海月になりたかった私
「はぁ。」
吐いた息を飲み込むことなく私は朝の電車に揺られる。
周りを見渡す限り、電子機器を見ている人ばかりだ。
人が多い。私は何故かそれが気持ち悪いと思ってしまった。
「海月になりたいなぁ。もう人間として居るのは嫌だな。」
心の中で呟いた。
そして、まだ読み途中の小説をゆっくり時間をかけて、
1ページずつめくる。
中身が気になる?そう、これは海月に関する小説なの。
正直、海月の事は何もわからない。
んじゃあなんで読んでるの?わからないから読んでるんだよ。
でも蓋を開けてみ