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モノトーンミュージアム/今ひとたびの英雄譚

#モノトーンミュージアム RPG「今ひとたびの英雄譚」、遊んでもらってきました。

 黒点の日。13年前のあの日、夕凪の彼女が紡いだ破滅の御標は左の地の全土に幾多の災厄をもたらした。ここ“輝ける騎士の国”もまた例外ではない。
 国外れの森をねぐらと定めた異形化した巨竜は、10年に渡って国と民を脅かし、一帯は漆黒の瘴気に侵された。
 そして3年前。三人の大騎士が、新たに下された御標を胸に、ついに邪龍の討伐を果たした。しかし、その代償は大きかった。ひとりは両の足を永遠に失い、ひとりは命を落とし、ひとりは友殺しの汚名を受け国を追われた。
 邪龍討伐から3年。解放祭に沸く“輝ける騎士の国”を新たな災厄が襲う。
 治療院を束ねる医師は愛すべき生き物たちの笑顔を守るため、騎士団の若き精鋭は兄の期待に応えるため、許婚を失った王女は国の行く末と民の安寧を護るため、そして国を追われた騎士はなんのために。
 今ひとたびと紡がれる、輝ける騎士の英雄譚は、いかなる結末を迎えるのか。かくして物語は紡がれる。

 ジャスパー・モレ(33才、あやめさん)
 3年前に邪龍を討伐した三騎士のひとり、“守護の騎士”その人。
 同じく三騎士の一、豪勇の騎士オズバルトを殺めた人物として国を追われ、諸国を放浪していた彼は、祖国に近いある町で国を襲った新たな災厄にの噂を耳にします。追放された身とはいえ、祖国の窮状を放置はできず、ジャスパーは3年ぶりに“輝ける騎士の国”を目指すのです。
 友の願いを容れて罪を被り、その大きさを自覚し、許しを請わず。国を愛し、騎士の誇りを見失わない。強い靱い大騎士でした。名誉も、報酬もいらない。ただあの日返すことも叶わぬまま国を出た、騎士の証を持ち続けることを許してほしい。そう語るジャスパーは大騎士の名にふさわしい人物でした。

 ウェテ・ヌ・マリーシュア(年齢不詳、蒼音さん)
 次の遺跡出身の其達の子。“輝ける騎士の国”がかつて交わした盟約に従い、一族郎党が死に絶えたそのときに、王女として迎え入れられます。
 許婚の騎士オズバルトは今は亡く、宰相ヒンドルスと共に荒れ果てた国の復興に力を注いできました。あれから3年、ようやく国民の顔に笑みが戻ってきた解放祭の夜に突如襲い来る漆黒の兵団。自ら陣頭に立ち、国を護る決意を固めます。
 王女として、国を護ったジャスパーの功を認めるも、ウェテとして彼を許すことはできない。3年前から変わらぬオズバルトの執務室でジャスパーと静かに語り合い、国の復興を共に喜ぶ姿が印象的でした。

 トマ・コルサ(24才、夢兎さん)
 幼いころにヒンドルスの家に養子として迎え入れられ、“叡智の騎士”ヒンドルスを兄と慕い、その背を追ってきました。いつか兄の役に立つ、そう志して騎士団に所属し、鍛練を重ねてきたトマに、異形討伐の英雄となるという御標が下るのです。今は前線を退き宰相として国を支えるヒンドルスの期待に応えるべく、戦いに身を投じます。
 国を護りたい、王女の役に立ちたい、兄に褒められたい。素直な動機で、まっすぐに事態に対するトマの明るさはひとつの救いになったと思います。
 国を護った功を認められ大騎士の叙勲を受け、“烈風の騎士”を名乗ることになったトマは、その足で兄の部屋に向かいます。誰よりも先に報告したかったのですね。戦いの顛末を語る明るい声は、ヒンドルスの癒しとなったことでしょう。

 メディック05(製造2年、采人さん)
 人を愛する看護ユニット。騎士団付きの衛生兵として作られ、傷ついた兵を癒やす毎日を送ってきました。人が笑う、その時に発する感情がエネルギーとなり動作します。ゆえに、人を、生き物のみなさんを笑顔にするために僧となり、今は市中の診療所を切り盛りしています。同じく医師である知人夫婦が外国に派遣されたため、娘のドゥラをあずかり、指導する毎日です。そのドゥラも災厄に巻き込まれ、彼女や市民の笑顔を守るため、医師の身ながら戦いに身を投じます。
 からくりの視点から生き物を慈しみ、一歩引いた立場から医師として人を助ける。すべてが終わったあとに、ヒンドルスに真摯に語りかけ、静かに再起を促す姿がすてきでした。

 今回も、4人のすてきなプレイヤーがそれぞれの立場でシナリオに関わってくれました。物語がハッピーエンドに着地できたのは、一生懸命考えて答を探し、互いやNPCを思いやって行動してくれたみんなのおかげです。
 今回も楽しいセッションになりました。ありがとうございました。

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