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【プレビュー】PL9節 マンチェスターダービー(10/2

①はじめに


 長い中断期間を経て、プレミアが帰ってきたぞ〜

 プレミア中断期間は暇だったが、UNLを存分に楽しむことができたし、久々に輝いてるショーを観れて良かった良かった。
そして何より誰も怪我なくチームに戻ってきたことが嬉しい。

 ただ、中断明け1発目のゲームはテンハグ政権初のマンチェスターダービー。興奮と緊張が交わった感情だ。
ペップ対テンハグ。2人はバイエルン時代の師弟関係であり、ボールを持つサッカーを好む者同士。
そして、お互い髪の毛が少なく、頭髪の少なく、毛量が少ないという共通点がある。
そんなスポットライトを当てたくなる2人の対決ということで今回は、

・マンチェスターダービー試合情報
・シティの戦術解説
・展望予想

について長々書いていく。

②試合情報

EPL 第9節 マンチェスターC 対 マンチェスターU
10/2 22:00 KO @エティハドスタジアム

▶︎成績

🔵シティ 2位:17pt/7試合 5勝 2分(23得点/6失点)

🔴ユナイテッド 5位:12pt/6試合 4勝 2敗(8得点/8失点)

 両チームの勝ち点に大きな差はなく、ここまで1試合少ないユナイテッドはこのゲームで勝点3を得ることができれば、シティに対するアドバンテージを得ることができる。

▶︎離脱者(予定)

🔵シティ:ラポルテ、ストーンズ、フィリップス

🔴ユナイテッド:ウィリアムス、ファンデベーク、マグワイア、ドゥブラフカ
(ラッシュフォード、マルシャルは練習に復帰したとのこと。)

▶︎予想スタメン

 シティのスタメンはここから大きく変わることはないと思うが、ユナイテッドの方は正直読みづらく、変更があり得るポジションについては展望で後述する。

③今季のシティのサッカー

 シティはシステムを昨季の3-2-5から2-3−5へ変更し、ハーランド仕様のサッカーへ。

 昨季はサイド経由でのフィニッシュが主だったシティだが、ハーランドという明確な9番を獲得したことで中央が第一選択肢になり、縦に速い攻撃が可能になった。
人数をかけず、工数を減らしてゴールに迫れるようになった今季のシティは、大外のWG→IHのニアゾーン攻略という黄金パターンも維持しながら、ゴールへのバリエーションを増やすことに成功。

 また、サイドから浮き球のクロスの選択肢が増えたため、デブライネやカンセロの高精度クロスがゴールに結びつくシーンが増えた。

 特にデブライネの動きはより複雑化され、ベルナルドが幅を取ればニアゾーン侵入、カットインすれば外側をオーバーラップ、深い位置まで運べばそこからのマイナスのパスを受けクロスというように、ベルナルド×デブライネのユニットは止めようがない。

 さらに中でクロスを待ち受けるハーランドにDFの視線が集まれば、ギュンドアンが第2のトップとしてエリア内に侵入しゴールに迫り、多彩なゴールパターンを持つチームへと進化した。

④展望


▶︎1 テンハグのスタメン選び


 ここからは試合の展望についてだが、まず1番のポイントになるのはテンハグのスタメン選びである。

 中盤より前は対シティ仕様に変更があるかもしれない。
2ボランチはこれまでエリクセン-マクトミネイの並びだが、シティ相手に守備の時間が長くなることを考えると少し不安な部分である。
特にデブライネと対峙する左ボランチのエリクセンは、強度を考えて変更があるかもしれない。
ただエリクセンをスタメンから外すとは考えにくいため、エリクセンを一列上げ、守備強度の高いカゼミロ-マクトミネイを2ボランチに置く可能性もあるかなーと思う。
ただそうなると、ブルーノが外れるか?ブルーノ0トップ?
ブルーノ0トップの場合はWGにフィニッシャータイプが欲しくなるがエランガの起用はあるか?
などなど不明点が多く、こればっかりはスタメン発表されるまでは分からない。

 そして最前線。ラッシュとマルシャルが練習復帰したのは嬉しいニュースであり、どちらかがスタートから起用されることも考えられるが、順当にいけばロナウドが選ばれる可能性が高い。
ただ、加入直後のアントニーをアーセナル戦で先発に抜擢したテンハグのことなので、ここでロナウドに賭けずサプライズがあるかもしれない。

 長い中断期間を利用して対シティ用の新たな布陣を考えている可能性も大いにある。
この試合で3ptを得るためにスタイルを変えるのか、これまでのスタイルを継続しチャンピオン相手に腕試しをするのか、テンハグのスタメン選びに注目していきたい。

▶︎2 カンセロのファークロス対応


 ユナイテッドのスタメンがどうであれ、DFラインの変更は考えにくい。
そしてシティにボールを握られる時間が大半だと考えると、怖いのはリサマル-マラシアのサイド。
ここまでの両者のパフォーマンスには大満足だが、175cmと169cmの2人が物理的に守れないボールが飛んできてはどうしようもない。

 特の今回の相手はシティだ。
左からカンセロが放つ高精度クロスにハーランドという怪物が飛び込んでくる。
これまでもシティにとってカンセロのプレーは引かれた相手を崩すキーだったが、今年はハーランドの加入でより一層切れ味を増している印象がある。

↑得点シーンは1:13〜

 こんな具合に、低い位置でブロックを作る撤退守備を選んでも、その手前で浮遊するカンセロに自由を与えては失点のきっかけを作られてしまう。
リサマル-マラシアの高さというウィークポイントを補うためには高い位置で前向きの守備をする必要があるが、シティ相手となると引く時間が長くなるのはある程度仕方ない。
そうなるとボールの出どころのカンセロを抑える必要があり、ユナイテッドの右WGには守備のタスクを求められる。

 先発はアントニーが濃厚だが、個人的にはエランガを使うのも選択肢の1つかなーと思っている。
リバプール戦でアーノルド番の守備タスクをこなしつつ、カウンターで脅威になれたエランガに今度はカンセロ番を任せるというのも面白いかなと思う。

 まあなんにせよカンセロは要注意プレーヤーで、自由を奪う必要がある。
テンハグがどのようなカンセロ対策を用意してくるか、注目のポイントである。

▶︎3 シティのビルドアップ×ユナイテッドのハイプレス


 今季のシティのビルドアップの特徴は、2-3-5システムの2-3の五角形が狭い距離感でパスワークすることだ。
ビルドアップ組の狭いパスワークで密集を作り、相手の矢印を自分達へ向けてから一気に局面を変えるパスを出し、攻撃のギアを上げる。
密集を掻い潜るIHへの縦パスや、相手の頭を越えてWGに通すロブパス。これらのパスは難易度こそ高いものの、通れば一気に擬似カウンターの局面を作り出すことができる。
さらにシティの選手達は、針の穴を通す難易度のパスを2〜3本連続で成功させる技術力があるため、デブライネ→ハーランドという分かりきってるラインも簡単には止められない。

 相手を自陣に誘い込んでから、圧倒的技術力とスピード感でゴールに迫る。シティが今季から新しく取り組む形をざっくり表すとこんなところだが、このサッカーとユナイテッドのハイプレスの相性を考える。

 正直かなりヤバいと思っている。(汗

 ユナイテッドのハイプレスは、基本的にブルーノが前に出てトップの選手と2人で相手2CBを抑え、相手SBを抑えるWGと4トップのような形になるが、後ろの押し上げが徹底されておらず4-2-<スペース>-4のような間延びした状況が散見される。 
相手DFのビルドアップ能力が低ければここでボールを奪い切ることも可能だが、レベルの高いチームを相手にするとそうもいかない。
GKを経由されたり、頭を越えるロブパスを通されると包囲網を掻い潜られてしまい、広大な<スペース>を相手に与えてしまう。
特にシティの選手たちは全員が水準以上のキャリー能力を持っており、一気にゴール前までボールを運ばれてしまう危険がある。

 チーム全体でハイプレスに行くのか、リトリートするのか、ここの守備戦術は明確にしておかないとシティ相手に致命的な隙を与えてしまうかもしれないため、注目ポイントの一つである。

▶︎4 シティの弱点


 このプレビューを書くにあたり、ネガティブなことばかりでは良くないと思いシティの弱点を探してみたがなかなか見つからなかった。(笑
重箱の隅をつつくような作業にはなってしまったが、いくつか並べてみる。

①セットプレー

 今季のシティはリーグ戦、CL合計で7失点しており、そのうち4点はセットプレーからの失点。
狙い目であることは確かだが、ユナイテッドのセットプレーの得点は今季1ゴールと、そこを突くほどのクオリティは望めない。

②カウンター

 そうなるとやはりユナイテッドお得意のカウンターでの得点が最も想像しやすい。

 ショートカウンターでは、シティの右サイドが狙い目だと思っている。
右SBのウォーカーは対人守備にめっぽう強いが、ビルド時は内側に入るため被カウンターでは定位置に戻るまでラグが生まれる。
そこを推進力のあるドリブラーに狙われるとシティのDF陣は若干テンパる傾向があり、実際にこれまでの対戦ではサンマクシマン、ジェイコブ・ラムジー、エゼなどに手を焼いていた。
ユナイテッドでその役割を任されるのは左WGのサンチョになり、ドリブルの迫力はまだそのメンバー達に及ばないが、技巧派ドリブラーとしてシティのDF陣を混乱させ前回対戦に続く古巣へのゴールを期待したい。

 そしてロングカウンターでは、やはり対BIG6男・ラッシュフォードに期待だ。
これまでリバプール戦、アーセナル戦と強豪相手をカウンター1発で沈めたように、1プレーで盤面をひっくり返す破壊力を持つラッシュの復帰はかなりの心強い。
ただラッシュが先発する可能性は低く、後半から出場する場合はそこまで試合を持たせておくことが必要になる。

⑤あとがき


 ...というわけで、長々とマンチェスターダービーについて書いてきたが、正直始まってみないと何も分からない。(笑

 ユナイテッドはビッグマッチでの謎の強さを発揮してちゃっかり3ptを取ってしまう気もするし、シティとの完成度の違いを前に呆気なくやられる気もする。

 偉そうに展望予想なるものを書いてきたが、正直予想もできないことが起きるのがダービーだよな〜と書いてる途中で思った。(笑

 まあなんにせよ楽しみなことは間違いないので、少しでも皆さんがマンチェスターダービーを楽しむ手伝いになれれば良いな〜と。
共に楽しみましょう。ありゃした!

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