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カフェラテ【My favorite things: 1】

わたしがとても好きで、自分に欠かせなくなったモノがいくつかあります。そんなモノ達は時にわたしの生活の仕方を変え、時にわたしが使い方を変え、お互いに関わり合いながら生活の中に、そして生き方の中に融けていきます。

そんな「わたしのお気に入り」を紹介する「My favorite things」、第1段はカフェラテです。

カフェ・ラッテ(Caffè Latte)は、エスプレッソと牛乳を混ぜたイタリア発祥の飲み物である。(Wikipediaより)

カフェラテ

日本ではエスプレッソにスチームミルクを入れたものをカフェラテという場合が多いですね。エスプレッソ1ショット(お好みの方はダブルでも。)にたっぷりのミルク。このカフェラテは、わたしにとって唯一「日常的に飲めたいコーヒー系飲料」でもあり、わたしの生活に欠かせないものです。

どのようにして出会ったのか。

カフェラテとの出会いは2016年頃、わたしがダイエットを敢行していた時のことです。わたしは昔からコーヒーと辛いものが苦手だったのですが、偶々この頃実施したダイエットが完全無欠コーヒーダイエット(※1)というスーパー言うのが恥ずかしいものでした。コーヒーはあまり好きではないけれど、痩せるためなら仕方ない、と人生で初めてコーヒーというものを常飲するようになりました。完全無欠コーヒー自体はそんなに美味しいものではなかった訳ですが、痩せるための薬だと思って飲んでいるうちに慣れていきました。

ある日、当時勤めていたNPOで当時の事務局長と外出した帰りに、武蔵小杉の駅ビルに入っていたスターバックスに立ち寄りました。

スターバックスは、コーヒーが苦手だったわたしには縁のなかったカフェでした。確か一度ぐらいは(コーヒーではない味の)フラペチーノを飲んだことがあるような気がしますが、自分一人ではまず立ち寄らないお店です。

「何か飲む?」

事務局長に聞かれ、壁にかかったメニュー表を見たわたしの目についたのが「スターバックスラテ」でした。毎朝飲んでいた完全無欠コーヒーは、コーヒーにバターを溶かしたもの。ひょっとするとカフェラテなら飲めるんじゃないか。試してみようかな、そんなことを思ったわたしは、

「ではトールのスターバックスラテにします」

と返事をしたのです。生まれて初めて飲んだスターバックスラテは牛乳のコクとコーヒーの香り、そしてまろやかさの中に溶け込んだ苦味の塩梅が申し分なく、その一杯で虜になってしまいました。そして何よりその頃重要だったこと……腹持ちが良かったのです。

どのように生活を変えたのか。

それ以来、わたしの中で腹持ちが評価されたカフェラテはダイエット時代には昼食、その後のおやつとなりました。

昼食にしていた頃、毎日スタバは流石にコスパが悪いと思い、ヤフオクで安価なエスプレッソマシンを購入しました。

(実際にはこれより古いモデルで、5,000円ぐらいで買いました。)

当時は横浜駅周辺に住んでいて、近所になんと珈琲問屋さんというコーヒー豆を挽いて売ってくれるような専門店があったので、そこで豆を買っていました。ブラックのコーヒーは飲めないのに専門店に行くのにほんの少し申し訳なさを感じてはいましたが、コーヒー豆の味を表現するのに「果実感」「チョコレート」というような語彙があることを初めて知ったり、コーヒーの産地ごとに大きく変わる特徴に驚いたりと、楽しみ方を覚えていくのはなかなか楽しいのだなというのは大きな発見でした。

お弁当の代わりにカフェラテなので、もちろんマイボトルも買いました。(だいぶペイントが剥がれていますが……)

ボトル

毎朝、ブイーンと大きな音を立てながらエスプレッソを淹れ、キュイーンという鋭く高い音を立てながらフォームミルクを作ってボトルに投入する。これが向こう何年間かのわたしの朝のルーティンとなりました。その後何回か引越しをしたのですが、どの家にいてもエスプレッソマシンだけは必ずすぐに使える場所に常設するようにしました。

ダイエットに区切りをつけ、カフェラテをランチにする生活を終えてからは、カフェラテは「小腹を満たす強い味方」となりました。オフィスで淹れたてのカフェラテを飲みたくなり、携帯用のエスプレッソマシンを買いました。

登山やキャンプ等に使うことを想定しているようですが、わたしは結局このエスプレッソマシンと豆をオフィスの棚に、牛乳を冷蔵庫に常備することによって、晴れてお昼過ぎに優雅にカフェラテを淹れる勢となりました。ちなみにミルクの泡立ては完全無欠コーヒーに使っているミルクフォーマーを本来の用途で使うことによって作っていました。

転職したり、会社丸ごとレイオフされたりしても、このカフェラテを飲む生活は形を変えつつ続きました。引越しをすればコーヒー豆を挽いてくれるお店を探していろんな豆を試し、結婚すると夫と飲むようになったり(そして夫はドリップコーヒーにハマる)と、カフェラテはわたしの生活に溶け込み、根を張っていったのです。コロナ禍でも、朝優雅にジャズをかけながらカフェラテを入れて高等遊民ごっこなどをすると自宅がカフェになったような気分になります。カフェラテ以外はまったく丁寧でない暮らしをしていますが、そんなふうに高等遊民ごっこをしている時は何となく良い暮らしをしているような気持ちになります。

カフェラテ_タンブラー

何故カフェラテでなければならないのか。

・腹持ちが良い。
・味が自分にあっている。
・香りが好き。
・目が覚める。
・(何故か)お腹の調子が良くなる。
・カフェ巡りが楽しくなる。
・マグカップやボトル、タンブラー集めが楽しくなる。
・スタバに気軽に入れる。

たかがカフェラテ、されどカフェラテ。カフェラテを飲む生活というのは、ただカフェラテを飲むだけではなく、その周辺の生活をも作っていくことなのだなと思っています。タンブラーなんて、カフェラテを飲み始めなければ興味もなかったでしょう。これからもきっと飲み続けるであろうカフェラテ、これからどのようにして生活にもっと深く融けていくのか、楽しみです。

タンブラー迷路

(上海のスターバックスで買った、迷路付きのタンブラー。クレイジーすぎて好き。)

※1:方法や当時の記録は当時書いていたブログを参照のこと。ちなみに賛否あるダイエット法なので実施される際は自己責任でどうぞ。

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