魂の登山
色彩瞑想コースが、いよいよ始まりました!
集った皆さん、普段から鍛えている足腰(?)で、
たどり着いた”モロー山”一日目の眺めです!
さて、山登りに例えて、ふと思ったことがありますので、
そのことをお伝えしたいと思います。
山登りの方法
山登り というと、いくつかの方法がありますよね、
●ケーブル
●舗装された道
●天然道(時に悪路))
(もちろん、それらを合わせることもありますが)
どの道も、たどり着いて眺める景色は、同じ….
でも、何が違うのでしょうか?
そうですね!
登っている過程の、経験が違います。
ケーブルは、窓越しの景色を眺めながらあっという間に到着します。
足の裏の感触
それに対して、実際に歩くふたつの方法なら、
山の空気を吸い、木々に触れながら、足をひたすら使いますね。
舗装された道は、足取りはスムーズでしょう。
天然の道は、岩や木の根、ぬかるみ、倒木があったり….
よじ登ったり、すべりそうになったり… 変化に富んでいるでしょう。
その ”足の裏の感触” を感じてみてください。
筆の感触?
絵を描くことに例えてみると….
この足の裏の感触は、
筆の感触…. ?
に似ているかもしれません。
なめらかなタッチで塗っている時は、
舗装されたなめらかな道を歩いている時。
一方、様々な筆遣いで、試行錯誤しながら描くのは、
天然道を歩く足取り。
何千もの印象から
山を登る とひとことで言っても、
そこにはさまざまな経験がありますね。
目指す地点に行くまでに
どれだけたくさんのものを感じるのでしょうか?
木々のざわめき、しめった葉っぱのにおい、小鳥の声、土のやわらかさ……
とても書ききれない、何千、何万もの印象を受け取っているはずです。
そして、同時に、
自分自身の身体の感覚も感じています。
心臓の動悸、息遣い、山のにおい、脚や腕の筋肉の動き
吸い込んだ空気の冷たさや、肌に感じる蒸し暑さ etc….
それは、山という生命と、
自分という生命との 出あいです!
色の体験とは
山の体験 は、何千もの印象が合わさっています。
色の体験も同じです。
色と、自分自身の内なる肌合い~魂の感触との出あいから、
何千もの印象が合わさり、
たとえば、”青” という色の体験となります。
何千、何万もの、ひとりひとりの内なる感触が束なって
あらわれてくる、ひとつの姿….
それは、きっと、すべての人に共通する本質的な何かです。
色に命を与えるとは
「色に命を与えることが、絵描きの仕事である」と
モロー氏は言います。
命あるものは、変化に富んでいます。
どうか、ひと筆ひと筆を、山道の一歩一歩のように、
楽しみ、味わい、感じながら描いて下さい。
それは、内なる魂の肌合いを感じながら描くこと。
色に命を与えること。
それが、色彩画家の一歩のはじまりです!
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