人と情報は楽しそうなところに集まる

編集ライター養成講座上級コース、コース名あらため即戦力コースのシーズン9が来年2018年からスタート。
そこで、修了生に「いまどういう活動しているか教えてー」とお願いして書いてもらいました。
今回紹介するのは、シーズン8の横山由希路さんです。
横山さんは、講座に通う前からライターとして活躍していました。でも、あんがいそういう人のほうが身に染み付いてしまった悪いクセみたいなものがあって苦戦したりもします。
横山さんは途中で自分のクセに気づいて(そう、クセに気づかず、手なりでやりつづける人もいます)、そこからどんどん変わってきました。というか、変わるように新しいことにあれこれチャレンジしました。
そうなると底力ある人は強い。どんどん変わってきていく。
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シーズン8の横山由希路です。
フリーランスのライター・編集者をしています。

講座受講のきっかけは、「編集ライター養成講座」総合コース終了後に、米光先生が私のFacebookに「よかったら、僕の昔の記事を読んでみて」とポストしてくださったことでした。

その記事は、島田紳助さんがかつてNSC生の前で行なった伝説の講義と紳助竜介のベストオブ漫才を2枚組にしたDVDレビュー。米光先生は、漫才形式の原稿を書いていました。

先生の記事が、すごく面白くて。一見ふざけた体なのに、ちゃんとレビューになっている。

私はぴあという会社で、長年エンタメのレビューを書いてきたのですが、今まで書いたものは、もしかしてテンプレート原稿の焼き直しに過ぎなかったのかなと。米光先生のレビューにショックを受けて、受講を決意しました。

仕事は、総合コースの卒業制作で最優秀賞を獲ったおかげか、いわゆる“受賞特需”でポツポツ来ていました。2017年の主な仕事は以下になります。

【2017年の主な仕事】
★書籍編集★
●里崎智也「捕手異論」(カンゼン)一冊校閲
●「ベースボールサミット」 千葉ロッテマリーンズ、広島東洋カープ(カンゼン)全80P編集
●「スッキリ爽快! 脳トレパズル塾」(ナツメ社)一冊編集
●「考証・西郷隆盛の正体」(カンゼン)一冊編集

★WEBコラム連載★
●宣伝会議「アドタイ(AdverTimes)」
「興味の原石を宝石に磨き上げ、フリーライターになろう!」
https://www.advertimes.com/20170807/article255732/

★WEBプロ野球系記事★
●講演依頼.com
「ベテランだからこそ出来る事~球界のレジェンド・山本昌 × 球界のジャイアン・山﨑武司~」
https://www.kouenirai.com/kakeru/magazine/ma_talk/9519

★WEB介護系記事★
●DRESS
介護は毒を吐いたっていい。つらい状況の自分を俯瞰して見る【山田あしゅら】
https://p-dress.jp/articles/5160%e2%80%ac

★WEBエンタメ記事★
●Yahoo!ライフマガジン
「カレー大好キッチュ! 松尾貴史が激推しする東京カツカレー3皿」
https://lifemagazine.yahoo.co.jp/articles/8143?fref=gc&dti=169133779842054
●HIGHFLYERS
村上虹郎インタビュー「両親の強力な影響のもと、シュタイナー教育を経験。弱冠20歳の次世代俳優が持つ「いいね!」の承認欲求に負けない価値観とは」
http://www.highflyers.nu/ocu/nijiromurakami/

★WEBビジネス系記事★
●NewsPicks
「現代のラグジュアリーブランドに「倫理観」が必要な理由」
https://m.newspicks.com/news/2326027/body

書籍編集とWEBのインタビュー&コラム執筆が中心で、執筆ジャンルは介護、プロ野球、演劇、映画、音楽、ビジネス系です。

【講座のこと】
私が講座で学んだのは、だいたい以下の3つだと思います。
・文章を俯瞰で見る力をつける。具体を積み上げて、読者に迫る文章構造を身につける。
・文章を虫眼鏡でクローズアップする力をつける。文章の細かいところまで目の行き届く繊細さを身につける。
・迷ったら先輩に聞く。自分よりも先にライター街道をひた走る先輩に直接質問ができる。

もともと一点突破と熱量で最後まで書ききる文章を得意としていましたが、コラムの連載が月に数本あったので、この手法を何度も使うことができず、すぐに行き詰まりました。観察による具体をロジカルに積み上げて、引きの目線で書く姿勢を身につけてからは、読者を選ばない原稿が少しずつ書けるようになってきたと思います。

また、会社員時代から形容詞に頼らない文章を目指してきたつもりでしたが、それでも困った時に使ってしまうのが形容詞。講座終了後は、形容詞を極力使わない文章を書くようになりました。

あと私は受講当時、方向性の違うジャンルの締切が週に3本来た時に、頭がパッと切り替えられず、沸騰しそうになっていました。卒業生にもさまざまなジャンルの原稿を書く方がいて、授業後の飲み会で直接悩みを聞いてもらったことが精神的に大きかったです。

【フリーのライターさんに必要なこと】
最近、仕事をした編集者数人に驚かれたことが、コレでした。

「ライター交流会に出向くと、必ず仕事がいただけて、その後も続いている」

仕事一覧に書いた「スッキリ爽快! 脳トレパズル塾」(ナツメ社)の一冊編集は、実は米光先生×青柳美穂子さん×井上マサキさんのトークイベント「若手ライターはいかにして生き残るのか2」の懇親会で声をかけていただき、お仕事をしました。
DRESSさんの「介護は毒を吐いたっていい。つらい状況の自分を俯瞰して見る【山田あしゅら】」をはじめとした介護シリーズの原稿は、ノオトさん主催の「女性ライターの働き方」が発端でした。

ライター交流会で挨拶する時は、自分を売り込もうとしていません。「なんなら今からでも飲みに行きますか?」ぐらいの軽い気持ちで楽しく話すようにしています。

「野球好きなんですか?」「介護やっていたんですか?」「台湾しょっちゅう行ってるんですか?」「最近、オススメの演劇は?」

相手が私の好きなこと、興味のあることを聞いてくれているので、こちらは無邪気に話すだけです。

独立して1年経っていないので、正解がわからないのですが、「人と情報は楽しそうなところに集まる」のを実感します。すぐにライターとしてお仕事が来なくても、「なんかあの人楽しそう」と思われるのは、結構重要かもしれません。
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