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【初心者向け】Salesforceとは、CRMとは何か

もしかすると「Salesforceなんて見たことも聞いたことも無い!」という仲間とお仕事するかも知れないのでコツコツとナレッジ書き溜めていきたいと思います。(社内向けに閉じといても仕方がないので、極力公開していきます)

ビジョンや価値観の把握がまずは大事

Salesforceのカスタマイズや開発を勉強しようとして、とりあえず作業を覚えなきゃということでいきなり実機触ることもあるのですが、概念的なところや哲学的なところ理解しとかないと、あとあと躓いて愚痴っぽくなる人もいますので、意外と重要です。
CRM製品の導入を検討されるお客様にとっても。
CRM製品もたくさんあるし、アプリケーション開発のプラットフォーム製品もたくさんあります。
クラウドの月額ユーザ課金などサブスク型サービスの良いとこでもありますが、長く使いつづけてもらうことを目指しているプロダクトになるので、
何を目指してるのか知った上で共感する部分がないと長いお付き合いは厳しいと思います。

Salesforceはクラウド型CRMシステム

(Salesfore社の製品ページより)

CRMとかクラウドの一般論・詳細などアカデミックな内容は省きますがざっくりと顧客関係を良好にマネジメント(CustmerRelationshipMnagement)をするための、インターネットでアクセスして使えるタイプのシステムという感じです。

CRM:まずはなんとなく顧客カルテのイメージでOK

CRMなので、基本的にはお客様の情報を管理する顧客台帳、顧客カルテみたいなものが基本の仕組みです。

カフェだったら、お客さんの名前などの他に来店回数や注文履歴なども書いてありそうですし(BtoC)
税理士さんだったら、顧問企業の決算期や従業員数、経理部の方のリストと相談内容の履歴なんかも欲しいですね。(BtoB)

そう言った情報があれば、
お客様へ送るダイレクトメールの内容をどうするか、長期のご愛顧への感謝クーポンを誰に送るか、また接客時の提案や会話の内容を考えたりするのに役立ち、お客さんに喜んでもらいやすくなります。

このようにCRMには"顧客(お客様)との対応(接点)力をよりよくしていく"という大目的があります。

Salesforceの提供するCRMはカスタマーサクセスプラットフォーム


Salesforce社では、前述の通り、単に顧客カルテとしてお客様のことを知るためのデータベースというだけでなく、CRMの大目的に沿った製品提供がされています。

扱う製品の総称として
"カスタマーサクセスプラットフォーム"(顧客の成功を支援する基盤)
と呼び、顧客にとって良い体験を支援する仕組み全般を広く取り扱っています。

勿論その一番基本的な部分に、顧客カルテ(顧客のことを知るための情報が統合されたデータベース)の仕組みがあります。

当時から「CRM支援を目指すのだ」ということを明確に打ち出していました。つまり、クライアントと顧客の関係構築におけるサポートが、事業の根幹にあるのです。
https://markezine.jp/article/detail/30318
※この場合、クライアント、はSalesforceにとっての顧客企業、顧客は、顧客企業の顧客のこと

カスタマーサクセスを支える沢山のプロダクト


具体的な製品ラインアップを見ていくと結構多くてびっくりします。

(Salesforce社製品ページより)

画像は加工してあり、赤文字でよく使う製品のブランド名称を記載しています。SalesCloudとかServiceCloudとかです。
個別には別途理解していくとして、製品名としては赤文字で書かれたようなものがあります。

コマースやコラボレーションとかもあったりして
一見顧客カルテと関係ないものが並んでいるので、
なんとなく元々ラーメン屋だった店が焼き鳥やカレーも扱って多角化してしまっただけに見えるかも知れませんが

前述の通り、顧客カルテの管理のみならず、カスタマーサクセス(クライアント企業の顧客との関係をサポートする)を事業としていることに起因します。


あらゆるお客様データを集め、解釈し、アクションをするための仕組み

くどいですがカスタマーサクセスのために各プロダクトがある訳で、
ざっと分けると、図のような3つのファンクションがあり、それが各プロダクトに含まれています。


例えば、
・契約情報と利用実績を管理して利用状況の低い顧客や、上位プランをおすすめできる顧客を可視化(リストアップ)することで、次回契約継続に向けたフォローを営業さんができるようにしたり
・お客様ごとの購入商品や商品のFAQを可視化して、ユーザさんからの問い合わせをサポート担当者が素早く解決できるようにしてあげたり

といった用途になります。

少し飛躍すると、
最近ではクレームをSNSで呟く人もいたり、FAQサイトまで読みに来たけど面倒になってページを閉じる人もいますので、
そうなると、SNS上の自社に対する情報や、サイトの来訪時のFAQページが役立ってるのかと言った情報も本来は欲しくなってきます。

そして、それを知ることが出来たらSNSでお客様とコミュニケーションをとったり、と言ったことも必要になってきます。

となると、SNSのつぶやきを集めてくる仕組みや、社内のシステム画面からメッセージを入力すると、お客さんのスマホのアプリにメッセージが届くような仕組みも必要で、それもSalesforce社のCRMの一部です。

また、お客様にアプリを提供する会社ならば、そのアプリを作るアプリケーションプラットフォームもSalesforce社のCRMの一部になります。

通常アプリはアプリで一つの仕組みとして個別に開発しますが
Salesforceはアプリを構築するアプリケーションプラットフォーム自体も提供しています。

ですので、お客様に単にスマホアプリを提供するだけでなく、
社内のサポート部隊の人達が顧客対応するための仕組みと繋げてアプリを提供できる点がSalesforceならではのところです。

この場合、アプリの利用状況(エラーなど)や入力されたお問い合わせをサポート部隊が受け取ってすぐに対応を開始できます。

各製品群と位置付け

カスタマーサクセスプラットフォームは、顧客データを集めたり、的確に解釈したり、お客様とコミュニケーションができるように支援するものですが、

自分なりの製品体系の整理を図にしてみました。
ブランド名称はよく変わったりするのでちょっと汎用的な言葉にしていますが、Salesforceが提供しているファンクションと位置付けは大体こんな感じです。

あるあるですが、製品やライセンス名の変更や、追加の製品の投入はしばしばあるので、体系化しておくと位置付けや前後関係で迷子になりづらくなります。

当初のCRMという範囲あたりから、製品を展開し
そこから拡張や買収・統合する形で、人でなくアプリのお客様接点の製品や、データをより効率的に集めたり扱うための仕組みも展開していきました。


もう少し物理的に捉えたSalesforceの製品体系

物理的な製品(モノ)として見たSalesforceは以下の2種類です。
・コアと呼ばれる元々の基盤上の製品 およびその基盤上に後から拡張して追加された製品(赤色のあたり)

・コアとは別の仕組みとして後から構築された、もしくは買収された製品

こちらも自分なりの整理の図です。
一般的に赤で書いたところが、Developerの方やAdminの方がSalesforceと呼ぶ部分で、元々Salesforceというと赤部分の仕組みです。

Platformに乗ってる部分は同じインフラ・データセンターで動いてます。
ほかは買収製品だったり後から構築したプロダクトで別インフラです。
概念的にはSalesforceは図全体をさしますが、物理的には別のいくつかのシステムの集合体となっています。

別インフラだとしても、画面的には統合できたり、データが自動連携できるようなオプションが提供されていたりと
論理的に一つのプラットフォームとして統合されています。(統合中のものもあります)

中の人は赤部分をコア(Core)などと呼んでおり
例えば、Herokuでアプリを作っている会社さんでアプリからの問い合わせをServiceCloudeで受けるような実装にしている場合は、ServiceCloudをコア側、なんて呼びます。

Salesforceを使う、Salesforceを学ぶ、というと主にコアの部分になりますが例えばPardotやAnalyticsなんかは連携性が上がっていて、
見ただけではコアの一部機能に見えたりもしますので、物理的には元々別、と意識をしておいてください。

今後はコアの部分について掘り下げた内容や、コア以外の各製品の概要なども記載していきたいと思います。

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