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映絵師の印(えしのしるし)

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2020年11月の記事一覧

映絵師の極印(えしのしるし)第三話・後編 壱 -葬送-

前回のあらすじ 鳳一家からの襲撃にあった猫手会、D-HANDS-FACTORY 甚大な被害を出し、『悪夢の一夜』という事件になってしまった。 『悪夢の一夜』から三日、猫手会やD-HANDSでは合同葬が行われていた。警察の捜査や近隣住民からの不安視する声に両職人たちは憂き目に会っていた。 「二代目...俺の抱える職人が、家を次々に追い出されてるみたいでな...今後、職人が襲われて建物が壊されちゃたまんないってよ...」 鉤尾は武市に相談していた。『悪夢の一夜』以降、職人を

映絵師の極印(えしのしるし)第三話・中編 参 -対峙-

前回のあらすじ 封印の地へ向かったはずの宝治と弾が意識不明の重体で病院に運ばれたと連絡があった。 陸の悪い予感が的中したのだった………すると、鳳一家が猫手会を襲撃していることがわかった! 病院にも鳳一家の魔の手が近づいていた…… 「………もしもし!陸や!」 「あぁ、みてぇだなぁ、ヒャーッハッハッハ!」 走りながらD-HANDSに連絡をいれた陸は電話口からの誰ともつかない声に困惑した 「誰だ…」 「俺かぁ?俺は鳳一家、闘鶏と書いてしゃもじゃ!はよ来ないと…ジジイ共の首へし折

映絵師の極印(えしのしるし)第三話 中編・弐 -襲撃-

前回のあらすじ 鳳一家の長・鳳 鶯からの「封印が弱まっている」と聞き、封印の地へ向かった辺銀、弾、宝治一行だったが、鳳一家の襲撃にあい捕らえられてしまった。陸も何かに気が付いたのか、武市を訪ねるも虎に追い返されてしまった。不味いこと、とは一体... 宝治たちから連絡がないまま夜になってしまった。猫手会とも連絡を取るが、弾もまだ帰らないらしい。 「親父...なんかあったんやなかろうか...」 「...陸様、寒うございます、中へ入りませんと」 お付きの者に促され、部屋に戻り