見出し画像

コスチュームにロゴをプリントするってどんな流れになるのかと言うお話

コスチュームにスポンサーのロゴなどをプリントしたいんだけど、どんな流れで依頼すれば良いの?
初めてご依頼頂く際はこの説明に時間がかかる事が多々あるので、こちらでわかりやすくエントリーしておこうと思います。

プリントの種類

衣料用のプリントにはシルクスクリーンプリント、インクジェットプリント、カッティング転写プリント、昇華プリントなどシステムの違うプリント方法があります。
うちで採用しているのはカッティング転写プリントになります。

カッティング転写プリントってどういうの?

カッティング転写と言うのは

①パソコンでデータを処理し、

スクリーンショット (727)

②専用のシートをカッティングプロッターにセットし、デザインの形を切り出して、

画像2

③余計な部分を手作業で抜き(カス取り)、

画像3

④圧着機を使って素材にプリントします。

画像4


どんな素材でもプリント出来るの?

様々な生地に対応したシートがあります、ベロアなどの起毛素材でなければプリント可能です。

入稿データのファイル形式は?

データ製作をIllustratorと言うデザインソフトで処理しているのでファイル形式はai形式でお願いします。
jpeg等の画像ファイル形式しかない場合は自動トレースしてai化することも出来ますが仕上がりは粗くなります。

手作業でトレースすると言う手もありますが、相当な手間と時間を要するのでここだけで相当な金額が生じます。
データをお持ちでない場合はロゴデザインを依頼されたデザイナーさんが保管されてる可能性があるのでご確認下さい。

また、aiデータで入稿されてもカッティング転写用のデータの作り方とWeb用もしくはプリント用のデータの作り方は異なるためそのまま使えない場合があります。
例えばこの赤い楕円はこれだけを見ると全く同じ楕円ですが、

画像6

データを全て表示すると、

画像7

上の楕円は2つの円の重なりで描かれていて、下の楕円は楕円そのものとして描かれてるのがわかります。

カッティング転写は切り出したい部分にカットラインを入れるため、上の楕円データだと見えていない円の部分もカットしてしまうので下の楕円のデータ形式に直さないといけないのです。

例えのような楕円は簡単ですが、これが複雑な絵柄になるとカットラインを作るのにものすごい手間と時間がかかる場合があります。時間がない場合はその作業が不可能だったりもするので、その場合は結果的に粗くはなってしまいますが、逆にjpeg化してから自動トレースをかけることになります。

デザイン入稿後は?

aiデータでデザインが処理出来たらIllustratorでお絵描きをして仕上がりイメージをご提示します。この段階で必要あれば微調整をしOKとなったらデータを実寸サイズに変換し実際の製作へ入ります。

スクリーンショット (726)

メリットとデメリットは?

カッティング転写は版を作ってプリントするわけではなく、カス取りなど非常に手間がかかるので少量の製作(一点モノ)に向いてます。
デメリットとしては、シートを生地に圧着しているので、度重なる使用や洗濯などで生地自体が痛んでくるとシートの剥離が生じる可能性があります。

いかがでしたか?

カッティング転写によるプリントの流れがご理解いただけたのではないでしょうか?
なにか疑問点がある場合は打ち合わせの際にお気軽に振ってくださいm(_ _)m

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?