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静物画って意外と面白い! 鑑賞ポイント
こんにちは 美術鑑賞が趣味の蓬田(よもぎた)でございます。
わたしが美術鑑賞を始めて、不思議というか、良さがよく分からないジャンルのひとつが「静物画」でした。
果物やグラスなんかが描かれているだけで、鑑賞のとっかかりが全然なくて困っていたのを覚えています。
それで、自分なりに少し勉強していって、いろいろ分かってくると、とても興味深いジャンルだなあと思うようになり、いまは静物画は好きなジャンルのひとつになりました!
みなさまの中にも、わたしと同じように静物画の鑑賞に困っている人がいるんではないかなと思いまして、静物画を鑑賞するための“補助線”になるようなものを、わたしの体験をもとにお伝えしてみようと思います。
もしよろしければ、みなさまのアート鑑賞の参考にしてみてください!
1. 何かを象徴している!
静物画について勉強していくと、画家は、机に置かれたモノたちを、ただ描いてるのではないことが分かりました。
熟した果物、髑髏(どくろ)、時計なんかは、よく描かれているモチーフですけれど、これらはどれも「儚(はかな)さ」を象徴しています。
熟した果物は、間もなく腐ってしまいますから、果物としての残り時間は少ないですし、髑髏は人生の儚さ、時計は時(とき)の儚さなんかを象徴していることが多いです。
これを知ったとき、とても興味深かったですね。
絵の持ち主は、絵を見ることで「時の儚さ」を感じながら、自分の残りの人生を無駄に生きないよう、日々戒めてもいたようです。
つまり、教訓的な意味合いもあったんですね。
2. 画家(注文主)の意図が反映!
上記の1とも関連しますけれど、描かれているモノには、画家の(あるいは絵の注文主)の意図が反映されています。
よくあるのが、狩りの獲物(つまり動物の死体)が、たくさん描かれている絵です。
これなんか、初めて見たときは「何で動物の死体を描くんだろう??」と、ちんぷんかんぷんでしたね。
それで、だんだん分かってきたことは、かつて、狩りは貴族のたしなみでした。獲物を描くことは、貴族階級の暮らし振りの表現を意図しているらしいです。
絵の持ち主である貴族は、絵をみるたびに貴族としての矜恃を確認していたかもしれないなあ、とも最近は思っています。
あとよく見るのが、お皿に果物などが溢れるばかりに描かれている絵です。
これなんかは、豊かな食生活を象徴しているとのことです。
このように、静物画はただモノが描かれているのではなくて、何かメッセージを伝えているのですね。
3. 絵の質感・技術が半端ない!
ガラスの透明感、ウサギの毛並みなど、描かれている質感が半端ないです。超絶技巧です!
画家は自分の技術を総動員して描いたのでしょう。
動物が得意な画家、花が得意な画家など、画家によって、得意分野があったそうです。
こうした絵の「質感」や「技術」という観点から見て、「へ~スゴイなあ!!」と感心するだけでも面白いです!
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いかがでしたでしょうか? 静物画を鑑賞するためのポイント的なことを3点おさらいしてみました。
みなさまの絵画鑑賞がさらに充実するのをお祈りしております!
※タイトル画像は、フランス・スナイデルス《テーブルの上の果物》1650年頃 エルミタージュ美術館蔵
※画像は、Wikipediaより引用しております。
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