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続続・石巻に行った(完結編)

ラストです。

9月24日 午前9時
石ノ森萬画館に到着。

毎時0分に上から降りてくるなんかすごいやつ!

萬画館の前にはロボコンがいたり009の大きなアートがあって、その隣にコインロッカー。扉ひとつひとつにもイラストがデザインされている。一番小さいサイズでも宿泊荷物を詰めたリュックサックが余裕で収まるくらい大きさに余裕があって、しかも100円だった。良心的だなあ

入り口前には色んな作家の手形と石ノ森章太郎先生の手があった。本当に手があった。
あまりの興奮と緊張に写真をとり忘れたので、萬画館の入り口に石ノ森先生の手があるという状況がどんな感じかについてはもう公式サイトを見てほしい。わたしも当然握手させていただいた。すごく原稿を頑張れそうな気がしてくるので創作活動とくにマンガを描いている人はみんな握手しに行くといいと思う。先生の手は想像よりちょっと小さくて、とても優しい感じがしました。

映像シアター・特別展示室・常設展への観覧券を購入し2階へ。
観覧料は大人800円。2000円の年間パスポートもあった(よっぽど買おうか悩んだし、今は買っとけばよかったと後悔している)。
トキワ荘の模型とか、石ノ森先生のを作品年表とかの横を通り過ぎ、案内係のおねえさん(009の防護服を着ている!)に誘われるがままに、まずは映像シアターに入った。
上映作品は何種類かあり、今回観たのはシージェッター海斗の特別編。シージェッター海斗というのは石巻市のいわゆるローカルヒーローである。もちろん原案は石ノ森章太郎。

特撮ヒーローの映像は数年前にニンニンジャーを見たきりだったが普通に熱くなってしまった。海斗はもちろんかっこいいのだが、敵のサンシタですら水上バイクで宙返りとかしてて全体的にカラテが高い。夏には水上ヒーローショーもあるらしい。
あとこの特別編、ロケ地がまんま石ノ森萬画館なため、その後展示室や通路などで「あっ!シージェッター海斗で見たところだ!」となる効果もあり遥かに良かった。

特別展示室では「サンリオキャラクターズ かわいいのヒミツ展」をやっていた。(実はこれも石巻を訪れた目的の一つだった。)
いちご柄から始まったサンリオキャラクターの歴史を、パティ&ジミーやリトルツインスターズの原画や、ハローキティのレアグッズ、キャラクター大賞の特集など様々な切り口で見せるかなり充実した内容だった。特に初期のグッズ(カード?)に使われたというアナログ原画が本当にすばらしかった。

特別展示室の最後に飾ってあった009のコラボデザイン画!撮影OKだったのでしっかり撮ってきた。こんなにカワイイ九人の戦鬼があるか…
背景の地球もよく見るとそれぞれのメンバーの出身地になっていて芸が細かい。

カワイイを堪能したらそのまま順路に沿って常設展示室へ。特別展示同様、今は原画コーナー以外の写真撮影OK(動画はNG)なのだそうだ。太っ腹すぎる。

いきなりサイボーグ009ワールド!
009のファーストエピソードである「誕生編」のワンシーンが再現されていた。しかも最初期の緑服×黄色マフラーカラー!そうそう、赤い服に黄色いマフラーが定着したのは少し後の話なのですね。

他のみんなは中に入ったところにいた。ヤバイ
それぞれ仕掛けがあって、前を通ると喋ったり、奥歯の加速スイッチがピカッと光ったり、マシンガンの銃声が轟いたり、ゆりかごがふわふわ動いたりする。た、たのしい…これテーマパークや…

うわ〜〜〜!!!!推しだ〜〜〜〜!!!
初期の推しが物理で存在している〜〜〜!!!

いないなと思ってたらまたまたまた上を飛んでいた。マッハ5で。

世界観に浸れるだけでなく解説も充実していて、改造されるに至った経緯とか、能力の説明とかが丁寧にされておりとても良い。壁の世界地図には代表的なエピソードの舞台やキャラクターの出身地が示されていて、009がワールドワイドな物語であることがよく分かるようになっている。全部知ってるのにだいぶ見入ってしまった…
Re:までの映像化作品の紹介なんかもあった。それと展示室内で平成アニメ版のBGMが使われていたので驚いた。ブルーレイBOX出してくれ〜

素顔のヒーロー009の次は、変身するヒーロー仮面ライダーの世界。歴代のマスクが全部並んでいた。
実はわたしは009以外の石ノ森作品には全く詳しくなく、テレビシリーズのライダーも観たことがない。なのでむしろいい機会だと思って、飾ってあるマスクを一つ一つしっかり見てきた。
初めてこうやってじっくり見ると本当にかっこいい!し、洗練されたデザインなのだなあというのがわかる。というのも、マスクひとつとっても実際に身に着けてアクションできるようにとか、どの角度からでもカメラ写りが良いようにとか、グッズを作れる造形でとか…わたしにはこれくらいしか思いつかないが…きっと他にも色々と物理的な制約との戦いがあると思う。その中で練り上げられたデザインはある種の機能的な美しさというか、そういうものも兼ね備えているのかもしれない…みたいな事を考えながら見ていた。

一番新しいやつとか、ライダーって顔面に書いてあるのがなんでこんなかっこいいんだ。すごいな…?

他にも「佐武と市捕物控」「人造人間キカイダー」「さるとびエッちゃん」「HOTEL」などなど代表的な作品の展示が続く。全部書いたらきりがないのでやめておくが、石ノ森作品のバラエティ豊かさに改めて圧倒された。
さっきも書いたが009以外全然知らなくても何の問題もなく楽しむことができたし、原画コーナーやストーリー漫画のコマ割り解説コーナーはひたすら勉強になった。石ノ森先生は絵やストーリー作りが上手なのももちろんだが、それらを演出し表現するコマ割りの技術が本当にすごい。萬画が。うますぎる。

一通り見終わっても興奮冷めやらず、結局常設展を何周もまわった(そのたびに004の前で写真を撮った)。さすがに歩き疲れたので3Fのカフェ「BLUE ZONE」で休憩。

やっと飛んでないジェット(ホットドッグのすがた)を撮れた

3Fはカフェの他に図書館があり、実はこのフロアは観覧券を持っていなくても入れるようになっている。子どもたちがアニメ作り体験をしたり、蔵書のマンガを読んだりと微笑ましい。ちなみに石ノ森作品以外のマンガも普通においてあった。
ここには石ノ森章太郎先生ゆかりの作家たちの直筆色紙が寄せられているのだが、その中にわたしの大好きな平成版009のキャラデザを担当された紺野直幸氏の直筆009色紙があり30秒は失神した。こんな話上から聞いてない…ありがとう世界……平ゼロ好きな人は見に行ってね……

後ろ髪を引かれつつ、最後に1Fのミュージアムショップ「墨汁一滴」(!)で記念にグッズを買い込み、ついでにショクバへのお土産を買い、大満足で萬画館を出たのであった。楽しかった…近所に住んでたら年パス買って週イチで通うのに…

危うくロッカーにリュックサックを置き忘れそうになるという事件が起こりつつも歩いて駅まで戻る(帰りも004の前で写真を撮った)。なんだかんだ4時間ぐらい萬画館で過ごしてしまった。
帰りの新幹線まで時間はまだまだあるが、仙台も少しうろうろしたかったのでここで石巻を離脱。良い街だった…まだまだ見られていないところがたくさんあるので、また来たい。

仙台までの電車はマンガッタンライナーの車両だった!朝見たのとは別の柄だ!ラッキ〜!律儀なオタクなので009柄でかつ推しに近いドアから乗車した。

電車に揺られ1時間半、仙台に到着したは良いものの、さすが大都市なので建物がでかくて人が多くどこに何があるのかわからず途方に暮れてしまった(ノープランな上に方向音痴)。
ひとまず偉大なるフォロワー様の勧めで杜王町に向かうことにした。
本当に杜王町に行ったのか、実は定かではない。なぜなら杜王町という場所を全く知らなかったので、グーグルマップにそのままコピペで入力し、表示された地点に向かって20分くらい歩き、なにやら商店街みたいなところに辿り着いたのできっとここが杜王町だろうと思ってウィンドウショッピングを楽しんだだけだからである。グーグルマップが無いとどこにも行けないくせにグーグルマップを八割程度しか信じていないのでいまいち確信が持てなかったが、あまり体力も残ってなかったのであえて調べたりはせず、今回はそれで良しとした。夕方に差し掛かった時間帯だったが、活気があって面白かった。

杜王町(仮)で少し早めの夕食。牛タンを食べました。歯ごたえがあるのにやわらかくて美味しい。脇に盛ってあったよくわからない何かが辛くて半泣きになってしまった(牛タンの洗礼)。

その後はふらーっと仙台駅に戻り、家族へのおみやげにゆべしを探し回るなどしているうちにちょうどいい時間になったので、そのまま新幹線に乗り込みネオトーキョーへの帰路についたのだった。

また来ます!


トーキョーに戻って真っ先に思ったのが「駅の屋根にジェットがいなくて寂しい」だったのでもうだめだ

以上です。

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