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講座「言葉の呪縛とセルフケア」(東京)

 2024年秋の「身体と言葉の関わりを知る」講座は「言葉の呪縛とセルフケア」といった、これまでとはだいぶ違った観点でやっていきます。
 自分を罰し、否定し、呪う言葉はもう十分すぎるくらい口にしてきたし、耳にしてきたと思います。
 本当にそれが言いたいことなのか。何をどう感じているのか。これまでの講座でも、自分から出てくる言葉との関わりを身体で体得するという内容で行ってきました。
 本当に感じていることや思っていることを口にする。そして、相手の言葉を受け取るには、感情や記憶がまとわりついた言葉を変えていくしかありません。改めてそう考えたとき、セルフケアに行きつきました。
 生きていればどうしたって傷つきます。痛いです。強がるのでもなく、無視するのでもなく、まず傷に丁寧に触れてみる。それがいたわりであり、過去との和解であり、ケアなのかもしれません。

申込先はこちら


<言葉の呪縛とセルフケア>

第1回 10月26日(土)
「立ったりしゃがんだりして、足・腰・腹を知る」
午前の部:「足と腰、腹を見つける」10時~12時(質疑含)
午後の部:「寝たり座ったりで腰や腹、手を見つける」13時~15時(質疑含)
参加費:午前6,000円、午後6,000円。通しの参加は1万円
場所:浅草公会堂 第3集会室

 セルフケアなのに立ったりしゃがんだり?と面食らうかもしれません。初回は本題であるセルフケアに入る前の基礎内容です。
 たとえば、自分の考えに自信がないとき、「自分の足で立っているぞ!」という感覚が薄いと思います。
 自立は思い込みや概念ではなく、身体感覚がもたらすのであれば、まず「しっかり立っている」という感覚がないと、自信のある言葉も出てない。
 日本語の慣用句にたくさん登場する腰や腹も、先人たちがそこに何かみなぎる力を体験していたからこそでしょう。
 足・腰・腹って何だろう?を体感するワークを行います。この体験が2回以降のテーマについても思考ではなく、身体で理解していけるようになると思います。
*雑巾を使うので持参ください。
*動きやすい服装でお越しください。


第2回 11月3日(日)
「呪いについてー自分への『ダメ出し』を研究する」

午前の部:「ダメでもないし失敗でもない」10時~12時(質疑含)
午後の部:「できなさの研究」13時~15時(質疑含)
参加費:午前6,000円、午後6,000円。通しの参加は1万円
場所:浅草公会堂 第3集会室

 失敗したときに「自分はダメだな」「なんでセンスがないんだろう」「バカだ」と卑下したり恥じたりと、「失敗した自分」を責めることに熱心です。
 でも、あんがい人は、「失敗」そのものについて関心を払いません。ダメ出しをするわりには、「ダメさ」を研究しないものです。
 この回では、いくつかの身体を動かすワークを通じ、普段なら「やっぱり何もできない」という無力さを味わうルートに行きがちなところを踏みとどまって、別のルートを発見していきます。
 ダメさの徹底的な研究が「自分は何もできない」という無力さを願うという呪いを解く道になっていくでしょう。その研究は意外とケアのすぐそばにあるんだと思います。


第3回
「記憶と痛みからの解放」
日時:11月30日(土)
午前の部:「落ち込みのメカニズムを知る」10時~12時(質疑含)
午後の部:「感じていることは自分そのものではない」13時~15時(質疑含)
参加費:午前6,000円、午後6,000円。通しの参加は1万円
場所:浅草公会堂 第2集会室

 癒えない傷や痛みは過去の記憶と強くリンクしています。
 この回では身体を動かすワークやグループになっての対話を通じて、自分を縛る記憶がやって来たときに味わう「落ち込み」という名の重力の発生に注目し、そこから抜け出る道筋を見つけて行きます。
 過去に引き戻されてしまうことを悔やみ、罰するのではなく、痛みをケアすることによって、自分にかけた呪いから離れていけることを体感していきます。


第4回
「記憶を事務的に扱う」

日時:12月7日(土)
午前の部:「思い入れがないくらいでちょうどいい」10時~12時(質疑含)
午後の部:「できなさを認めることがケアになる」13時~15時(質疑含)
参加費:午前6,000円、午後6,000円。通しの参加は1万円
場所:浅草公会堂 第3集会室

 わだかまりやこだわり、許せない出来事などを人はたくさん抱えています。それらを思い返したり考えると感情が溢れたり、身体が強張ったりします。そういう感情や感覚とどう接していくか。どうケアしていくかをグループワークを通じて実践していきます。
 基本は記憶に対して「思い入れ」を挟まずに事務的に、つまり事実を事実として捉える姿勢を体得していきます。
 そして自分の痛みを通じて他人を観るからこそ、痛みがもたらす陰影が観えてきます。それをいたわりと呼ぶのだと思います。


第5回
赦しと支援」
日時:12月21日(土)
午前の部:「自分と相手のあいだを感じる、観じる」10時~12時(質疑含)
午後の部:「よき扱いを自分にも相手にも」13時~15時(質疑含)
参加費:午前6,000円、午後6,000円。通しの参加は1万円
場所:浅草公会堂 第3集会室

 これまでの講座を包括した内容です。伏せたり立ったり、正座したりと身体を動かすワークを通じて、自分の身体に対する向き合い方を改めて体験していきます。
 自分を受け入れ、赦し、そして自分自身を励ますこと、支援することを体感していきます。それがセルフケアということになっていくと思います。


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