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ケダモノオペラ/小さな花嫁が来た話

ケダモノオペラ「小さな花嫁が来た話」をシナリオ作者の遥唯祈さんのGMで遊びました。

「昔々あるところにひとりの百姓がおりました。春の初めのある日、畑を耕すのに飽いた百姓のところにひとりのきれいなご婦人が通りがかります」
 日本昔話みたいな導入で始まる物語は、幼い村娘の嫁入りと、おままごとのような新婚生活、そして一ヶ月後の「さとがえり」に向けて展開します。
 今回のぼくのケダモノはマダラサソリ(≒アラクネ)の“お屋形さま”。毎年春の終りに大量に巣立つ眷属からはそう呼ばれています。他者とあまり関わらないので、名前はありません。他のケダモノからはマダラサソリって呼ばれてます。
 疑似餌はちよ。30ぐらいの女性ですが、その前は別の見かけだったし、そのまた前はまた別の姿でした。
 「女のお前が女のわっちのところに嫁に来るのかえ?」
 そんな感じで始まった新婚生活ですが、素直で健気なよね子の“真珠の輝き”はお屋形さまを魅了します。なんだか面白いし、美しいし、大変に興味深い。闇の森に棲まう周囲のケダモノたちがドン引きするほどの思い入れ様になりました。
 きっと、だから。
 よね子が楽しみにしていた「さとがえり」があんな形になったとき、お屋形さま本来の意地の悪さとか、ヒトに対する隔意とか、そういうものが吹き出したんでしょう。生来残酷なたちなんですよ。
 結末がああなったのは、中の人の好みです。だけど、お屋形さまもきっと、よね子の魂の在り方や生育を鑑みて、一番おいしくいただける時期を狙ったのかもな、って思っています。

 たった3時間のセッションでした。充実感と達成感と余韻がすごい。
 いつもすてきなシナリオとマスタリングをありがとうございます。ぼくがやりたいっていったことに都度細かく寄り添って、描写を重ねてくれる。満足いくまでたっぷり遊んだのになぜかちゃんと時間を余らせて終了する。
今日も楽しく遊んで、MP満タンで週の後半に入れます。ありがとうございました。

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