ロードTOの22年産募集馬チェック

たまにはノルマンディー以外の話も。
長い目で1歳馬を見る練習になりそうなので、今回はロードサラブレッドオーナーズさんの募集馬も見て行こうと思います。

※一口馬主未勝利が偉そうに独断だけで書いております。ご了承ください。




01.イトワズマジックの22 牡

父ロードカナロア 母父War Front
13.2万×500口 総額6,600万
栗東 友道厩舎
血統70 馬体40 顔50 価格50 歩様50 総合50

全兄ロードフォアエースが先日調教で2歳とは思えない時計を出していて話題になりました。
2代母から5代母まで全てGⅠ馬を輩出している名牝系で、ファスリエフなど日本でも名を知られる馬も確認できます。
かなり腰高で背中が長いのが気になりますが、大型馬ですし、スケールは大きいのでは。
歩様はのっそりしていますが、力の伝え方はうまそうです。


02.ナチュラルスタイルの22 牡

父ロードカナロア 母父ディープインパクト
4.0万×500口 総額2,000万
栗東 牧浦厩舎
血統60 馬体40 顔60 価格60 歩様50 総合60

せっかくロードならこの血統という王道のカナロア×ディープ。
ロードではないですが、ちょうど同じカナロア×ディープのブレイディヴェーグがエリザベス女王杯で優勝しましたね。
血統表ではロードの歴史に残る2001年のオークス馬、曽祖母レディパステルの名前も光ります。
なかなかゴツそうなフォルムですが、測尺を見るとそうでもない?
歩様はやわらかさがある一方、少し気が強そうなところも見えます。
最初にイトワズマジックの22を見たせいかもしれませんが、値段も非常にお得に見えます。


03.パステラリアの22 牡

父ロードカナロア 母父エンパイアメーカー
6.6万×500口 総額3,300万
美浦 蛯名正義厩舎
血統50 馬体50 顔60 価格50 歩様50 総合50

こちらもレディパステルから繋がる牝系、ナチュラルスタイルの22の叔父にあたる血統ですね。
5月生まれの割にはフレームはしっかりしており、もう少し胸筋あたりの中身がしっかりついてくれば良さそうです。
距離もそこそこ長いとこいけそう。
歩き方はフラフラしてるところはありますが、中身が伴えば改善するかな。テンポ自体はいいです。
ただこの馬行くならナチュラルスタイル行きたくない?


04.プレミアムギフトの22 牡

父ロードカナロア 母父オルフェーヴル
6.0万×500口 総額3,000万円
栗東 清水久詞厩舎
血統50 馬体60 顔50 価格60 歩様60 総合60

叔父にダノンプレミアムがいる、ケイアイファーム自慢の牝系のひとつ。
力強い芝マイラーって感じがしますね。
現時点で492kg、体高158cm、管囲21.3cmと素晴らしいボディですが、カナロアとオルフェの特性から考えてもまだレベルアップを残している気もします。
歩様もなかなかです。良い馬だと思います。


05.メイズオブオナーの22 牡

父ロードカナロア 母父ハーツクライ
6.0万×500口 総額3,000万
栗東 四位厩舎
血統60 馬体30 顔50 価格50 歩様40 総合40

4代母がMiesque。大種牡馬Kingmamboの母で、3代母のMonevassiaはKingmamboの全妹に当たります。
本馬は父ロードカナロアということは当然3代父がKingmambo。つまり実質3×3全兄妹クロス持ちというなかなかロマンある組み合わせです。
母メイズオブオナーはロード所属馬として4勝しオープン入り、ヴィクトリアマイルにも出走した実績馬。
また、全兄が3歳未勝利さっぱりで現在地方で頑張っています。
馬体はそんなに惹かれるところはなく、脚元が少し怖いです。
歩様は横からだと大変良いですが、正面から見ると前脚がだいぶ膝から外向きっぽく見えて力が伝わらなさそうだったり故障が不安。



06.レディルージュの22 牡

父ロードカナロア 母父ブライアンズタイム
6.0万×500口 総額3,000万
栗東 中村直也厩舎
血統60 馬体60 顔60 価格60 歩様50 総合60

叔父にGⅢ/Jpn3 2勝のロードゴラッソがいる血統。
母レディルージュもダート1200でOP勝ち、京阪杯と北九州記念で2着と芝ダート両方の1200mで結果を出した牝馬。
きょうだいにはOP馬の全兄ロードラズライトなどがおり、半数はそこそこ走っているのでまあまあ優秀ですが、16歳時の出産と、旬はギリギリでしょうか。
血統通りの短いところ向きのなかなかいい馬体を持っているように見えます。
メイズオブオナーの22と違って、こちらは純粋にKingmamboの3×3。
ロードラズライトのようにダートでもいい走りができると思います。
歩様は非常に活発で良さそうです。正面から見ると内股で軸がブレてるのが気になりますが…
しかしかなり良い馬に見えました。


07.ワイルドココの22 牡

父ロードカナロア 母父Shirocco
11.0万×500口 総額5,500万
栗東 吉岡厩舎
血統60 馬体40 顔50 価格40 歩様30 総合40

ドイツ由来の母はなかなか日本で見かけない珍しい名前が血統表に並びますが、デビューした5頭全てが勝ち上がっている非常に安定感のある馬。
ロードの先輩の全姉ヴェルトハイムは芝2000mで3勝を挙げましたが、この馬は距離は短そうな印象。
母がイギリスの3000m前後で戦っていた馬なので、血統的にはどちらにも出る感じです。
身体がコロッとしてるタイプですし、ダートかもしれません。
歩様はパッとしないです。確かに母の安定感はあるけど、この値段で行きたい馬には見えない…


08.スピニングワイルドキャットの22 めす

父ロードカナロア 母父ハードスパン
9.0万×500口 総額5,400万
栗東 長谷川浩大厩舎
血統60 馬体60 顔60 価格40 歩様60 総合60

お馴染みダノンスマッシュの全妹。
他にも3勝クラスまで行った全兄ロードシャムロックなどがいますし、打率は高め。
募集価格されるたびに右肩上がりだった価格が突然9万に下がったのは気になりますが、この血統に行きたかった人には朗報でしょうか。
でも25万だった一個上の兄ロードオールライトとの落差は牝馬とはいえ無視するべきではないかと。
ダノンスマッシュほど伸びやかな馬体ではないですが、締まりはダノンスマッシュ同様あるので、まずまず良さそうです。
歩きも安定しています。もう少しトモに筋肉がつけば結構化けそう。
良い馬だと思います。


09.プリメラビスタの22 めす

父ロードカナロア 母父オルフェーヴル
5.6万×500口 総額2,800万
栗東 高野厩舎
血統50 馬体40 顔60 価格50 歩様40 総合50

母プリメラビスタは日本競馬史に残る名牝ビワハイジのラストクロップ。
母自身は現役時活躍馬ではありませんでしたが、その血統のロマンは感じます。
馬体を見るとマイルとか1800かな?といった印象。
軽そうな歩きで、あまりパワーがあるようには見えませんが、トモは結構しっかりしていますし、今後の成長に期待でしょうか。
繁殖としても期待のかかる馬ですね。あと顔がいいです。


10.メヌエットの22 めす

父ロードカナロア 母父Tapit
5.0万×500口 総額2,500万
美浦 久保田厩舎
血統50 馬体50 顔50 価格50 歩様50 総合50

祖母スピニングワイルドキャット、母はダノンスマッシュの半姉。
そこにカナロアをつけたのでジェネリックダノンスマッシュ血統です。
シルエットはどことなくダノンスマッシュっぽく、短距離になりそうですが、ダート向きか。
歩き方は多少クセはあるものの普通。
評価もザ・スタンダードな結果に。


11.ワンダーガドットの22 めす

父ロードカナロア 母父Medaglia d'Oro
10.0万×500口 総額5,000万
栗東 友道厩舎
血統60 馬体50 顔60 価格50 歩様60 総合60

ケイアイファームが好きなカナダ血統牝馬の母は、ケンタッキーオークス2着などの実績。
本馬が芝かダートかは未知数ですが、マイルを中心に1200〜2000くらいまでの距離適性を見られそうです。
歩様からもオーラというか気品を感じられ、この値段も納得の一頭。


12.ゼストの22 めす

父City of Light 母父Tapit
5,0万×500口 総額2,500万
栗東 吉岡厩舎
血統60 馬体40 顔60 価格60 歩様40 総合50

ようやくカナロアゾーンから抜け出せた…
祖母がBCレディーズクラシック(現BCディスタフ)勝ち馬で、そこにTapitをつけたのが母。
父City of Lightはデビューこそ3歳7月にまで遅れたが、年末に初GⅠを獲ると、翌年もBCダートマイルやペガサスワールドカップなどを勝ち、GⅠ4勝で種牡馬入りした名ダート馬。
両親の血統的にはどう考えてもダート馬だが、脚見るとなんか芝で行けそうな感じがするんですよ…
アメリカ血統らしいゴリゴリの体型なのでパワーはありそうです。
この価格なら結構いいんじゃないですかね。
初仔で管囲が細めなのがネック。


13.フライングティパットの22 めす
父Authentic 母父Tapit
6.0万×500口 総額3,000万
栗東 長谷川浩大厩舎
血統60 馬体50 顔50 価格50 歩様60 総合60

母フライングティパットの全姉はタピッツフライ。
つまり本馬はグランアレグリアがいとこになります。
父Authenticは2020年、新型コロナの影響で9月にずれ込んだケンタッキーダービーを制し、続くプリークネスSも2着。さらに連戦となったBCクラシックでも見事優勝をした期待の新種牡馬です。
「幼少期から他馬を寄せ付けないほどの威圧感」がどれほどのものなのか気になります。
見た目は血統ほどダート馬っぽくないのですね。サイズも440のこのくらいで落ち着くかな?
歩様もすんなりでレベルが高そうな馬です。
この馬がダメでも、この母で重賞レベルはそのうち出そうな気がするので、追いかけてみるのも手。コントレイルとかつけたら面白そうです。


14.ウィンディスペルの22 牡

父エピファネイア 母父ディープインパクト
7.6万×500口 総額3,800万
栗東 安田翔伍厩舎
血統50 馬体40 顔60 価格40 歩様60 総合50

祖母プラウドスペルがケンタッキーオークス勝ち馬。
祖母の産駒も8頭デビューでグレートウォリアーなどOP馬3頭と好調ですが、母ウィンディスペルは勝ち上がれずあっさり繁殖へ。
本馬が初仔となります。
芝ダート両方で活躍馬の出ている血統ですが、見た目はダート寄りでしょうか。
見た感じはパッとしない印象でしたが、歩き方はキビキビしていて良いです。


15.オールフォーラヴの22 めす

父エピファネイア 母父ディープインパクト
7.6万×500口 総額3,800万
栗東 中内田厩舎
血統50 馬体60 顔50 価格50 歩様50 総合60

母オールフォーラヴはロード所属馬で、忘れな草賞を勝ってオークス、秋華賞に出走。アーモンドアイらに挑戦。
降級後も1600万下を勝って再オープン入りし、米子Sを勝ったり府中牝馬Sで4着に入ったり活躍しました。
そんな母の期待の初仔。
初仔ですが、サイズもしっかりあって、芝の中距離で活躍できそうないいフォルムをしています。
ちなみに母が勝った新馬戦ではグレートウォリアーやロードゴラッソと、さっきあげた覚えがある名前がちらほら。


16.キャトルフィーユの22 めす

父エピファネイア 母父ディープインパクト
9.0万×500口 総額4,500万
栗東 杉山晴紀厩舎
血統50 馬体50 顔50 価格50 歩様50 総合50

母キャトルフィーユとオールフォーラヴ(母の方)は祖母ワンフォーローズから繋がるいとこ同士。
14年のクイーンSを制し、繁殖入り後はデビュー4頭中3頭がJRA2勝以上を挙げている良牝。
上のきょうだいはずっとキンカメおよびカナロアをつけていたため、ここで少し方向性を変えた形に。
クラブの評価がかなり高い印象で、歩様も問題なし。
芝の中距離でやってくれそうです。



17.エンジェルフェイスの22 めす

父キズナ 母父キングカメハメハ
9.0万×500口 総額4,500万
栗東 中内田厩舎
血統60 馬体60 顔50 価格60 歩様40 総合50

こちらも祖母ワンフォーローズ。
母エンジェルフェイスは未勝利勝ちからフラワーカップを制した重賞馬。
母としても初仔で昨年青葉賞にてプラダリアの2着に入りダービーにも出走したロードレゼルを出しています。
キズナっぽい青鹿毛が映える良い馬体です。
2000m前後で芝ダート問わない幅広い活躍が期待できそうな予感。
歩様はあっちに行ったりこっちにいったりフラフラ。成長でしっかりしてくれるといいんですが不安です。


18.パノラマウェイの22 牡

父キタサンブラック 母父ロードカナロア
6.4万×500口 総額3,200万
栗東 奥村豊厩舎
血統50 馬体50 顔50 価格50 歩様60 総合60

こちらは自家生産馬ではないですが、またまた祖母ワンフォーローズ。
他の姉妹と違って母パノラマウェイはデビューすらできず、繁殖入り。本馬が2番仔となります。
母の実力こそ測れませんでしたが、ファミリーの背景は抜群。キタサンブラックによりその素晴らしい牝系の力が引き出されることを願います。
かなり胴長の体型で、長距離寄りになるのでは。
パッと見た印象はスタミナ型かな?と思います。
ギャンブル要素はありますが、特別悪い点はないかな?
歩様が大きく、前に進む力を感じます。


19.リラコサージュの22 めす

父キタサンブラック 母父ブライアンズタイム
5.0万×500口 総額2,500万
美浦 和田勇介厩舎
血統40 馬体50 顔40 価格50 歩様40 総合40

リラコサージュは06番の母レディルージュと全姉妹。
こちらもフラワーカップ3着からスイートピーS優勝。オークスは8着でしたが、秋華賞では15番人気ながらメイショウマンボ、スマートレイアーの3着と激走を見せました。
その後は骨折もあり結果は残せなかったものの、姉に全く劣らない実績といえるでしょう。
きょうだいはそれほど活躍しておらず、繁殖実績は低め。募集額もどんどん下がっており、クラブからの期待は薄めでしょうか…
見た目は芝中距離ですね。


20.アドマイヤシャイの22 牡

父ドゥラメンテ 母父キンシャサノキセキ
6.4万×500口 総額3,200万
栗東 小栗厩舎
血統50 馬体40 顔40 価格50 歩様40 総合40

今年が開業初年度の小栗厩舎。
2歳戦線で活躍中のナナオなどを手がけており、1年目から2桁勝利を挙げる好スタートを切っています。
祖母がブロードアピールで、いとこにダービー馬ワグネリアンがいる血統。ファミリーを通して距離は結構もちます。
そしてラスト世代のドゥラメンテ。
脚の細さは気になりますが、世代戦で成績を残してくれる予感もします。
脚さばきは少し硬く、故障が心配です。


21.デルフィーノの22 牡

父ドゥラメンテ 母父ハーツクライ
13.2万×500口 総額6,600万
栗東 杉山晴紀厩舎
血統60 馬体50 顔40 価格50 歩様60 総合60

ロードが自信を持って送り出しているであろうドゥラメンテラストクロップ。
ドゥラメンテの母アドマイヤグルーヴと、デルフィーノの父ハーツクライはどちらもサンデー×トニービンの血統で、かなり濃いクロスを持った本馬。
毎日杯を勝ったシーズンリッチが同様の配合です。
牝系はタイキシャトルらの父Devil's Bagや、シュヴァルグランらの祖となったGlorious Songを輩出した歴史的名牝Balladeが5代母。
3代母レディバラードからもダノンバラードが出ており、母デルフィーノ自身からもデビュー3連勝→今年の神戸新聞杯4着のロードデルレイが出ている超名門です。
そこにドゥラメンテですので、そりゃこの価格設定も納得。
ただ、全兄ロードブライトは未勝利で地方行き、2勝して出戻りも1勝クラスで苦戦中など、決して打率は高くないので注意。
馬体は特に言うことはないです、クラシック距離向きでしょうか。
歩様は力の伝え方が上手いなと感じました。


22.ブリュネットの22 牡

父サートゥルナーリア 母父ダイワメジャー
6.0万×500口 総額3,000万
美浦 斎藤誠厩舎
血統50 馬体60 顔50 価格50 歩様50 総合50

カナロアの後継最有力の新種牡馬サートゥルナーリアの産駒。
5月生まれですが、既に500kg近い体重に21.5cmの頑強な管囲。
母は480kg前後、サートゥルナーリアも500kg前後と馬体はある方でしたが、ここまでデカいのが生まれるのは想像以上なのでは。どちらかというと母父のダイワメジャーっぽさを感じます。ブリュネット自身が初仔でこのサイズだっただけで本当はもっと大きかったのか…?
早い時期からの動きが期待できそうです。
歩様はフットワークが大きくゆったりですが、パワーは感じます。


23.パラダイスリッジの22 めす

父サートゥルナーリア 母父ディープインパクト
4.6万×500口 総額2,300万
栗東 松下武士厩舎
血統60 馬体50 顔50 価格60 歩様50 総合60

母はヨーホーレイクをはじめストーンリッジ、ダンテスヴューと、圧倒的な勝ち上がり率と異常なきさらぎ賞2着力を発揮するクロウキャニオンの産駒。
ヨーホーレイクの全姉ですね。
上3頭はカナロアをつけて、初仔のシャスティーナがダート1000mで2勝。3番仔ロードトレイルも先日デビュー2戦目で3着とそのうち勝ち上がれそうな予感です。
この安定感あるファミリーの仔がこのお値段で出資できるのは相当お得ではないでしょうか。
馬体も数値は5月生まれ相応ですが、見た目のクオリティはなかなか高く、魅力的。
管囲がややネックですが。
歩様もキビキビしていていいですね、ちょっと左後ろが内向きでしょうか。
今回のロードのメンバーの中ではかなりコスパの良い馬だと思います。


24.ヴィーヴルの22 牡

父ブリックスアンドモルタル 母父ディープインパクト
6.0万×500口 総額3,000万
栗東 辻野厩舎
血統40 馬体40 顔50 価格40 歩様40 総合30

この子は父お得意のカナロア系じゃないんだと思ったら母ヴィーヴルがカナロアの半妹でした。
ブリモル×ディープといえば先日サウジRCを勝ったゴンバデカーブースがおり、今後の主流のひとつになるであろう組み合わせ。
期待を持ちたいところですが、なんか見た感じがパッとしない馬。
きょうだいもキンカメ系の父は勝ち上がっていますが、マクフィやモーリスなどそれ以外ではパッとせず。というかマクフィつけた年は何があったんでしょう。
他の近親を見ても特に異系で結果が出ているわけでもないので、せっかくカナロアの近親を売りにするんならやはりキンカメの血は欲しいところです。


25.ベイコートの22 牡

父ミッキーアイル 母父ロードカナロア
4.0万×500口 総額2,000万
栗東 松下武士厩舎
血統40 馬体50 顔50 価格50 歩様40 総合40

Balladの牝系で、ダノンバラードの甥にあたります。
母は骨折などで2勝に止まりましたが、素質が期待されていた馬。(新馬戦はヴェロックスと同期でした)
血統的にもディープ系を入れて…という狙いがよくわかります。
本馬は芝ダート両方の短距離を手堅く…というイメージでしょうか。あまりミッキーアイルの牡馬に良い印象はないのですが、初仔の割にサイズも問題ないし、ミッキーアイル産駒なのに気性も大丈夫というのは心強いですね。
歩き方は少し硬いというか歩くのが上手くないのかな?と思いましたが、だんだん普通になったので、緊張していたのでしょうか。


26.ポプラの22 めす

父スワーヴリチャード 母父Frankel
4.4万×500口 総額2,200万
栗東 小栗厩舎
血統60 馬体40 顔50 価格60 歩様50 総合50

今年初年度で大ブレイク中のスワーヴリチャード&小栗厩舎の合わせ技。
母ポプラはSadller's Wellsとデインヒルをそれぞれ3×3ずつ持つため、子も自然と4×4を持つ欲張り血統。これ日本で走るんですかね。
初仔ロードラディウス(父ドレフォン)は3歳秋の時点で2勝馬。芝での話ですが未勝利勝ったレースはデルマソトガケも倒しています。
ひとつ上の2番仔(父レイデオロ)も1戦未勝利なものの全然ダメというわけではなさそうですし、意外と大丈夫みたいです。
マイル〜2000mで期待でしょうか。
ある程度の柔らかさは見えるものの、まだ細さが気になるので、もう少し成長が欲しいところです。


27.エンジェリックレイの22 牡

父リオンディーズ 母父ダイワメジャー
4.4万×500口 総額2,200万
美浦 稲垣厩舎
血統40 馬体50 顔50 価格50 歩様30 総合30

これもBallad牝系で、ダノンバラードの甥、No.25ベイコートの22のいとこになります。
きょうだいは7頭デビューで4頭勝ち上がりも、3勝以上はおらず、母自身も新馬4着のみで引退と実績に欠ける部分があります。
結構思い切ったなというクロス4本持ちに、リオンディーズらしい気性の危うさも不安要素です。
歩様にくらい良いところを見出したかったのですが、あまりテンポもよくなければ、前後ともにだいぶ内股で歩きにくそうです。
始動は早そうなので、世代戦のうちに稼げれば…でしょうか。


28.エトワールブリエの22 牡

父フィエールマン 母父ロードカナロア
4.4万×500口 総額2,200万
栗東 藤岡健一厩舎
血統50 馬体60 顔60 価格60 歩様70 総合70

綺麗な二重で女の子かと思いましたが男の子でした。
今年デビュー初仔のロードヴェスパー(父キタサンブラック)が3戦目で未勝利勝ちしており、母としても好調なスタート。
本馬も「フィエールマンってこんな感じだったよな」と思い出す少し胴長でスラっとした良いステイヤー体型。
京都新聞杯とかで好走してくれれば理想でしょうか。(そこは菊花賞ではないのか)
歩様も非常に脚さばきが柔らかく、とても良い馬だと感じました。この値段でいいんですか?


29.タカミツサクラの22 牡

父フィエールマン 母父ヨハネスブルグ
5.4万×500口 総額2,700万
栗東 新規開業厩舎?
血統40 馬体50 顔50 価格40 歩様60 総合50

サマーセールにて2,090万で落札。この募集価格なら良心的ですね。
祖母以降はあまり見栄えのしないファミリーですが、馬体写真からは力強さを感じさせてくれます。
父はフィエールマンですが、この馬は短距離でしょうか。ディープにとってのグランアレグリアやミッキーアイルのような存在になるといいですね。
オンオフもしっかりしているとのこと。
脚さばきもテンポ・柔らかさともに高レベル。少し右前がぎこちないですが。
リスクの割には値が張るかな?とも感じますが、余裕で回収してきても驚きはない、取捨に困る一頭です。


30.レディシアトルの22 牡

父ダノンバラード 母父エンパイアメーカー
4.0万×500口 総額2,000万
美浦 尾形厩舎
血統30 馬体50 顔60 価格50 歩様60 総合40

サマーセールで1,340万落札。
いとこにサウンドキアラ、更に遡るとマテンロウレオやビリーヴ・ジャンダルムにつながるファミリー。
Unbridledの3×3という日本ではちょっと珍しいクロス持ち。牝馬で欲しかったですね。
母の産駒で中央勝ちはいません。
見た目は芝2000くらいでしょうか。厩舎的にもあんまり期待はできなさそうです。
歩様は柔らかさがありますし、割と良いです。
サイズは既に十分あるので、2歳戦の早いところでさっさと勝ち上がれれば。


31.クライフターンの22 牡

父ビッグアーサー 母父バンブーエール
4.0万×500口 総額2,000万
栗東 茶木厩舎
血統40 馬体50 顔50 価格40 歩様50 総合40

サマーセールで1,430万落札。
なかなか渋い血統買ってきましたね。
母は門別・船橋・高知で8勝。
まあ短距離路線は間違いないでしょう。
歩きは全然悪くないですが、かといって特に強調材料はないです。


32.ブーケドロゼブルーの22 牡

父ウインブライト 母父ロージズインメイ
3.6万×500口 総額1,800万
美浦 和田勇介厩舎
血統40 馬体50 顔50 価格60 歩様60 総合50

めちゃくちゃ岡田系っぽい血統ですが、ちがいました。コスモバルクとか出してるとこなので実質岡田系扱いでも良い気はしますが…
母ブーケドロゼブルーはそのコスモバルクの半妹にあたります。
サマーセール1,265万落札。
8番仔で、8頭全て牡馬という男一家。
上7頭で中央勝ちはわずか1勝と実績は乏しいですが、幼駒がなかなか評価の高い新種牡馬ウインブライトでどうでしょう。
見た目は丈夫そうで、歩き方も柔らか。
中距離〜クラシック距離でまずまず動けるのではないでしょうか。
故障にも強そうです。


33.ラクテウスオルビスの22 牡

父サトノアラジン 母父ホワイトマズル
4.0万×500口 総額2,000万
栗東 坂口厩舎
血統40 馬体50 顔40 価格40 歩様60 総合40

さらに渋いの出てきました。
サマーセールで1,540万。上3頭より高かったの!?
叔父にステイヤーズS勝ちなど長距離で活躍したコスモヘレノス。
あとはあんまりパッとしません。
サトノアラジンの牡馬はダートに出ると言いますが、本馬は芝っぽく見えます。
Lyphardのクロスが作れるのも良いですね。
マイルくらいの短めのところが主戦場になるでしょうか。
歩様はなかなか良さげです。


34.アンダルシアの22 牡

父シュヴァルグラン 母父アルカセット
4.8万×500口 総額2,400万
栗東 森田直行厩舎
血統40 馬体50 顔50 価格50 歩様50 総合50

自家生産ではないですが、半兄ロードヴァレンチの活躍も受けて庭先取引でのロード入り。
ダートで本領を発揮するきょうだいで、本馬もダート中長距離が中心になるのではないでしょうか。
サイズはありますが、もう少し中身がついても良い気がします。



個人的オススメ馬

◎11.ワンダーガドットの22 めす(父ロードカナロア)
○28.エトワールブリエの22 牡(父フィエールマン)
▲04.プレミアムギフトの22 牡(父ロードカナロア)
△13.フライングティパットの22 牡(父Authentic)
☆23.パラダイスリッジの22 めす(父サートゥルナーリア)
☆06.レディルージュの22 牡(父ロードカナロア)




あとがき

こうやってちゃんとよそのクラブの馬をじっくり調べたのは初めてなのですが、やはりロードさんくらいの名門だととにかくまず血が豪華ですね。
最初は「申込結果出るまで暇だし、ノルマンディーの記事より簡潔に書こう〜」くらいに思って書き始めたんですが、書くことが多すぎてこんなになってしまいました。

牝系にもすごく力を入れていて、前から追っている人は楽しくて仕方ないだろうなと。
よく陰でダノックスの2軍なんて呼ばれていたりしますが、これだけよさそうな馬がいるのに!?と思ってしまいました。
今年が充実してるだけなのかもしれませんが…
あと、やはり大物種牡馬が一頭出るとそれも大きいですね。
ノルマンディーにもいつか、カナロアのような怪物牡馬がほしいものです。

今後も時間があれば他のクラブをつつくような記事が出るかもしれません。
入る財力はないですけどね、冷やかしですみません…
こっそりシルクは狙っているので、次やるならシルクでしょうか。

ここまでお読みいただいた方、ありがとうございました。

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