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成長できる環境と人に感謝しながら、謙虚に

横田卓也さん / 寄居町商工会
1985年生まれ 埼玉県秩父市出身・在住

寄居町商工会 記帳指導職員
現在は、地元である秩父市に住みながら、職場のある寄居町に通勤する。

学生時代 "通学路" だった町が、 "職場" に

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- 秩父ご出身ということですが、なぜ寄居町の商工会で働くことに?

本当にたまたまです。
新卒で入った会社からの転職を考えていて、丸一年くらい就職活動をしていた時に、寄居町商工会の求人を見つけて。
当時、公の事務職を中心に転職先を探していたので、大学職員や公共機関の職員などを見ていて、そういう中で、商工会に出会いました。

もう貯金も底を尽きるな〜って感じで、車を売ろうかとか色々考えていて、いよいよ寄居町商工会を落ちたらゲームオーバーだな、と思っていた時に、採用が決まりました。

- 商工会がどんなお仕事をするところかは、ご存知でしたか?

全然知りませんでした。
ただ、これは入ってから知ったんですけど、僕のおじいちゃんが大滝村(現秩父市)商工会の会長だったみたいです。

- 不思議なご縁ですね。寄居には、それまでも来たことはありましたか?

寄居は、実は、高校時代に毎日来てたんですよ。
通学で寄居駅からバスを使ってたので、駅の北側には馴染みがありました。
たまに、南側も電車待ちとかでライフ(スーパー)には来てたんですけど、町の中心街までは足を運ばなかったですね。
今考えると、商店街のことは全然知らなかったんだなと思いました。

- 当時の寄居町のイメージは?

田舎。(笑)
その時は、朝は役場の方からバスに乗るだけだし、帰りも電車待ちでスーパーに行くくらいだったので、ほとんど印象がなかったですね。

- 未来の職場になるとは、驚きですね。

商工会での仕事を通して自分が変わった

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- 実際に商工会に入ってみてどうでしたか?

1年、2年とやって、3年目くらいまでは、大変だったかな。
とにかく、手探りで。
当時を振り返ると、人とのコミュニケーションも大の苦手で、「何で商工会入ったの?」と聞かれるくらいでしたからね。(笑)

- 商工会に入って大変だったことベスト3をお聞きしてもいいですか?

当時、町の一大行事「寄居玉淀水天宮祭」で、河原のすぐそばに、お客さんがゴミを分別しなくて済むような、巨大なゴミ箱を設置してたんです。
それで翌日、真夏の炎天下でゴミの中に飛び込んでいって、「はい、燃えるゴミ!ビン!カン!」とか言いながら全部分けるという仕事を、商工会入って3ヶ月くらいでやって、「何だこれは」って思いました。(笑)
(現在は、分別用のゴミ箱を設置しています。)

あとは、自分自身が人とのコミュニケーションが苦手だったこともあって、「報連相」ができないという点で、仕事やっていく上では、全体的に大変でした。

もうひとつは、地理が苦手で、道がなかなか覚えられないということがありましたね。
たとえば、「熊谷行ってきて」とか「深谷行ってきて」ということがあると、先輩は地元の方だったり歴も長いので、裏道を使って早く行って帰って来れたりするんですが、自分の場合、もともとこっちに車で来ることもなかったので、地の利が全くなくて。
今はやっと慣れてきたけど、最初は結構迷いましたね。

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- コミュニケーションが苦手と仰ってますが、商工会に入って、ご自身が変わったなと思ったことはありますか?

一番変わったのは、商工会青年部を任されてからですかね。
最初は、正直自分に務まるか迷ったんですけど、青年部員の方々と会って話したり、飲み会に参加したり、2年くらいは模索もして大変でしたけど、色んなことをラウンドしていくうちに少しずつわかってきて、やり始めて3年目くらいから「横田〜!」って、部員さんにも頼ってもらえるようになってきて。

- 部員さんに覚えられたり、頼られるようになるって嬉しいですよね。

そうですね、最初はすこし億劫だった飲み会も、皆さんと関わるうちに「いま、部員さんと一緒に飲めているということは、事業が安定しているということで、自分も少なからずお役に立てているのかな」と感じるようになって、いくらか人間らしくなれたかなと思います。

- 人間らしく(笑) 人との関わりって、大変だけど、大切ですね。

その頃から、大好きなアニメもゲームも見る時間・やる時間がなくなっていって、2次元大好きだった自分が、そこから仕事が楽しくなっていきましたね。

ただ、その分、お酒を飲む量が加速し始めて、商工会入った時から、8キロくらい増えました。(笑)
前職ではほとんどお酒は飲まなくて、帰ってからもネットゲームをしたり、マンガやアニメを見たりしていたので。

仕事を通じて、事業者さんの人となりが見えて仲良くなって、行きつけの飲み屋さんもできて、知り合いが来た時に連れて行きたいお店もできました。

若い人たちがチャレンジできる環境

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- 仕事をする中で感じる「寄居の人」のイメージってありますか?

特に、商業の方と接する機会が多いので、商業やっている人は兄貴肌だなと感じます。
あとは、お互いに切磋琢磨しているイメージがすごくあります。

秩父とはまた印象が全然違くて、皆すごい個性的というか、個性が強い人が多いと思います。

- お店の立ち上げをサポートする中で、もっとこうなったらいいなとか、こういうお店ができたらいいなって思うことはありますか?

宴会場…40~50人が入れるくらいの規模の大きさの宴会場ができるといいなと思いますね。

あとは、そういうところで地元の若い人たちがアルバイトできる環境があるといいんじゃないかな、と思ってます。
よく秩父で飲みに行くと、結構、店長以外、学生だったりすることもあって、日中は大学に行って、夜は秩父に帰ってきて地元でバイトしてたりするから、なんかいいなあ、と。

- 商工会や町の中では、横田さんはずっと若者としてやってきたと思うんですが、今新たに若者メンバーが入ってきて感じることや、若者に対するメッセージはありますか?

先輩とも話してたんですけど、「気合いと根性」な気がしていますね。
リスクとか考えすぎて、やりたいことできていないんじゃないのかなと思うので、とりあえずなんかやってみよう、と伝えたいです。

- 気合いと根性って、簡単に出るものでもないと思うんですが、どうしたらいいんですかね?

やる気スイッチですよ。(笑)

- やる気スイッチってどこにあるんでしょう?(笑)

その環境を楽しめるかどうか、ですよね。
自分も商工会青年部に入りたての頃は、自分のいる環境に対して何故と思うこともあったけど、なんかどこかで変わったんですよね。

きっかけは、「ここでやっていくしかない」という覚悟

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- 何がきっかけだったと思いますか?

もう、「ここで食ってくしかない」って思った時かな。
これから転職とかは、自分はあまり考えてなくて、他の仕事を想像してみても、自分の生き方ではないんだよなあ、と思うと、やっぱり今の生き方が自分には合っている気がして、そう思った時に変わりましたね。

- ある種の危機感ではないですけど、ここでやっていくんだと覚悟できた時に、周りの環境や見え方が変わってきた感じですか?

そうですね。3年くらいやって、少しずつ仕事がわかってくるようになって、できることも多くなっていくうちに、覚悟ができてきましたね。

わかると徐々に面白くもなってくるので、面白いと思えばいくらか頑張ってみようと思うようにもなって、そこでやる気スイッチが入った感じありますね。(笑)

- 仕事での成功体験というか、事業者さんを支援していてよかったなと思うことはありますか?

これは自分きっかけではないけど、一番密にやり取りしてくださっているのが、町のデザイナーさんですね。
商工会に入った当初は、まだその方もあまりお仕事が多くなくて。
当時の上司と相談して、専門家派遣のエキスパートバンクの先生として登録しようということで、僕が窓口になってエントリーしたところ、そのデザイナーさんが町中で引っ張りだこになって、商工会入る前と比べて売上が4倍くらいになった時は嬉しかったです。

あとは、男衾という地域の事業者さんですね。
最初は商工会としてもなかなか関わりが持てずにいたんですけど、何回か集金に行ってるうちに、決算を見てほしいと頼まれて、それをきっかけに商工会に入ってもらったんです。

そこからがお付き合いの始まりで、補助金や販路開拓のサポートをしていくうちに、徐々に売上が伸びて、それ依頼、息子さんも含めて自分を頼ってくれるようになったんです。

- すごくやりがいのあるお仕事ですね。きっと、お付き合いが始まる前の横田さんのコミュニケーションがあったからこそ、今があるんですね。

仕事がわかって面白くなりはじめて、覚悟ができたくらいから、段々と町の事業者さんに、色々頼ってもらえるようになりましたね。

周りの人に感謝しながら、謙虚に

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- そうしたご縁のなかで、特に感謝している人はいますか?

商工会の先輩の笠原さんですね。
見捨てられそうになる時もあるけど、なんだかんだ言って、一番面倒見てくれるんです。
厳しいけど、ちゃんとやればきちんと評価してくれるし、そういった意味で一番感謝していますね。
今の自分の仕事における成長も、笠原さんのおかげというところは大きいです。

僕の仕事は、記帳指導職員という役職なんですが、それ以外にも色んな仕事を任せてもらえているので、最初は、やらされてる感があって、なんで自分がここまでやるんだろうと思うこともあったけど、「もし、いつか寄居を離れることになって、他のところへ行っても、いつでも指導員になれるように俺たちはお前を育ててるんだ。」と言われています。
なので、他の商工会の同じ役職の人よりは、多少いろんなことできるんじゃないかなあ、と自負しています。

だからと言って、つけあがったりせず、謙虚に、いきます。
色々やらせてもらえてる環境は、本当に有難いことだと思いますね。

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- 寄居町で事業をやりたいという人へのメッセージをお願いできますか?

販路開拓から融資、例えばお店を建てたい時に紹介できる人もいるし、どんな相談にも対応できる信頼関係のある会員さんがいるのは、大きいですね。

そういう中で、そのお店を立ち上げることを応援していこうという、横のつながりもあるので。

- 初めての人でも入りやすい環境ですね。

初めての人って、多分、商工会にすごい抵抗あると思うんですよ。
1回入っちゃえば大丈夫なんだけど、初めてドアを開ける時の感覚が難しいんじゃないかなと思うので、そこをどれだけ柔らかくしてあげられるかが、多分今の課題なんじゃないかなあ。
新規の方や飲食店も増えているので、寄居で開業を考えてるのであれば、まずは商工会へ来てもらえたらと思いますね。


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荒川と里山が織り成す豊かな自然と、都会へのアクセスの良さを兼ね備えた「ほどよい」暮らしを営める場所、寄居町。 この町での暮らしや仕事を選んだ人たちにインタビューをしながら、寄居の魅力を探っていきます。
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