業績評価(BSC,KGI,CSF,KPI),情報管理システム(CRM,SCM,ERP,ナレッジマネジメント)

◆業績評価

経営理念に基づいた経営ビジョン(将来的な理想像)を具現化するために、戦略のシナリオを描いた後、具体的な目標を決め、業績評価と改善を繰り返しながら理想像に近づけていく。

そのために業績を評価する手法として「BSC(バランススコアカード)」を活用する。


◆BSC(業績評価方法のひとつ)

Balance Score Card。バランススコアカード。

「財務」「顧客」「業務プロセス」「学習と成長」の4カテゴリから、具体的に目標を設定して、業績を評価する手法。

それぞれのカテゴリにて「KGI」「CSF」「KPI」を設定し、モニタリング、継続的な改善へと繋げる。


財務(過去の視点):売上高、利益、キャッシュフロー 等

顧客(外部の視点):市場占有率、顧客満足度 等

業務プロセス(内部の視点):開発効率、在庫回転率 等

学習と成長(未来の視点):特許取得件数、新技術の提案件数 等


◆KGI(BSCにて設定する項目)

Key Goal Indicator。重要目標達成指数。

目指すべき最終的な目標となる数値。

例:1年後10kg減量する(KGI)


◆CSF(BSCにて設定する項目)

Critical Success Factor。重要成功要因。

最終目標を達成するために必要不可欠となる要因。

例:1年後10kg減量する(KGI)ために、ランニングする(CSF)


◆KPI(BSCにて設定する項目)

Key Perforemance Indicator。重要業績評価指数。

活動の実況状況を図るための数値。

例:1年後10kg減量するために、ランニングする。毎日5km(KPI)。


◆PDCA、OODA

PDCA:Plan(計画)Do(実行)Check(確認)Act(改善)。品質管理や生産管理用のフレームワークで、状況や前提が変わらない中で最適解を探すのに適している手法。

OODA:Observe(観察)Orient(方向付け)Decide(意思決定)Act(行動)。事前の計画より、現状の分析を重視する手法。

PDCAと比べてOODAは、状況への即応性に優れ、変化の早い昨今の環境で、チャンスを逃さないための手法。

OODAは元々アメリカ空軍の手法で、戦闘機による戦闘勝率を高めた。


◆バリューエンジニアリング(VE)

製品やサービス 等の価値を、「価値」=「機能」/「価格」で表し、体系化された手順によって価値の向上を図る手法。

価値の向上のために「機能一定/価格を下げる」「機能向上/価格一定」「機能大向上/価格小向上」「機能小低下/価格大低下」等 最適な組み合わせを検討する。


◆情報管理システム

企業の情報を一元管理するコンピュータシステム。対象となる情報は、保有する文書 等。目的はネットワークを活用した情報共有や、情報を効率的に扱うこと。

情報のデータベース化や保守管理 等を行い、経営情報システム、基幹業務システム、生産管理システム、顧客管理システム 等と連携して利用される。


◆CRM

Customer Relationship Management。顧客関係管理。

顧客との関係性、コミュニケーションを一元管理し、自社の従業員と顧客との関係を一元的に把握できるようにする手法。またそのアプリを指す。

目的は、これらの情報を元に顧客を深く理解し、営業活動、サービス、マーケティング、経営戦略 等に活かし、CS(顧客満足度)・LTV(顧客生涯価値)・収益の向上に繋げる。

例:連絡先、購入履歴、SNSでのやり取り、業務管理、商談状況 等を1つの業務アプリの中で行い、各データを上記目的のために活用する。

SFA(営業支援システム)を含むこともある。


◆LTV

Life Time Value。顧客生涯価値。

企業にとって、ある1人の顧客が将来の関係全体に寄与する価値の予測。

有り体に言えば、ある顧客から生涯にわたって得られる利益。


◆SFA(CRMに含まれることもある)

Sales Force Automation。日本では営業支援システムと言われる。

個人が持つ営業に関する知識やノウハウ等を一元管理し共有することで、効率的・効果的に営業活動を支援する手法。またそのアプリを指す。

コンタクト管理:顧客訪問日、営業結果 等の履歴を管理する。これにより、見込み客・既存客に対して効果的な営業活動へと繋げる。


◆SCM

Supply Chain Management。サプライチェーンマネジメント。供給連鎖管理。

部品の調達から、生産・物流・販売までの一連のプロセス(サプライチェーン)の情報を一元管理・共有することで、業務プロセス全体の最適化を図る手法。またそのアプリを指す。

プロセス最適化により、リードタイム(商品を受注してから納品までの期間)の短縮、在庫コスト・流通コストの削減が行える。

関連取引企業も含んだ企業間で情報を共有する。


◆物流、ロジスティックス、SCM

物流:商品・製品の販売に伴う輸送・保管 等の過程。

ロジスティックス:物流の最適化を目指す考え方。調達・生産・販売 等まで含めた視点で最適化を考える。

最適化により、欠品防止・在庫削減・物流の効率化・コスト削減が行える。


ロジスティックスは自社内で情報を共有する。SCMは関連取引企業も含んだ企業間で情報を共有する。


◆ERP

Enterprise Resource Planning。企業資源計画。

生産・流通・販売・財務・経理 等の企業の基幹業務の情報を一元管理することで、企業の経営資源の最適化を図る手法。またそのアプリを指す。

アプリは統合基幹業務システム、基幹システム、ERPパッケージ、ERPシステム 等と呼ばれる。

目的は、各業務の状況をリアルタイムに把握し、効率的な経営を実現すること。

ERPのアプリは、主に「会計管理システム」「販売管理システム」「在庫購買管理システム」「生産管理システム」「人事給与管理システム」を統合している。


◆ナレッジマネジメント

Knowledge Management。知識管理。

社員個人がビジネス活動から得た客観的な知識・経験・ノウハウ 等を一元管理し、共有することで、統合された経営資源として活用する経営手法。


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