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明日は将棋×サッカーコラボイベント!(偏った)参加棋士紹介など


2018/09/15 J2リーグ第33節 モンテディオ山形vsヴァンフォーレ甲府

将棋×サッカーコラボイベント概要

 そうこうしているうちに、今年2回目の将棋×サッカーコラボが明日のことになってしまった。5月13日の大宮戦で行われたイベントのレポートも書きそびれたままである。なぜ書きそびれているかといえば、誰からも頼まれないからですよ。締め切りのない原稿は、締め切りのあるそれにどんどん追い越されて取り残されていく。でも書いておきたい気持ちはあるのだ。誰か私に将棋イベントの原稿依頼をください(笑)。ともあれ、これは明日9月15日からの将棋×サッカーコラボイベント告知用コラムである。

 今回もNDソフトスタジアム山形にやって来る棋士は4人。将棋ファンの皆さまに向かって「羨ましいでしょう。そうでしょうとも」と悪い顔をしたくなるような素敵カルテットである。

 初出場となるのが佐々木勇気六段(初お目見えだから自前の写真がないため日本将棋連盟提供のお写真)。とはいえ、あまり将棋に興味がないという人にも説明しやすい話題の人である。藤井聡太七段が中学生でデビューして以来、無傷で突っ走った連勝記録を29でストップして注目を浴びた。加熱する藤井フィーバーの中でも平常心で指せるようにと、藤井先生の対局を見学に訪れ、報道陣に押しつぶされそうになっている姿は小リスのようだったけれど、実戦では凄みのある強さで天才棋士に初めて土をつけた。ただし、将棋ファンの間ではこれ以前から実力派の若手(24歳)として知られていたようだ。ちなみに私が佐々木六段を認識したのは一昨年の棋士フットサル大会中継である。守りに戻らず攻めてばかりで渡辺明棋王の不興を買っていた青いシャツの人。いつか必ずサッカーコラボイベントに出場するはずだと信じて待っていた。最近、同世代棋士から「生物的に面白い」と評されているのを見て、ますます実物が楽しみである。

 佐々木六段を除くお三方は2度目の出場だが、広瀬章人八段と佐藤慎一五段は2014年8月17日の札幌戦のイベントに一緒に参加していただいている。余談ながら、4年前はまだ将棋ブームも訪れておらずコラボイベントも手探りだったが、元日本代表の波戸康広さんがゲスト出場してくれたことで、モンテサポーターの関心度がぐっと増したという印象がある。

 広瀬八段といえばつい先ごろ、深浦康市九段との竜王戦挑戦者決定三番勝負を制して羽生善治竜王への挑戦権を獲得した、これまた時の人である。人選した日本将棋連盟の人、グッジョブ。初期のコラボイベントにおいでいただいているくらいなのでサッカー好きとしても有名。海外サッカー派でアーセナルファンとのことなので、アーセン・ベンゲル監督のサッカーが好きと言っていた木山監督と話をさせてみたいという欲求がつい頭をもたげる将棋サッカーファンである。ベンゲル辞めちゃったけど。

 佐藤慎一五段は、桂の使い手エンジョイ将棋の佐藤伸哉七段とは別人のサトシン先生。前回、子どもたちに将棋を教えている様子がなんとも言えずカッコよくて、10歳の時にお会いしたかったです佐藤先生……と嗚咽した。トークショーでは、プロ棋士を目指していた少年時代からサッカーが大好きだったと語っていた。暇さえあれば友だちとサッカーボールを追いかけ、日本代表の試合があれば全力で応援する慎一少年。ゴンさんこと中山雅史さんのファンで、ドーハの悲劇はテレビで見ていて号泣したそうである。ドーハは93年だから、佐藤先生11歳のみぎり。かわいい。

 ジメイ先生こと村山慈明七段の出場はつい最近のような気がしていたが、2016年5月の群馬戦(◯3−1)だった。そうだった、前年度のNHK杯優勝を手土産においでいただいたのだ。スーツの着こなしも滑舌もNHKの花形アナウンサーのような村山七段の、ユニフォーム姿が堪能できたのもコラボイベントならでは。おまけにタオマフまで巻いて(萌)。この日はモンテユニ姿と第65回NHK杯優勝記念ユニ姿の両方を披露してくれた。コラボイベント出場に備え、事前に味スタでの東京V vs山形の試合を観戦したり、選手名鑑で同い年の選手を確認して来るなど、将棋同様、事前研究に余念がなかった。さすがは「序盤は村山に聞け」と言われるだけのことはある(多分ちょっと違う)。

 この4人の棋士を招いて、土曜日のスタジアムイベントと日曜日の将棋イベントが行われる。

 今回注目の趣向は、特別公開対局である。これまでは地元山形の小・中学生とプロ棋士の対局が組まれていたが、今回はプロ同士の戦いを観ていただくということになった。ただし、対局者未定。当日まで教えないよーん、ともったいぶっているわけではない。当日、直前に、キックの精度で決めることになった(笑)。

 子ども向けのアトラクションとして前回初めて導入された「キックボウリング」。大きな将棋駒をサッカーボールで倒すボウリングである。やってみたら子どもたちに大人気だった。せっかくサッカー好きの棋士が集まっているのだからということで、前回はトークショーの中で棋士の方々に蹴っていただいた。あれが好評だったからかどうか、今回はこれで対局者を決めるという。ボールを蹴る棋士の姿が見たい皆さんは公開対局が始まる16:00前に集まっておいた方がいいですよ。前回の西尾明六段の池ポチャみたいなハプニングは起こるかどうかわかりませんが。

 さて、お気づきのように、不動のレギュラー野月浩貴八段が今回は欠場である。将棋×サッカーコラボイベントなのに野月八段がいないとは……とお嘆きの貴兄にも、きっと楽しいことが待っていると思いますのでぜひNDスタへ足をお運びください。甲府方面の将棋サッカーファンのみなさまも、心よりお待ちしております。

 以上、運が良ければ3手詰めが解ける観る将、モンテ番記者の頼野がお送りしました。



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