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翌日の自分に期待して_11月13日真偽日記

じわりと染み出すように、どこからともなく眠気が溢れてくる。

眠い。

そう自覚してしまえば全身が包まれるのは一瞬の出来事だ。今すぐ横になりたい。横になって、出来たら暖かい布団に包まれて幸せに眠りたい。

「ダメですよ。……とか言いたいところですが、最近は無理をさせると上に怒られるんですよね」
「なかなか大変だね、管理職さんは」
「そう思うなら原稿を早く仕上げてください」
「おっと、急に言葉が理解できなくなった」
「……」
「……」

沈黙が落ちる。
やがて担当編集のキヤマさんはため息を落とした。

「まぁいいです。先生は寝てください。また起こしますから」
「うん、ありがとう」
「いえいえ。ではおやすみなさい」
「おやすみ」

キヤマさんが部屋を出ていく。
多分近くの満喫にでも行くのだろう。仕事の関係とはいえ、男女が長時間同じ部屋で過ごすのは規則違反だ。

足音が聞こえなくなってから、僕はようやくベッドに潜り込んだ。
腕に巻いてある管理システムからは睡眠時間の低下と勤務時間の増加を警告されている。これがキヤマさんを困らせている原因のひとつだ。もちろん僕の執筆速度が一番の原因だけど。

「まあー……、いいか……」

寝て起きたらすぐに取り掛かろう。
そんなことをここひと月くらいしているけれど、まあ、いいか。
悩みも何もかもを置き去りにして、僕は夢の中へと現実逃避の旅に出ることにした。


眠い。あまりの長距離の運転中に眠くなるのは経験があったが、最近は見慣れた道も眠くなるとわかった。

確実に事故の原因になるので、車での眠気対策を考えていきたい。

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