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熟柿。甘い。【万年筆インク】PILOT 万年筆水性インキ 色彩雫【冬柿】

赤味を含んだ橙色、と云うようなインクである。

普段使い一軍の一色である。
外的には、ブルー系を使うが。家の中では断然、使用率が高い色になっておる減りが早い。

この色、視認性がよく、主張は程よく、まさに「こういうのがいいんだよ」インクである。

青系ともケンカしないし、他の色とも仲良くできる、そんな色だと思ってる。ちょっと仲が悪いカナーと思うのは、重たい黒ぐらいじゃなかろうか。
そのお蔭で、基本色として冬柿を使って、あとで話が戻った時に別の色で線を引っ張って補足を書き足したりする。電話メモとかでも良く使う。

紙に書くは、平面ながらも立体的な情報が作れる。
たいていは時系列(A→B→C)だが、途中で行きつ戻りつ補足しつつがあるとしたら、同色だと全てが同じ次元に置かれてしまう。

異なる色を併用することで、時間軸を紙面に作る。

打ち合わせ中でも、話ながら(さっきの件、疑問が出た。今の話が終わった後に、戻って確認だ)となったら、別色で(イ→ロ→ハ)線を引っ張りメモっておく。

あとから読み返すに分かりやすいし、整理しやすいと思ってる。基準色と補助色とで、作るメモはカラフルになる。

インク「冬柿」は、実に好みの色である。

パイロットのインク、色彩雫シリーズを試したく「夕焼け」と一緒に購入した。「夕焼け」もいい色であるが、いかんせん黄色系に振っているので、視認性がやや弱い。使っているうちに色が沈んでこれがまたいい色に育つのだが、新たに詰め直すとまた明るい色に戻ってしまう。

もちろん「冬柿」は赤系なので、基本色とするには「強調」的意味合いがないこともないのだが、だいぶ使っていると気にならなくなったというよりやっぱこの色でしょ? と馴染んだのである。

暖色系を好むので性に合っていることは多いに関係してる。
ペン軸も暖色系のそれを使っている。

インクの色に合わせたペン軸を使うのは、一貫性として当然で、なんらおかしくないのであるペン立ての中から取り出すのに正しいのである。

赤なんだけど、赤じゃない。
橙なんだけど、橙じゃない。
柿色だけど、柿色じゃない。

「冬柿」の響きが、気持ちをはずませる。


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