口から宇宙語

「二島さんとお仕事するの初めてですよね。よかったらTwitterかLINEのアカウントを教えてくださいよー」

 新卒の子と仕事をすると、自分の感覚と他人の感覚の差というものがはっきりわかるものである。私はどちらの私も彼に見せたくなかったから、のらりくらりと適当な言葉を交わして、仕事を終えた。

 部署に戻り、経過報告をしたあと、先輩にこの話をしてみた。普通の人なら初対面でどういうことを聞くのが普通なのか、気になったから、そういう質問もしてみた。

「えー?そうだなあ。好きな芸能人は誰かとかじゃない?」

「身体なら○○○が好きです」

「え?身体?」

 間違えた。普通の人は、身体ならとか言わない。やっちまった。

『そうだよ、アホだよ』

 昨日学校へ行こう!2021で見たパークマンサーが、私の脳内で歌い躍り狂っている。