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Farewell Until We Meet Again

思いだした、この感覚。つかんだと思ったら幻想だった、近づいたと思ったら空虚だった、あなたはそうやって何度も逃げるから、姿がみえなくなるとあたし、いつも身が裂かれるくらいに苦しかったの。貶められたの。あなたに。何度も。あたしはもう大人になってしまったから、あなたみたいな振る舞いをすることはできない。あたしにはあたしの使命があるから、あなたみたいに人を傷つけることはしない。ぜんぶ忘れて愛しあえるのかと思ってたけど、馬鹿だねあたし、そんなの全く意味がなかったわ。愛してるのは本当、傷つけられただけ好きになったの、誰が責任とってくれるの? それまで愛なんて知らなかったのに。愛をおしえてくれたあなたと、一緒にいられないのは、たぶん…… 先に行くからね、あたし。待っているからね、あたし。十分に大人になったらいってね、お互い皺だらけになってからでも、いいよ。やっとお互いの言葉を交わそうよ。変われないんじゃなくて変わらないんでしょ、人間なんて、簡単なんだよ、それを教えてくれたのはあなただったよ。あたしもまだまだ未熟だけれど、飛び込む勇気だけはひとより育ってしまった、色々なことあったけれど、やっぱりあたし、あなたと話がしたい。あなたと同じ時間を過ごしたい。あなたとなら、世界を変えることができる、と、思っていた、あたしは可愛かったのかな、無知だったのかな。あたしは世界を変える、と、馬鹿げたことを言ってみる。だれかの世界を、変えていく。それは、ちっぽけな変化であり、変化でさえないのかもしれない、が、あなたに傷つけら(愛さ)れたあたしが、やってやるのだ。見とけよばーか。あなたの存在があたしの原動力。あなたと出会ったあたしの過去が、あたしを未来におしあげてくれる。生きていてくれてよかった、表現をつづけていてくれてよかった、とても勝手だと思うけれど、あたしはあなたの、みている世界が、ほんとうに大好きだったのです。元気でいてね、しあわせであってね。

またいつか、言葉を交わせるようになる日まで。

←これ実は、猫じゃなくて、狼なんです。