書く姿勢の鍛え方

編集ライター養成講座上級コース、コース名あらため即戦力コースのシーズン9が来年2018年からスタート。
そこで、修了生に「いまどういう活動しているか教えてー」とお願いして書いてもらいました。

今回は与儀明子さん。インタビューやトークイベントの構成・原稿化がうまいので、ぼくのイベントの構成・原稿化をお願いし(『思考ツールとしてのタロット』)、そこからどんどん仕事が広がっていきました。
課題を出すだけではなく、添削したアドバイスをもとに再度書き直して提出して、それを読んでアドバイスをする、といったことを何度もやって、くいさがるパワーがすごくて、どんどん「書く姿勢」を鍛えていきました。
「書く姿勢」は、筋トレみたいなもので、パッと身につくものではなく、鍛えていくしかありません。書いて、信頼できる人に読んでもらってリアクションをもらって、それをベースにまた書く。その繰り返しで鍛えていく。
講座で、毎回課題が出され原稿を書いてもらう理由のひとつは、およそ半年間にたくさん書いてもらって「書く姿勢」を鍛えて、土台をつくりあげてほしいからです。

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与儀明子、ライター、38歳、6年前に「私、ライターに向いてんじゃね」って根拠なく確信して米光講座を受けた結果、自分がものすごく不器用なタイプだと思い知ることに。でも一方で、インタビューやトークイベントなどの音声を言葉にする構成仕事に向いていることを米光さんに発見してもらいました。

最近の仕事は、

・『小説すばる3月号』木下古栗シークレット読書会レポート
・『本の旅人5月号』堀本裕樹×又吉直樹 対談構成
・『俳句の図書室』(堀本裕樹/角川文庫)巻末の堀本裕樹×又吉直樹 対談構成
・『10th Anniversary リアル脱出ゲームのすべて』SCRAP代表加藤隆生インタビュー構成
・TBS電脳編集部 記事執筆 https://www.tbsradio.jp/153873
・コミック雑誌『百合姫』のあらすじ執筆
・電書『あたらしいじゃんけんをつくろう2』(米光一成)制作
・電書『想像と言葉ワークブック』(米光一成)制作
・電書『若手ライターはいかに生きるべきか』(米光一成・青柳美帆子)制作などなど。

また、定期仕事として、「シェイク!」というトークイベントをテキスト化しています。

シェイク!Vol.9 どうしたら作れる、面白い企画 2nd
http://blog.ipg.co.jp/archives/2357

シェイク!Vol.10 ヤヴァイ企画の話
http://blog.ipg.co.jp/archives/2557

シェイク!Vol.11 マンガやアニメをつくる側の視点
http://blog.ipg.co.jp/archives/2794

シェイク!Vol.12 見せ方一つでデータを面白くする
http://blog.ipg.co.jp/archives/3185

シェイク!Vol.13 どうしたら作れる、面白い企画 3rd
http://blog.ipg.co.jp/archives/3365

シェイク!Vol.14 「今」
http://blog.ipg.co.jp/archives/3596

講座でいちばん覚えてること。
当事者目線で発達障害について書いた課題で、「自分が障害者であることを特権みたいに書かないほうがいいよ」と指摘してもらったこと。
スタート地点はそうとうひとりよがりでした。
原稿を書き直す→見てもらう→書き直すの繰り返しを何度もやって、もがくうちに、どうにか、遠くの他者に手渡す感覚がつかめてきました。

講座はほんとに楽しかったです。電書制作や写真、デザインなど、やりたいこと、興味のあることが爆発的に広がりました。
さらに、ライターになって2、3年目で、「ああ、教えようとしてたのはこのことだったんだな」って、時間差で気づくことも多かった。一時的にモチベーションを高めるだけじゃなくて、長くじわじわ効いています。

不器用でスローステップな人間でも、武器が分かればぴたっとはまる場所が見つかったりする。ライターとは、なんて懐の広い職業なんでしょう。ありがたやー。

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