IoT(M2M,ドローン,アクティビティトラッカ,テレマティクス,エネルギーハーベスティング,PoC),LPWA,IoTセキュリティ,組込みシステム,ファームウェア
◆IoT
Internet of Things。モノのインターネット。
あらゆるモノに通信モジュールを組込み、全てのモノがインターネットに繋がること、繋げること。
モノの遠隔操作、データ収集が可能となる。
通信モジュールだけでなく、各種センサを組み込んだり、アクチュエータにより、電気信号を力学的な運動に変えられるようにしたりする。
各種センサ:温湿度・赤外線・加速度・ひずみゲージ・ジャイロ 等
アクチュエータ:シリンダ・モータ 等
◆IoTの構成要素
「①データ収集」「②データ蓄積」「③データ分析」「④課題解決・価値創造」の4つの構成要素を持つ。
①モノに備えられたセンサーで情報を取得(センシング)
②インターネットを経由してデータをクラウドに蓄積する
③蓄積されたデータを分析する(AI等利用)
④(分析結果に応じ)何らかのアクションを起こす(アクチュエート)
◆IoTとエッジコンピューティング
IoTでは、端末側でデータの収集・機器の動作を行い、データの集積・処理はサーバで行う。
ただし、サーバが遠方に集約されていると、インターネット経由でのデータ送受信に時間を要し、誤作動などの可能性が高まる。
そこでエッジコンピューティングにて、解決を図る。
エッジコンピューティング:IoT端末等のデバイスから近い場所にも、ある程度の処理ができるサーバを置き、タイムラグを少なくしようとする考え方。
・エッジコンピューティングなし
工場IoT機器 <--- --- ---(通信)--- --- ---> 遠方の大規模サーバ群
・エッジコンピューティングあり
工場IoT機器 <---(通信)---> 近距離簡易サーバ <--- ---(通信)--- ---> 遠方の大規模サーバ群
◆M to M(M2M)
機械同士が通信すること。
IoTより以前からあった技術で、既に多種多様な分野で導入・活用されている。
ただし、機械が機械から情報を収集し、人間が活用している。
例:エレベータの遠隔監視・自販機の遠隔在庫管理・電力ガスメータの自動検針・高速道路渋滞情報のVICS(道路交通情報通信システム) 等
◆IoTとM2Mの違い
主に「繋がるもの」「繋がる方法」「活用目的」の違いがある。
繋がるもの:(M2M)インターネットによる通信・機械同士の直接通信、(IoT)インターネットを通した別の装置・設備・人とつながること。
繋がる方法:(M2M)インターネットを介さないクローズドネットワークで繋げることも有る、(IoT)インターネットに繋がっていることが前提。
活用目的:(M2M)機械からの情報収集・制御、(IoT)情報収集・共有・活用。
◆ドローン(IoT機器のひとつ)
無線で操縦する無人飛行機。
4つのプロペラの自動制御が主流。GPS・コンパス内蔵により自律飛行も可能。
◆アクディビティトラッカ
ウェアラブルデバイスのひとつで、歩数・睡眠時間・走行時間 等を計測・記録するもの。
ネットサービスと連携し、データをグラフ確認 等が容易にできる。
◆テレマティクス
「テレコミュニケーション」「インフォマティクス」を合わせた造語。
移動体に移動体通信システムを利用してサービスを提供することの総称。
例:自働車の車載機に通信機能を持たせ、GPSデータや走行状況のデータ 等を送信したり、渋滞情報を取得したりすること。
インターネットに繋がる車のことを、「コネクテッドカー」という。
◆エネルギーハーベスティング
太陽光・振動・温度差 等で発電できる素子により、電力を供給すること。
IoT機器は電池交換に手間がかかるような場所に設置されることもあるため、親和性が高い技術。
◆PoC
Proof of Concept。概念実証。
新しい概念・理論・原理・アイデアの実証を目的とした、試作開発の前段階における「検証」「デモンストレーション」を指す。
「概念実証」という言葉自体は新しいものではないが、IoT・M2M・AI等「新しい概念」に基づいたサービス提供において、付加価値・サービス・ソリューションの仕様を検証・実証する際に重要なプロセスとなる。
新しい概念を利用したサービスは、全体の仕様決定が難しいため、「概念実証」を繰り返しながら、少しずつ対応領域を広げていくことが適しているといわれている。
◆LPWA
Low Power Wide Area。
低速・広域・低電力のネットワーク。
高速通信・高電力が不要なIoT機器等に用いられる。
高速な4G・5G回線に加え、低速を広域でカバーするために、ネットワークの整備が進められている。
◆IoTセキュリティ
IoTに関するセキュリティは「IoTセキュリティガイドライン」「コンシューマ向けIoTセキュリティガイド」等のガイドラインがある。
IoTセキュリティガイドライン:IoTを利用した製品・システム・サービスの提供にあたってのライフサイクル(方針・分析・設計・構築・運用・保守)における指針を定める。また一般利用者のためのルールも記載。
コンシューマ向けIoTセキュリティガイド:IoT利用者を守るために、IoTを利用した製品・システム・サービスを提供する事業者が考慮しなければならない事柄をまとめたもの。
◆組込みシステム
ある特定の機能を実現するために専用化されたハードウェアと、それを制御するソフトウェアから構成されたシステム。
例:民生機器、産業機器、IoT機器。
民生機器:一般家庭で日常使用される機器。冷蔵庫・洗濯機・エアコン・スマホ 等
産業機器:自販機・エレベータ・信号機・銀行ATM 等
組込みシステムにはマイクロコンピュータ(ワンチップマイコン)と呼ばれる小さなコンピュータが使われている。
ファームウェア(組込みシステムのプログラム)は、内部のフラッシュメモリに記録されていることが多い。(発売後に新しいファームウェアを配布し、内容更新修正できるように)
OSとしてLinuxがよく使われており、組込みlinuxと言われている。
ワンチップマイコン:CPU・メモリ・入出力回路を全て1つのICチップ内に収めたコンピュータ。
◆ファームウェア
コンピュータや電子機器 等に内蔵されるソフトウェアの一種。
本体内部の回路や装置 等の基本的な制御を司る機能を持ったもの。
機械内部に固定的に組み込まれ、内部のハードウェアと密接に結びついており、通常の仕様や操作では原則として内容の変更を行わないことから、ハードウェアに性質が近いソフトウェアとして「firm(堅い・固定の)」という語が当てられている。
ただし、構成が複雑・大規模な機器や、機能・周辺機器の追加される機器の場合は書換え可能な装置(フラッシュメモリ)等に記録しておき、新しいファームウェアを配布し、内容を更新・修正する場合もある。
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