧客コスト)

Place(流通) <---> Convenience(利便性)

Promotion(販促) <---> Communication(コミュニケーション)


◆プッシュ戦略、プル戦略

プッシュ戦略:営業を通じて、消費者に直接働きかけて商品を売り込む戦略。

プル戦略:CM・広告 等の宣伝広告を使って消費者が商品を購入したくなるように促す戦略。


◆プロダクトライフサイクル

商品が市場に導入されて衰退するまでの期間を「導入期」「成長期」「成熟期」「衰退期」の4カテゴリに区分し、各区分に応じた戦略を設定する手法。


導入期:市場に商品を投入した直後。利益はほとんど出ない。商品の認知度を高める戦略をとることが重要。

成長期:売上・利益が急拡大する時期。競合他社も増加。製品改良や差別化戦略を重視し、ブランド力を高め、市場に浸透させることが重要。

成熟期:市場の成長が鈍化、売上・利益が頭打ち。市場のシェア割合にもよるが、シェア維持やニッチ戦略が重要。

衰退期:値引き競争が頻発、利益・売上が減少する。既存顧客の維持、ブランドの残存価値を他に流用、撤退を検討 等が重要。


◆オピニオンリーダ

インフルエンサーと同義。

世間にまだ広まっていない初期の段階から、商品やサービスを購入し、後続する顧客に影響を与える人たち。

マーケティングにおいても重要な役割を果たす。

Opinionは「意見・世論」と訳される。


◆ブランド戦略

企業・商品・サービスのブランドイメージを利用して差別化を図る戦略。


◆ブランドエクステンション(ブランド戦略のひとつ)

現行商品とは異なるカテゴリに同一ブランド名で参入する戦略。

例:ソニーによるコーポレートブランドで「ソニー銀行」「ソニー生命」等。


◆RFM分析

最終購買日(Recency)、購買頻度(Frequency)、購買金額(Monetary)の指標から、顧客の購買行動を分析する。

優良顧客の抽出が出来る。


◆コトラーの競争戦略

市場シェアによって、競争上の地位を「リーダ」「チャレンジャ」「フォロア」「ニッチャ」の4カテゴリに区分し、それに応じたポジショニング戦略をとること。


リーダ:全市場をカバーし、トップシェアを維持する全方位戦略

チャレンジャ:リーダのトップシェアを奪取するための差別化戦略

フォロア:リーダを参考にして、市場チャンスに素早く対応する模倣戦略

ニッチャ:他社が参入しにくい特定の市場や商品に絞った特定化戦略


◆ニーズ志向、シーズ志向(マーケティング手法のひとつ)

ニーズ志向:顧客のニーズ(需要)を調べて、それを満たす商品やサービスを作り出すマーケティング手法。

シーズ志向:自社の持つ独自の技術・ノウハウ・アイデア等のシーズ(種)を活かして、商品・サービスを作り出すマーケティング手法。


◆マスマーケティング(マーケティング手法のひとつ)

単一製品を、全ての顧客を対象に大量生産・大量流通させるマーケティング手法。

差別化出来ず、価格のみの競争になる「コモディティ化」を招くとされている。


◆One to Oneマーケティング(マーケティング手法のひとつ)

個々の顧客ニーズに個別に対応するマーケティング手法。

市場という集団を対象とするのではない。

市場シェア拡大よりも、長期にわたって自社製品を購入する割合を高めることを重視する。

例:Amazonで本を購入 -> 関連する商品を進められる。


◆レコメンデーション(One to Oneマーケティングのひとつ)

Webページの閲覧履歴や商品の購入履歴を分析し、関連商品を表示することで購入を促すマーケティング手法。

Recommendationは「推薦」と訳される。


◆マスカスタマイゼーション(マーケティング手法のひとつ)

大量生産・大量販売のメリットは活かしつつ、きめ細やかな仕様・機能の取り込みなどによって、個々の顧客の好みに応じられる製品やサービスを提供しようとするマーケティング手法。


◆ダイレクトマーケティング(マーケティング手法のひとつ)

流通業者を通さず、直接顧客とコミュニケーションをとり、販売を実施していくマーケティング手法。


◆インバウンドマーケティング(マーケティング手法のひとつ)

商品やサービス等の情報をWebサイト・ブログ・SNS等で情報提供し、自社を見つけてもらい、見込み顧客を獲得・育成して、顧客になってもらうマーケティング手法。

広告やDMで見込み客へ押し付けるのではない。

Inboundは「外から内へ入ってくる」と訳される。


◆クロスメディアマーケティング

複数のメディアを融合させてマーケティングの相乗効果を図ること。

例:テレビCMにおける「続きはWebで」 等。


◆マーチャンダイジング

商品政策、商品化計画。

消費者の欲求・要求に適う商品を、適切な数量、適切な価格、適切なタイミング 等で提供する企業活動のこと。


◆カニバリゼーション

商品ラインナップ増強により、自社の売上が下がること。

自社の商品同士が競合し、売り上げを食い合う。

Cannibalizationは「共食い」と訳される。


◆価格設定手法

プロダクトライフサイクルの導入期における価格設定の、主たる2つの戦略として「高価格設定、利益を得る(スキミングプライシング)」「低価格設定、市場シェアを得る(ペネトレーションプライシング)」がある。


◆スキミングプライシング(価格設定手法のひとつ)

プロダクトライフサイクル導入時に、高価格による販売で高利益を得る戦略。

「上層吸収価格戦略」とも呼ばれる。

富裕層等の「高くても買ってくれる顧客(イノベータ)」をターゲットにした戦略。

イノベータを攻略後、徐々に価格を下げて全市場にターゲットを拡大する。


◆ペネトレーションプライシング(価格設定手法のひとつ)

プロダクトライフサイクル導入期に、低価格による販売で市場シェアの獲得を図る戦略。

「市場浸透価格」とも呼ばれる。

販売数量を最大化して収益化を図る。


◆ダイナミックプライシング

需要と供給に合わせて変動させる価格戦略のこと。

「動的価格設定」とも呼ばれる。

例:ゴールデンウィークにおける航空運賃や宿泊料の増加 等。



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