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#よんなな朝の歌 ’23.1⑦

2023.1.19 シェリル・クロウ「Everyday is a winding road」

おはようございます。たくさんのアカウントが凍結する朝、悲喜交交が人生の縮図のように見えてきました。アカウント主に背景はいろいろあって、平坦な人生だけではないけど…。たくましく生きるの。そう思う一曲を。
今日の気分は…シェリル・クロウ「Everyday is a winding road」。
午前8:50 · 2023年1月19日

 荒涼としたアメリカ内陸部の砂漠を走るハイウェイを、ヒッチハイクの旅をしていた。今日乗せてくれた気のいいおじさんは自動販売機の修理をしているようだ。毎週何度もこの道を通っているこのおじさんは、どうも私の生きてきた道とは違う場所に生きているように思うけれども…そうやって他人の人生に触れるのも面白いよね。
 自分だってやさぐれて生きてきてさ、毎日まっすぐ生きているようには全然思えなくてさ。本当にそれが現実なのか、よくわからなくて…。
 この曲をざっくりというと、こういう曲だと。日本で言えばドキュメント72時間の一つのチャプターを切り分けたような。他人の人生に傾聴すると、実は王道まっすぐに歩き続けている人はいないはずだが、それをふと感じることはよほどのことがない限りないだろうし、それに触れられたくないこともあったりする。
 誰もいない教室の自分の机でぼうっとしていたらいつも突っ張ってたやつが近寄ってきて、自分だけにポロっと本音を吐く感覚。「お前の読んでる本、貸してや」と、字ばっかりの本を持って行った秋の日を思い出す。何週間かして「…苦手だったけど、良かった」と、少し視線を逸らしながら返してくれた。
 Twitterってそういうところで、こと裏アカ界隈の会話ってそういうのが多かった気がする。そういうクロッシングが突然途切れて…みんな大丈夫かなと案じた1月19日の朝だったのです。

2023.1.20 近藤名奈「あなたは知らない」

おはようございます。昨晩 YouTube をぼんやり眺めていて、久しぶりに刺さりました。 そうだよなぁ、「いくつ夜を超えたら同じ朝を、二人迎えに行けるの?」ってさ、悩みはそこに行き着くのよね。その切ない気持ち、多分まだあなたは知らない。
近藤名奈「あなたは知らない」
午前7:49 · 2023年1月20日

 裏アカの世界って、結局は恋愛ワンダーランドなんですよね。体の関係を求めるのも心のすり合わせを欲するものも自由で、その後に及ぶのも自由だし。仮初の恋だとわかっていても、燃える妬ける涙する。それに耽溺していたらダメなんだけど、その真剣さがまた面白さでもあるし怖さでも。
 だからこそ、「いくつ夜を超えたら同じ朝をふたりで迎えに行けるの?」と思う気持ちは付きまとう気がするんです。心のどこかで無理だろうと思ってるからこそ、「いつ一緒になれるの?」と禁断の質問をしたくなる。万にひとつのYesを欲しくて、何千回もNoを突き付けられる覚悟で聞いてしまいたくなる。答えを全部知りたいのは良くないと思っても、どこかでケリをつけたい自分がいる。ただし、その答えを聞いた時点で最後。
 でも、その答えを欲しいのは私。あなたはその心情さえも知らない。そっけないのか、それとも恋愛としての付き合いを捉えていないのか、はたまた彼女は One of them でしかないのか。最終電車でお別れするまでの関係性にしかないのであれば察し余りあるところだが、それはスポーツにおける競技エリアを区切る白いラインのように踏み出せないところを見たら、それは実は「そういう関係」だったのかと。
 この記事を書き始めた深夜帯、裏アカ界隈では嘆くようなつぶやきも散見される。本当ならば夜を通して触れ合いたい。でもそれが叶わない。切ない思いは時が流れても普遍的な男女の悩みに他ならない。知らんけど。

2023.1.21 CHAGE and ASKA「夜明けは沈黙の中へ」

お昼です、もうすでに朝やないやないかと。昨日はとても早く就寝をして、久しぶりに深夜に目が覚めるような朝でした。夜明けを感じる前…キリッとした瞬間。神々しい瞬間でした。そしてそう感じた瞬間に、二度寝したのは言うまでもありません。
CHAGE and ASKA「夜明けは沈黙の中へ」
午後2:15 · 2023年1月21日

 CHAGE and ASKAのアルバム「Red Hill」の1曲目に収録され、構成上では2曲目の「なぜに君は帰らない」の前振りになっている曲にあたる。単体で歌うといささか地味には感じる曲にはなるのだが、夜明け前の心情を映しだすには最適な楽曲であることは間違いないだろうと感じている。
 ただ、ASKAのヴォーカリストとしての才能を図るには余りあるような曲であることは変えられない評価である。朝方の冷え切った空気を切り裂くように発せられる言葉。幻に恋をするような情景描写は、収録曲のすべてに通じて神秘的な世界を表現するには余りあるインパクトを残している。
 ただし残念は話は今のふたりがとてつもなく不仲で、手を取り合ってこの曲を歌うことも、「君を嫌ってしまうには、あまりに理由がなさすぎる」と「なぜに君は帰らない」を歌唱できないのだろうと。生きていく中ではいろんなことがある。明日、自分が誰かと不仲になることもあるだろう。それが数多の損失になることも冷静に考えないといけないのだろうと思う。
 いつかこの曲を、あの二人がしっとりと歌う時間が来てくれるのだろうか。腰の曲がったじいさん二人がしわがれた声でゆっくりとしたアレンジで沈黙を破ってくれてもいい。そういう日が来てくれることを願いたいし、来てくれるものと信じてみたい。そんなことを思っていたら、その沈黙を破るような朝日が東経160度のあたりに光を当てようとしている。

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