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マジでBLEACH初めて読んだ

 みなさまには、「明らかに見た記憶はあるのに、内容は全く覚えていない」という状態の作品があるだろうか?

 私には、かなりある。

 より具体的に言えば、「明らかに“見た”という記憶はあるのに、子供の頃の記憶すぎて内容はサッパリ覚えていない」という状態の作品が、ものすごく多い。

 『機動戦士ガンダムOO』や『コードギアス 叛逆のルルーシュ』、『おねがいマイメロディ』に『絶対可憐チルドレン』……どれもこれも、「見た」記憶はあるのに、内容はよく覚えていない。だから、今こそ見直したい。特にその中で存在感が大きかったのが………………

『BLEACH』1巻より

 そう、『BLEACH』なのです。

 ちょうど前、アニメの千年血戦篇を見ていた時、ふと気がついたのです。私は、BLEACHを見た気がしていたけど、実は全く内容を覚えていない。というか、微塵も記憶の中に存在していない。そもそも、私はマンガのBLEACHを読んだことがなかった。じゃあ、見るしかないか。

 ということで、BLEACHを全巻読みました。
 そして、全巻分の感想を書きました。
 1巻につき好きなシーンをひとつずつ挙げていきます。

 ちなみに今回、記事内の特殊ルールとして「久保帯人天才ボタン」というシステムを用意しました。このボタンを押すと……

 \久保帯人天才!/

 という音が鳴ります。もういちいち久保帯人を崇めていたらキリがないので、このシステムを用意しました。では、よろしくお願いします。


死神代行篇

1巻 ネギ

『BLEACH』1巻より

 アタシ……このコマ知ってる…………

 ここから74巻分も待ち受けているクソ長記事、まずはインターネットの先制攻撃だ! 以上です。

 74巻分もありますからね。サクサクやらないとみなさんのお昼休みが吹っ飛んでしまいます。これくらいのスピード感で行きます。


1巻 手袋

『BLEACH』1巻より

 いや手袋のセンス。

 すごっ。きょうびヴァンガードのCMのDAIGOもこんな手袋付けてない。ルキアがめちゃくちゃキメ顔なのもおもろい。多分ルキア的にはもうちょっとかわいい感じの手袋使いたかったんじゃないかな。


2巻 蒼火墜

『BLEACH』2巻より

 “君臨者よ!” “血肉の仮面・万象・羽搏き・ヒトの名を冠す者よ!”
 “真理と節制” “罪知らぬ夢の壁に僅かに爪を立てよ!!”

 破道の三十三!! 蒼火墜!!!!!!!!!!

 \久保帯人天才!/

 久保帯人天才ボタンはこういう使い方です。
 たまに夜道とかで蒼火墜の詠唱したくなる。

 多分いろんな人が言ってるとは思うんですけど、これ詠唱の中に「燃える」とか「焼ける」とかの単語を一切使っていないのに炎属性攻撃なのがすごいっすよね。「火」を連想させる単語を全く使っていないのに、「蒼火墜」であることに説得力がある。


2巻 侮辱する気か貴様ぁ!!

『BLEACH』2巻

 あのさぁ……朽木ルキアってマジでかわいいよな。

 え、どうしよう。
 BLEACHで一番付き合いたい女性キャラ、朽木ルキアかも。

 こういうマンガに出てくる「デフォルメ表情」をあまり可愛いと思ったことがなかったんですが、朽木ルキアのデフォルメ顔はホントに萌えだと思います。私も「侮辱する気か貴様ぁ!!」って言われたい。


3巻 巻頭歌

『BLEACH』3巻より

 基本的にこの記事内では「巻頭歌」という表記で統一しています。 

 なぜなら、「巻頭歌」の方がカッコいいから。

 雨を「永遠に交わることのない空と大地を繋ぎ止めるもの」として解釈している大前提のセンスからして負けた気がする。私は自分自身の文才を天才だとは思ってるけど、流石に帯人には勝てない。帯人って1000年経ったら平成時代に最も有名な歌人として名を残してそう。


3巻 妹首絞め

『BLEACH』3巻

 帯人もう絶好調ですね。

 アニメの千年決戦篇を見てた時に漠然と感じていこと。それは「BLEACHってこんなインモラル性癖だったっけ?」ということ。明らかに肉体的に追い詰められてる描写でハイになってる。性癖の指向性がフェアリーテイルとかSAOとかに近い。

 全巻読んだ今こそ言えますけど、BLEACHで一番卍解してるのは多分帯人です。4コマ目とか、ギリギリ週刊少年フィルター貫通してる気がする。

 もう3巻から絶好調でしたね。


4巻 餌付けルキア

『BLEACH』4巻より

 もう扱いが原神のパイモンなんよ。

 たしかに、今アニメ化したら確かにルキアの声優古賀葵になってるかもしれない。やっぱルキアのデフォルメ顔は飛びぬけてかわいい。どっちかっていうとマスコット系のかわいさなんですよね、ルキア。

 個人的にはこの辺りから「朽木ルキアはメインヒロインというより、マスコットなのでは?」と感じ始めました。


4巻 クラスのみんなには内緒だよ

『BLEACH』4巻より

 まどマギだああああああああああ!!!!!!!!!!

 一応書いておきますが、僕はBLEACHを本気で面白いマンガだと思っています。でも、抗えないシーンは存在するんだ。これは仕方ないことなんだ。


5巻 巻頭歌

『BLEACH』5巻より

 剣を握らなければ おまえを守れない
 剣を握ったままでは おまえを抱き締められない

 \久保帯人天才!/

 BLEACHのキャラ名と詠唱と巻頭歌のすごいところって、実際に「口に出して言いたくなる」ところなんですよね。言いたい。雨が降ってる日に意味もなく「剣を握らなければ おまえを守れない 剣を握ったままでは おまえを抱き締められない」って言いたい。口に出したくなる。


6巻 52話の扉絵

『BLEACH』6巻より

 回転ずし食いすぎて帰ってきた日とかこんな感じになってる。


7巻 あたしの知ってる黒崎くんならそう言うよ!

『BLEACH』7巻

 あのさぁ……井上織姫ってマジでかわいいよな。

 さっきから書いてて思ったんですけど、私はBLEACHについて書いてる時心が完全に中学生に戻ってる気がする。中学校の合間の時間にニセコイのヒロインで誰が好きか議論してた時くらい心が若返ってる。ちなみに僕は鶫誠士郎です。

 冒頭にも書いた通り、私は「BLEACHを読んだ気がしていたけど、あまり記憶にない」状態だったので、学生時代BLEACHの好きなキャラ議論には参加できなかったのです。今、してえ。みんな、俺とBLEACHの好きな女子キャラの話しないか? 教室の角で、しないか?


8巻 斬月

『BLEACH』8巻より

 『斬月』!!!!!!!!!!!
 
 ド             ン

 剣でっけええええええええええ~~~~~~!!!!!!!!
 最高!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 いけない。これはマズいな。明らかに私の心が中学生に戻っている。こう……なんかもっと「今BLEACHを読んだ人間の感想」として新しい着眼点をいくつか書いた方がいいような気がするけど、もう完全に心が中学生に戻ってる。中学生が書いた日記みたいになってる。


9巻 志波空鶴

『BLEACH』9巻より

 おっぱいでっけ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!

 剣もデカけりゃおっぱいもデカい!!!
 BLEACH、でっけえマンガだ!!!!!!!!!!

 まずい。いま女性読者が離れていった音がした。このままでは未だに巷で噂されている「ジスロマック女性説」の幻想が粉々になって砕けてしまう。大丈夫。まだ多分バレてない。まだギリギリジスロマック女性かもしれない。まだ行ける。

 志波空鶴さん……片腕ないのがすごいっすよね。このデザインに対して、「隻腕」を付与してくる帯人のセンス。普通はこのデザインと隻腕ってくっつけないはずなんです。普通、美人のキャラを作ったら作り手的には傷つけたくないはず。でも、帯人はそこを普通に超えてくる。

 なんか、「普通の美的感覚」を壊すのが上手い印象があります。


尸魂界篇

10巻 護廷十三隊面白すぎ

『BLEACH』10巻より

 いや面白集団すぎる。

 ここまで護廷十三隊がゴリゴリに「護廷十三隊」してると思わなかった。いやわかる! 私だって護廷十三隊がこういう「柱概念」の始祖のひとりなのはわかってる! でもここまでゴリゴリにやられると面白い。

 なんかもうマヂカルラブリーのコントとかにありそう。いやわかってるって! 護廷十三隊がそういうノリのオリジンなのはわかってるって!!


10巻 白々しい

『BLEACH』10巻より

 なるほどね。護廷十三隊の裏切り者「市丸ギン」と、護廷十三隊の良心「藍染惣右介」ってワケね。あ~あ、こういうメガネ優男師匠枠って大体すぐ死んじゃうんだよなぁ……。藍染推しの人、かわいそう!

 ……実際、連載当時ってこの辺どういう反応だったんすか?


10巻 鉤咲

『BLEACH』10巻より

 “彼方”!
 “赤銅色の強欲が36度の支配を欲している”!!
 “72対の幻” “13対の角笛” “猿の右手が星を掴む”!!
 “25輪の太陽に抱かれて砂の揺籃は血を流す”

 花鶴射法 二番!!!“拘咲”!!!!!!!!!!!

 \久保帯人天才!/

 実際、74巻分読み切った今もなお「BLEACHで一番好きな詠唱」がこれです。やっぱりこれ蒼火墜から引き続きそうなんですけど、「実際の技の効果と直接結びつくような単語をあまり使っていないのに、詠唱後に発動する実際の技と乖離がない」ってマジですごいと思います。

 普通、「打ち上げろ」なり「弾けろ」なり使ってもいいのに、実際の詠唱に組み込まれているのは「25輪の太陽に抱かれて砂の揺籃は血を流す」。でもこれ、ちゃんと「花火」が出てくることに説得力がある。

 \久保帯人天才!/


10巻 砂になあれ

『BLEACH』10巻より

 多分、大勢の人が「は?なんでここ?」と思っていることでしょう。

 なぜここなのかと言うと、学生時代にこの志波岩鷲の「砂になあれっ!!『石波』!!」のモノマネを死ぬほどしてきた友達がいたからです。

 BLEACH読んだことないのに、砂になあれ石波だけ聞き飽きてるレベルです。100回以上聞いた。ちなみにこの記事のゴレイヌのモノマネを連打してた奴と同一人物です。顔まで若干ゴレイヌに似てる奴だったし、いわれてみれば志波岩鷲にも顔が似ている気がする。

 そして今だからこそ言える。

 ここそんな真似するほどのシーンじゃないだろ!?

 ……ですが、このまま終わるとみなさまモヤモヤするでしょう。流石におかしい。ゴレイヌのモノマネはまだわかる。だが、志波岩鷲のモノマネをひたすらしていたのは流石に狂人の域ではないか。なぜだ、なぜなんだ。

 ということで、実際に2週間くらい前に会って聞いてきました。
 「なんであんなに志波岩鷲のモノマネしてたの?」と。

 そして彼から帰ってきた答えは、「DSのBLEACHのゲームに志波岩鷲が出てたから」でした。

 ……答えになってねえよ!!!!!!!!


11巻 チャド

『BLEACH』11巻より

 ずっとスルーしてたけど、お前はなんなんだ。

 茶渡泰虎……通称「チャド」。RPGとかにいますよね、こういう存在自体がよくわからんヤツ。ゼノギアスのリコとか。FFXのキマリとか。オレ、BLEACHがRPGだったら絶対チャドばっか使ってる気がする。

 「チャドだけ弱すぎだろ……なんだこの木偶の坊……」って永遠に文句言いながらチャドを頑なにパーティーから外さない気がする。74巻読んだ今も、「チャドってなんなの?」と聞かれたら何も答えられない気がします。


12巻 巻頭歌

『BLEACH』12巻より

 我々が岩壁の花を美しく思うのは
 我々が岩壁に足を止めてしまうからだ
 悚れ無き その花のように
 空へと踏み出せずにいるからだ

 \久保帯人天才!/

 自分で用意しといてなんですけど、この久保帯人天才ボタンめちゃくちゃ便利じゃないか……? 

 今後の藍染惣右介のことを考えるとこの巻頭歌すごすぎる。これ、「我々」に藍染自身は含まれてないってことでいいんすよね? 
 帯人、いいんすよね?


12巻 枕

『BLEACH』12巻より

 帯人コラーーーーーーーーーッ!!!!!!

 え、枕投げしてただけ? 
 一体いつから、これが夜の営みだと錯覚していた……?

 我々が蜜月の時を美しく思うのは
 我々がその枕に読み進める手を止めてしまうからだ
 悚れ無き その枕のように
 空<絶頂>へと踏み出せずにいるからだ


12巻 おじさん

『BLEACH』12巻より

 私、京楽春水のセリフCV花守ゆみりで再生しちゃうんですよね。

 この呪いを全員にかけたかっただけです。


13巻 チャドの霊圧が……消えた……?

『BLEACH』13巻より

 きたあああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!

 おいすげえなこのマンガ。まだこれ13巻だぜ? あと61巻残ってるんだぜ? もう知ってるセリフいくつ出てきてんだよ。

 でも真面目に考えると、「意味の分からない最強キャラだったチャドが負けた」ってことが結構絶望感あるので演出的にもいいシーンですよね。チャドが負けたところは見せずに、霊圧だけで事実を表現する。そして炸裂、久保帯人節。気持ちの良いシーンです。


13巻 斬月のオッサン

『BLEACH』13巻より

 なんなんだよこのオッサン。

 斬月のオッサンの面白いところ、一護からも「斬月のオッサン」で呼び名が固定されてるとこです。一護がそういうならもう「斬月のオッサン」としか言えない。

 一応アニメの千年血戦篇を見てしまっているのでこの人の正体は知ってるっちゃ知ってるのですが、それでも「なんなんだよこのオッサン」としか言えない。


14巻 更木剣八ってさぁ……

『BLEACH』14巻より

 言われてみれば、尸魂界に入ってからの最初のボスが更木剣八だったせいでBLEACHのTier表が全く見えてこない。更木剣八……ヤバくない? 卍解と斬魄刀が最もウリのマンガの中で、卍解も斬魄刀もないままずっと最強なのヤバくない?

 いや、大体の人は「そらそうよ」と思っているところでしょうけど、いま更木剣八のヤバさを理解し始めた私のワクワク感が伝わってほしい。なんなんコイツ。護廷十三隊に更木剣八を配置できるセンスがBLEACHの面白さを物語っているのかもしれない。


14巻 ちょっ……ちょっとちょっと!井上さんっ!!

『BLEACH』14巻より

 ここを逃すと言う機会を逃しそうなので言いますが、石田雨竜ってかわいいよね。黒崎一護と友達になりたいかと言われたらだいぶ怪しいけど、石田雨竜なら友達になりたい。

 彼、BLEACH全体を通してみると結構独特なポジションな気がします。いわゆる「ライバル」ポジションでもないし、「2号ライダー」かと言われると、それほどでもない気がする。かと言って完全に戦力外でもない。てか、石田雨竜も大概Tier表のどこに位置してるのかわからん。思ったより強い。

 すごい個人的な感覚ですけど、BLEACHの「いつもの4人(一護・雨竜・チャド・織姫)」って、「複数の仲間の中にいるひとりだけビックリ戦法をしてくるキャラ」が75%を占めてると思うのです。まず月牙連打マン。そして謎のパンチ。さらに謎のバリアと無限回復。コイツら、得体が知れなさすぎる。

 その中の良心、石田雨竜。
 弓使いで、いろいろ小回りの利く技をいっぱい持っていて、実にバトル漫画らしい戦いを見せてくれる。BLEACHってバトル漫画の王みたいな顔してる割に、かなり特殊なバトルスタイルの奴が多い……気がする。石田くんはその中だとかなり「バトル漫画っぽい」戦い方をしている……気がする。

 以上、何の根拠もない「BLEACHのいつもの4人って変」理論でした。


15巻 金色疋殺地蔵

『BLEACH』15巻より

 もう、THE・BLEACH!!!!!って感じ。
 マジカッケェ~~~。もうこれノリで押しとくか。

 \久保帯人天才!/

 なんかどんだけちゃんとしたこと書こうとしても、久保帯人の前だと定期的に心が中学生に戻ってしまう。強いて言えば、涅マユリ自体は結構強キャラの印象があるのに金色疋殺地蔵がいつもボコられてる印象があります。そういう意味でも結構特異な斬魄刀かもしれない。


16巻 貴方に刃を突き立てたのは

『BLEACH』16巻より

 基本的に、私は「追う」キャラの方が好きになってしまう。
 追われるより、追いかけている方が好きなのだ。 

 追われる愛はわからない。でも、追いかける愛はわかる。
 好かれる心はわからない。だけど、好きになる心はわかる。
 愛される気持ちはわからない。それでも、愛したい気持ちはわかる。

 私は「追う」人間が好き。追う相手が苦しんでほしくないと思うのは当然のこと。そして、追いかける以上は、どうか、どうか私が追いかけたいと思える美しいものであってほしい。それは、当然のことだ。

 だから、あなたが朽ちてしまうことが耐えられないのは、どこまでも追いかけたいあなたが、愛しいからなのだ。


17巻 千本桜

『BLEACH』17巻

 \久保帯人天才!/
 \久保帯人天才!/

 2回も押したぞ!

 俺がBLEACHの担当編集でこのコマ見せられたら卒倒していたかもしれない。こんなん世に出たらこの国ヤバいやん。なんで日本刀が地面から何本も出てくる絵にしようと思ったのだろう?

 たぶん千本の桜並木を斬魄刀に見立て、それが“散る”ことで無数の花びら<剣>が舞い散るのが千本桜なのだろう……って、改めて言語化すると何この技。すごっ。何喰ってたらこれ思いつくの。


18巻 流刃若火

『BLEACH』18巻より

 この辺のBLEACH、マジ脂乗りすぎ。覇権マンガ?

 基本的に斬魄刀の解号って「(一節の動詞)+(斬魄刀名)」で構成されていることが多いのに、ここに来て「万象一切灰燼と為せ」とかいう解号が出てくる。なんたるフリースタイルバトル。

 いつか「万象一切灰燼と為せ」って日常生活で言ってみたいけど、あまりにも日常生活で「万象一切灰燼と為せ」を言うタイミングがなさすぎる。

 だけど、これが一番好きな解号じゃないんですよね。


18巻 花天狂骨

『BLEACH』18巻より

 花風紊れて花神啼き
 天風紊れて天魔嗤う
 『花天狂骨』

 これ、一番好きな解号!!!

 \久保帯人天才!/

 「花風紊れて花神啼き 天風紊れて天魔嗤う」ってどういう意味!? 全然分からん! わからんけどカッコいい!! それがいい!!!

 ふと意味もなく「花風紊れて花神啼き 天風紊れて天魔嗤う」と口に出したくなる感じ、まさに久保帯人詠唱。この口に出したい感、異常。


19巻 天鎖斬月

『BLEACH』19巻より

 う、うおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!

 \久保帯人天才!/
 \久保帯人天才!/
 \久保帯人天才!/

 3回押した! なんだかんだ、ここがBLEACHで一番好きなシーンの人も多いのでは? すごいっすよね、「斬月」だけでもカッコいいのに「天鎖斬月」まで行くんすよ。天鎖<てんさ>て。

 しかもこれ、主人公の武器が「本来は広範囲に力を放つ卍解を、小さな形に凝縮することで高速戦闘を可能にする」なのがすごい。普通の感覚的に、一護にも大紅蓮氷輪丸とか黒縄天譴明王みたいなド派手すぎる卍解撃たせたいじゃん。そうじゃない。あえて、その力を凝縮した一振りの刀。

 もう少し後にも触れることなのですが、黒崎一護の戦闘って基本的に「一護が受け身(防衛)側」だから面白いのですよね。何かしらの特殊な力がある相手に、対応力の高い天鎖斬月で立ち向かっていく。一護が理不尽攻撃を押し付けるのではなく、相手の攻撃に対応するバトルを組む。

 まぁ、「バトル漫画の主人公ってそういうものでは?」と言われたら何も反論できませんが、「超ド派手な卍解」の圧倒的なビジュアルインパクトが武器のBLEACHにおいて、この天鎖斬月を出してくる判断がすごいと思いました。


19巻 ……なん……だと……?

『BLEACH』19巻より

 実は19巻までにも何度か「……なん……だと……?」してるシーンはあるのですが、ここが何となく一番「……なん……だと……?」っぽい「……なん……だと……?」だと思いました。

 以降、破面<アランカル>篇に至るまでこの「なんだとエンジン」が急速稼働し始める印象があります。もうLINEスタンプみたいな感じ。


19巻 終景・白帝剣

『BLEACH』19巻より

 う、うおおおおおお……と、言いたいところなのですが、この技めちゃくちゃレア技ですよね。え、白帝剣ここでしか使ってないですよね? 74巻あって19巻に登場した最終奥義が1回きりしか使われないことある?

 そもそも「無数の剣による制圧力・手数」が最大の武器である千本桜のアドバンテージを完全に捨てて火力に特化するのが白帝剣なので、あまり使わないのもよくわかります。自分が白哉兄さまだったら絶対心の中で「(この技調整ミスってんだろ……)」って思ってます。

 多分朽木白哉使いスレでも「白帝剣は諦めろ」「景厳だけ撃て」「白帝剣は甘え」「画面端景厳以外は相手に無礼」って言われてる。


20巻 藍染惣右介スターターデッキ

『BLEACH』20巻より
『BLEACH』20巻より
『BLEACH』20巻より

 憧れは 理解から最も遠い感情だよ 
 ……あまり強い言葉を遣うなよ 弱く見えるぞ
 私が天に立つ

 これ全部20巻の中に入ってるのヤバくない?
 何これ? 藍染惣右介スターターデッキ?

 BLEACHの他の追随を許さない強さとして、「ものすごく短いセンテンスの言葉で、絶大なインパクトを残す」という奥義があると思っています。この「短いセンテンスの印象的な言葉」が、いわゆる「名台詞」になる。そして、それが極まっているのが藍染惣右介だと思います。

 なぜなら、吐くセリフの一言一句が「ものすごく短いセンテンスの絶大なインパクト」になってしまっているから。他のキャラが大ゴマで言うようなセリフを、藍染惣右介は普通に1コマで言い放ったりする。一言一句で破壊をもたらす。帯人節の化身。それが藍染惣右介。


20巻 ……兄……様……!

『BLEACH』20巻より

 さっきからシーンチョイスでバレバレかもしれないんですが、アタシ朽木兄妹めっちゃ好きなんすよね。泣きそう。ちなみに「BLEACH好きな男ランキング」で白哉兄さまが堂々の2位です。オリ主人公になって白哉兄さまの部下になりたい。この妄想、令和にしてもいいよな……?

 でも、ここ「……なん……だと……!?」と大体同じテンポ感のセリフであることに気付いてしまったので、この呪いをみなさんに拡散しておきます。


20巻 雷吼炮

『BLEACH』20巻より

 散在する獣の骨!
 尖塔・紅晶・鋼鉄の車輪
 動けば風 止まれば空
 槍打つ音色が虚城に満ちる!

 破道の六十三!!! 『雷吼炮』!!!!!

 これ、鉤咲の次くらいに好きです。多分、帯人はもう「架空の詠唱集」を作り続けるだけで一生豪遊できると思う。すごすぎ。もうどこから何を話せばいいのか。一応これ、「雷属性」の技に分類されると思うのですが、相変わらず雷や砲撃を連想させるワードが全く入っていない。

 なんか逆に久保帯人天才ボタン押したくない。


21巻 緋真

『BLEACH』21巻より

 「朽木」って、なんとなく悲しい言葉だと思ってました。木が朽ちる。葉が枯れる。命が散る。「朽木」は、どこか喪失を意味する言葉だと思っていました。でも、朽ちたからって、それまでの何もかもが失われてしまうわけじゃない。「朽木」は、お別れの言葉でもあるのだと、気付きました。

 たとえば、朽ちるまでのその時が、夢のような時間であったなら……それは、間違っていたわけではない。朽ちるまでに至るその時間すら、悲しい時間だったわけじゃない。木は、屍を積み重ねる植物である。秋から冬にかけて、枯れた葉を積み重ねる。それはつまり、死を重ねている。

 そのくせ、春になったら我が物顔で新しい命を咲かせる。まるで、あの積み重なった屍が嘘みたいに。私は、木のそういうところが嫌い。でも、そこに「新しいもの」が生まれてもいる。朽ちるものがあれば、芽吹くものもある。季節の移ろいも、願った愛も、それは同じことかもしれない。


間章:好きな女子の話がしたい

『BLEACH』10巻より

 やっぱり諦めきれない。BLEACHの、好きな女子の話がしたい。

 ちなみに私が中学生だった頃、周囲には圧倒的に松本乱菊派が多かった。もっと織姫とかルキアとかに行ってもよさそうなのに、私の周囲に限っては松本乱菊党が議席を大量獲得した与党のような存在だった。

 当時BLEACHをあまり知らなかった私は、「まぁそうか、松本乱菊ってキャラが相当本編で良い活躍をするのだな」と、なんとなく理由付けをしていた。今思い返してみれば、アイツら全員とんだスケベ野郎である。

 そうか、そんなにか。中学生の段階で松本乱菊が好きとか、ちょっと今考えてみると心配である。なんかもっと、夢があっていいだろう。ルキアを好きなっていいだろう。やちるを好きになっていいだろう。中学で松本乱菊は結構生々しいぞ貴様ら。どんだけ持て余してたんだ。

 えっ、俺……? 
 毒ヶ峰リルカっすかね。

 もうダメだなこれ。何を書こうとしても中学校のクラスの空気になってしまう。いや、でも乱菊はない。なんか乱菊党に入ったら自分の中の大切な何かが粉々になって砕け散ってしまう気がする。いま全国の乱菊党議員を一斉に敵に回している気がするけど、それでも俺は乱菊党にだけは入らない。

 逆に、女性の方も「BLEACHの好きな男子」で盛り上がっていたりしたのだろうか? 「海燕派は夢見すぎ」とか、そういう議論があったりしたのだろうか? もう、ただただBLEACHの好きなキャラの話をしたい。


破面篇1

22巻 いきなりこれ

『BLEACH』22巻より

 いやダメージがエグすぎるて!!!!!

 新章突入して即これ!? なに……織姫ならナンボ痛めつけてもいいと思われてる……? ダイ大のヒュンケルみたいなもんだと思われてる……?
 この「く……くろ……くろ……さ……き……」のところ、癖が滲みすぎている。ちょっと怖い時がある。何がお前をそこまで駆り立てる。

 いや何回見てもダメージがエグすぎる。えっ、これ半分飛んでますよね? これ普通に死亡扱いで退場してもおかしくないダメージ入ってるよね? そう考えると織姫の耐久力も結構すごい気がする。BLEACHのクロコダインか。BLEACHのポルナレフか。


23巻 砕蜂なんなん? 

『BLEACH』23巻

 コイツ何なん?

 あと今気付いたけどネム何しちょる!?!?


24巻 グリムジョー

『BLEACH』24巻

 奥さん、「グリムジョー・ジャガージャック」ですって。
 奥さん、「第6十刃<セスタ・エスパーダ>」ですって。

 これまでなぜか言及してなかったけど、まぁ命名センスもヤバいですよね。多分十刃の名前は向こう10年忘れない。「ザエルアポロ・グランツ」とか自分が記憶喪失になってもギリギリ覚えてそう。

 「アーロニーロ・アルルエリ」とかもう自分がアーロニーロ・アルルエリだったら一生両親に感謝しながら生きると思う。自分がペット飼うなら久保帯人に名前考えてほしい。

 あ〜〜〜〜〜あ!
 人生が5回くらいあったらなぁ!
 そしたら5回とも違う町に生まれて
 5回とも違うものおなかいっぱい食べて
 5回とも違う仕事して……
 それで5回とも……

 自分の名前を久保帯人に考えてもらう


25巻 虚化一護に掴まれて焦るひよ里

『BLEACH』25巻

 「BLEACHで一番卍解してるのは久保帯人」シリーズです。


26巻 雛森

『BLEACH』26巻

 どんだけ雛森ちゃん気に入ってんだよ。

 もう1回ロックオンされたら絶対逃げられないやん。雛森ちゃん描いてる時の帯人が一番イキイキしてないか? これキルア=ゾルディックの精神が追い詰められてる時を描いてる冨樫義博が一番イキイキしてるように見えるのと同じパターンじゃないか? あと集中線付けるのやめたげてよ。

 この後手刀で気絶させられるのも面白いっすよね、ここ。


27巻 あ〜〜〜〜〜あ! 人生が5回くらいあったらなぁ! そしたら5回とも違う町に生まれて 5回とも違うものおなかいっぱい食べて 5回とも違う仕事して……それで5回とも……

『BLEACH』27巻

 きたああああああああああああああああ!!!!!!!!!

 いや、普通に名シーンですからね。でも前振りがあまりにも丁寧すぎて「あっ、もしかしてこれ人生5回……?人生5回来る……?」と身構えてしまったレベルです。

 真面目に考えると、先ほどの「短いセンテンスの言葉にインパクトを持たせる」ことにマッチしているのが「コマによるセリフの誘導」だと思うのです。この人生が5回くらいあったらのシーン、ものすごく読みやすく、かつこのセリフが印象に残るよう組まれていると感じます。

 右1コマ目で「あ~あ!人生が5回くらいあったらなぁ!」で話題の提起を行う。これで読者の意識は「織姫が次に発するセリフ」に向く。畳みかけるように左の上下コマで続けざまのふたつの言葉。そして最後の「それで5回とも……」で、次のページに続く。

 これ、その場で次のページをめくらない人いますか? 

 コマとページ単位によるセリフと意識の誘導。そしてその組み合わせ。区画整理された絵と言葉の気持ち良さ。私はあまりマンガを読んでこなかった人間なので、この「言葉と絵の意識誘導」にBLEACHで初めて気付いたのかもしれません。BLEACHは、とにかく読みやすい。

 BLEACH全体を通して、私は「すごく丁寧に整頓されたマンガ」という印象を受けました。それでいて、機能性が高い。私みたいなマンガ苦手人間でもここまで楽しめているのだから、とても手に取りやすいマンガなのだと思います。私にとっては、理想的な形です。


28巻 とりあえず月牙

『BLEACH』28巻より

 一護って……月牙撃ちすぎですよね。

 尸魂界篇の時あんなにカッコいい奥義みたいな感じだったのに、破面篇に入ってからもうほとんどロックマンのチャージショットみたいになってる。とりあえず月牙。まず月牙撃って様子見。

 破面篇入ってからの一護の月牙連射スタイル、なんか友達とグラブルバーサスで遊んだ時の「一生画面端から弓撃ってくるメーテラ」を思い出します。主人公なのにこんな一生同じ技擦ってくる格ゲーのキャラみたいな戦い方する? もうお前の技覧「月牙(N)」「月牙(強)」「月牙(対空)」「月牙(コマ投げ)」みたいになってるんじゃないのか?

 今回、BLEACH74巻を読むにあたって、私は「1日に1巻ずつ読む」という手法を取りました。いきなり「74巻」という物量を読み切るのは大変だけれど、1日に1巻ずつ読めば、74日で決着がつく。そして、1巻読み終わったら、その感想をiPhoneのメモ帳に書き残しておく。

 この「74巻分のメモ」が、この記事の元になっています。そして、上の画像が28巻のメモです。そんなに言わなくていいじゃん。


29巻 飛簾脚

『BLEACH』29巻より

 細かすぎて伝わらないBLEACHあるある

 この「“瞬歩”か?」「僕のは“飛簾脚”だ」のくだり、石田雨竜の相手が違うだけでメチャクチャやってる気がする。


30巻 うっ……ううっ……

『BLEACH』30巻

 おっ!?帯人大将、今日もやってるかい!
 いつもの頼むよ!

 あいよ、織姫一丁!!


30巻 巻末コメント

『BLEACH』30巻より

 こないだBLEACHのカードゲームの自販機の前で小学生がたむろしてました。見ると、その中のガキ大将っぽい体の大きな子が「オマエら知らねーの!?元柳斎の卍解が、この鳥(燬鷇王)なんだぜ!!」と言っていました。もっとがんばろう、と思いました。

『BLEACH』30巻より

 このエピソード、良すぎる。

 こういう全国津々浦々の「学生時代のBLEACH」エピソードを集めたすぎる。さっき書いた「周囲に松本乱菊党しかいなかった」みたいなエピソードが、おそらく全国の学校で生まれているはずなのだ。BLEACHの数だけ、青春がある。

 もしお時間よろしければ、コメント欄に「学生時代のBLEACHにまつわるエピソード」を書いてみてください。私が読みたいからです。もし公開されるのが嫌だったら、プロフィール欄にある私のメアドに送っていただいても構いません。この世のBLEACHと青春、集めたい。


31巻 ……4……だと……!?

『BLEACH』31巻より

 こんな応用パターンあんの!?

 確かに、「……4……だと……!?」が子音を含めると大体「……なん……だと……!?」と同じテンポを踏める数字なんですよね。「……5……だと……!?」でも成立しないし、「……8……だと……!?」でも成立しない。

 「……3……だと……!?」だと何かが足りない気がする。
 やはり、「……4……だと……!?」が一番それっぽい。


31巻 バキィ

『BLEACH』31巻より

 記事読んでる人も「もうええわ」と思い始めてる気がしてきた。でも、どれだけiPhoneのカメラロールを遡っても、織姫が痛めつけられているシーンばかり出てくる。これは私が悪いのか? 帯人が悪いのか? 

 いや、共犯か?

 特に左上のコマ、素晴らしい。この「攻撃を受けた側が、逆に相手に恐怖を与える」という特殊過ぎるシチュエーションに完全に応える表情。割と本気で、すごいと思います。


32巻 巻頭歌

『BLEACH』32巻より

 王は駆ける

 影を振り切り 鎧を鳴らし
 骨を蹴散らし 血肉を啜り
 軋みを上げる 心を潰し

 独り踏み入る
 遥か彼方へ
 

 \久保帯人天才!/

 これ、2番目に好きな巻頭歌です。これが校歌になってる学校あったら入学したくなるレベル。マジで一瞬Twitterのプロフィールこれにしようか迷いました。自分の目の届く範囲にこの一節を飾っておきたい。


33巻 ネリエル・トゥ・オーデルシュヴァンク

『BLEACH』33巻より

 「ネリエル・トゥ・オーデルシュヴァンク」て。
 いや、「ネリエル・トゥ・オーデルシュヴァンク」て。

 学校にある日、「ネリエル・トゥ・オーデルシュヴァンク」って名前の子が転校してきたらどうする? もう名前だけで仲良くしたい。「オーデルシュヴァンクさん!」って呼ばれるの? 私も「オーデルシュヴァンクさん」って呼ばれたいけど?

 私の学校には、両親がアニメ・ゲーム好きでそのキャラの名前をつけられている人が結構いたりした。バイオ好きの親に名付けられた「レオン」とか、意外といたりした。

 だから、もしかしたらどこかの学校に「佐藤 ネリエル・トゥ・オーデルシュヴァンクさん」とかが転入してくる日もあるのかもしれない。うらやましい。佐藤 ネリエル・トゥ・オーデルシュヴァンクさんが転入してきて「第3十刃(トレス・エスパーダ)……!?」って言う準備を今からしておこう。


34巻 私の誇りに刃を向けたからだ

『BLEACH』34巻より

 白哉兄さま…………………………

 白哉兄さまの部下になりたい。私も「私の誇り」とか言ってもらいたい。白哉兄さまはこういうコトを素面で言っても映えるのがズルい。これでまだ白哉兄さまがBLEACHで好きな男ランキング第2位なんだから恐ろしい。

 そもそも朽木ルキアが好みの見た目なので、その兄が好みじゃないわけはなかった。なんか、好みがわかりやすすぎるかもしれない。


34巻 孕ませ

『BLEACH』34巻より

 これ……ギリギリライン超えてない?

 すごくない? マキマさんの生姜焼きぐらいギリギリじゃない? もし今BLEACHが連載されていたらあやトラと同じようにジャンプラに電撃移籍していた可能性もあるのではないか? あらゆる意味で筆が乗りすぎている。

 さっきから何回か書いてる「BLEACHで一番卍解してるのは帯人さん」って多分ここで出た気がする。

 織姫・雛森・ネムのBLEACH三大将ですね。
 いや別に何の三強とは言ってないが。


35巻 BLEACHで一番卍解してるのは帯人さんです。

『BLEACH』35巻より

 お前が日本一のマンガ家だよ。

 尾田栄一郎も、鳥山明も、久保帯人の卍解には勝てない。というかこれ、もう虚閃<セロ>が出てるよ。ここギャグで流していいシーンなのかよ。「ボジュッ」「ジュブッ」「プチュ」「ブシャアアアアアア」って擬音が全国の流通に乗ってしまったのか。

 ある意味、中高生の時にBLEACHを読まなくて良かったかもしれない。
 虚閃<セロ>が出過ぎておかしくなっていたかもしれない。


36巻 朽木白哉リリィ

『BLEACH』36巻より

 「萌え」ですよね。

 ぶっちゃけ、朽木兄妹だとこの「朽木白哉リリィ」が一番好きです。えっちだと思います。素晴らしい。やはり男性も女性もえっちに描ける作家が最強。男性もえっちに描いてほしい。特に……特にそのポニーテール。

 このポニーテール、神の一手ですね。これでノーマル朽木白哉と同じ髪降ろし状態だったらそこまで激刺さりではなかったかもしれません。ポニテにより朽木白哉リリィの快活さと若さが引き立たされているこの一手、まさしく石を穿つ瞬間の雨だれの如し。乾坤一擲。

 あと、若かりし日の白哉兄さまがそこそこ感情的なタイプだったのも本当に良い。設定上、血の繋がりはないのだけど、ちょっとルキアに近い性格なのが本当に最高。私が総理大臣になったら朽木白哉リリィで短編一本書いてもらいたいです。


37巻 正解<エサクタ>!

『BLEACH』37巻より

 これ、BLEACHだったんだ……。

 横の「!?」もいい味出してる。


38巻 命を刈り奪る形

『BLEACH』38巻より

 あ、あんたほどの人が言うなら……

 今気付きましたが、「命を刈り“取る”」じゃなくて、「命を刈り“奪る”」なんですね。クゥ~~~~~~~~~!!!!!

 何気に、「死神」がメインテーマのひとつなのに作中で鎌を印象的に使っているキャラが檜佐木くらいなのがすごい気がする。いや、他にいたらすいません。なんとなく、私の中で印象的なBLEACHの鎌使いが檜佐木くらいなんですよね。一応死神マンガなのに。


39巻 雛森

『BLEACH』39巻

 何? もう雛森はいい?

 いいや、BLEACHで雛森の話しないヤツ、モグリだね。

 帯人さんが気に入りすぎてるので、もうこっちもお気に入りキャラだったような気がしてくる。もう許してやってくれよ。雛森が何をした? いや、色々やったのは事実だけど……。雛森の家族を解放しろ!


40巻 月牙

『BLEACH』40巻より

 もう月牙撃ちすぎてウルキオラにすら略されてんじゃん。

 ウルキオラに略されたらもうダメだって。もうお前月牙擦る癖やめろって。そろそろ月牙の判定に調整入るって。お前モダン入力か? 

 これが そうか
 この掌にあるものが

 月
 牙
 か

 ……になっちゃうじゃん。

 だけど、わからないでもない。だって私もスマブラSPで「ただひたすらゴルドーだけを撃ち続ける」という戦法でデデデ大王のVIPクラスに登り詰めたのだから。ゴルドーと月牙を一緒にされた時点で一護から月牙が飛んできそうな気がする。でも、わかる。

 「同じ技で相手を制圧する」ことの、コストパフォーマンスの高さと気持ち良さは私にもよくわかる。一護ってスマブラでもデデデ大王でゴルドー連打とかすんのかな……。


40巻 346話扉絵

『BLEACH』40巻より

 いや……極まってんな!!

 \久保帯人天才!/

 確かこの40巻を中目黒から池袋に移動するまでの間の電車で読んだ気がするのですが、流石に電車の中で「おいおいおい」という声が出かかりました。電車の中で読んじゃいけないぜ、BLEACH。

 この……もう……どっから言ったらいいの?

 これまでそんなに扉絵には触れてきませんでしたが、やっぱりBLEACHってタイトルの出し方&扉絵も極まってるのですよね。この時期のBLEACHが一番脂乗ってる。なんかさっきから「この時期のBLEACHが一番脂乗ってる」って何回も言ってる気がする。一番好きな扉絵これです。


40巻 どうしようどうしよう

『BLEACH』40巻より

 ここで、唐突に私が21年間秘匿し続けていた秘密を暴露します。

 私、どうやら特筆してこういうもので性的興奮を覚えるようなのです。
 こういうものって、上の画像みたいなものです。日常生活で、「いやぁ~精神破壊系とか、凌辱とか、めっちゃ良いですよね!」って、誰かに言う機会ありますか? あるわけねえだろ。

 たぶん中学くらいの頃に性的成熟を迎えてから、私はずっとこういう「人が壊れそうになっているところ」「人がどうしようもないくらい追い詰められているところ」に、特筆して性的興奮を覚えていました。こんなの、誰かに言えるわけがない。本当に、21年間誰にも言ったことがありません。

 マジでTwitterにすら書いたことのない特大爆弾をここで急に投下してみました。まぁ、BLEACH相手なら私の秘密捧げちゃってもいいかな! え、お前もうプロライターなのに仕事とか大丈夫なのかって? まぁ……どうにかなるべ! ワッハッハ!! これからもジスロマックをよろしく!!!

 でも私、結構この性癖で悩んでいたりしたのですよ? 
 だって、人が傷付いていることは、やっぱり良くないことなのです。そこは、ちゃんと倫理と道徳を把握しています。そこを履き違えてしまうのは、ダメな人です。ここはしっかりと、断言させてください。

 だけど、そう考えれば考えるほど、自分は人としておかしい形のまま生まれてきてしまったのではないか、と怖くなります。純愛も、優しい恋の形も、もちろん好きです。そして、祝福すべきことです。ですが、ひとたび「性」となると、どうやら私は認識が少しズレているようです。

 そういう意味で、BLEACHを読んでいると「あぁ、なんかわかるなぁ」とテンションが上がると同時に、少し安堵するような気持ちを覚えたりしています。なんか、わかる。

 ……って、いきなり深夜3時の居酒屋みたいなトークテーマをここでぶっこんでみました。ヨシッ、お前ら忘れろッ! これ読んだやつ全員ジスロマックの秘密を墓まで持ってけッ!!


41巻 ウルキオラが消えるのがすごい

『BLEACH』41巻より

  いつも思うのですが、BLEACHはいつも「その選択に驚かされるマンガ」だという感覚があります。このシーンなんて、「心か」のインパクトよりも、「一護の手でウルキオラは倒されない」という選択そのものに驚きました。

 ふつうの展開的には、やっぱり一護の手でウルキオラは斬られるものだと思っていたのですが……ウルキオラとの正式な決着はつかず、消えていってしまう。ウルキオラがその心に気がついたのは、消えるその直前。

 この選択ができるところこそ、BLEACHの面白さの根幹を構築している要素のひとつだと思います。先ほど挙げた「あえてド派手な卍解ではなく、一振りの刀に力を凝縮した月牙天衝」なんかがまさにその最たる例です。

 「えっ、ここでその選択ができるのか!?」という……ちょっとメタ的な驚きかもしれませんが、実際に読んでいても「BLEACHの取捨選択」に毎度毎度驚かされていました。


42巻 暗殺と呼ぶには派手すぎる

『BLEACH』42巻より

 私、BLEACHで一番好きな卍解がこの「雀蜂雷公鞭」です。

 「は……?なんで……?」と思う方が大半かもしれません。
 それを、次の間章で説明します。


間章:雀蜂雷公鞭、弱すぎる。だけど、試合は面白い。あまりにもピーキーな砕蜂の斬魄刀から考える、「始解と卍解のリスクとリターンのゲーム性」

『BLEACH』42巻より

 雀蜂雷公鞭……弱すぎる。いや、「弱い」というか「シナジーが最悪すぎる」と言った方が正確かもしれない。そもそも砕蜂自体がスピード型のキャラで、弐撃決殺でお馴染みの「雀蜂」もそのスピードと噛み合うように設計されている。この「砕蜂+雀蜂」のコンビネーションはかなり強力。

 が、「砕蜂+雀蜂雷公鞭」となると一気に話は変わってくる。

 まず、雀蜂雷公鞭は大きい砲台のような形の斬魄刀である。斬魄刀と言うには大きすぎるので、まず砕蜂は動けなくなる。この時点で砕蜂のアイデンティティが死んだと言っても過言ではない。

 効果自体も「すごいパワーの砲弾を発射して、相手を攻撃する」というもの。別に、壱撃決殺というわけではない。しかも、反動もメチャクチャデカい。2発撃った段階で砕蜂が相当消耗している。その上、冷静に考えてみればここまでのリスクを背負ったうえで、「砲弾自体が当たらなければ意味がない」のだ。消耗の割に、確実性と連射性もない。ピーキーとかいうレベルを超えている。

 つまり、「砕蜂のスピードを完全に殺した上で、相手に命中しなければ意味がなく、やたらと消耗する砲弾を発射する」のが雀蜂雷公鞭である。私が砕蜂なら神を呪っている。もちろん、性能ベースで考えれば、「雀蜂では不可能だった広範囲攻撃で雑魚の殲滅に特化する」という戦法も考えられる。だが、護廷十三隊にはここまでのコストを払わずとも敵を殲滅できるヤツなんて星の数ほどいる。事実、砕蜂もあまりこの卍解を使いたがらない。

『BLEACH』42巻より

 しかし、ここでひとつ読者のみなさまに提示したいことがある。

 それが、「雀蜂雷公鞭自体は終わった性能だけど、雀蜂雷公鞭が登場したバトルは面白い」ということである。

 ここから私の持論が強くなるのだが、BLEACHのバトルの面白さのカギを握る要素として、「斬魄刀の始解と卍解の、リスクとリターン」があると思っている。有名なゲームクリエイターの人は、「ゲームの面白さは、リスクとリターンの駆け引きが根幹にある」と言っていた。そして、BLEACHのバトルにもこの「リスクとリターン」が適用できるのではないか?

 端的に言えば、「雀蜂雷公鞭はそのピーキーなリスクとリターンの大きさによって、存在自体が駆け引きの要素を持っている」ということなのだ。まず、雀蜂雷公鞭自体が相当なリスクを背負っている。

 砕蜂のアイデンティティを失う、消耗が激しすぎる、チャージが長すぎる、砲弾を当てる必要もある……雀蜂雷公鞭は、卍解した時点でおそろしいほどのリスクを背負うことになる。その代わり、リターンはそこそこ大きい。こんなに頑張って「絶大」と言えるほどのリターンは得られないところに雀蜂雷公鞭の雀蜂雷公鞭性が極まっている。

 そして、「雀蜂雷公鞭を展開した時点で、敵と砕蜂の間に“駆け引き”」が発生する。敵側視点から見れば、「あの卍解はなんだ?」「あの砲台を撃たせるのはマズいのではないか?」と考えられる。
 一方、砕蜂側は「この一発で仕留めなければならない」「雀蜂雷公鞭の隙を突かれるか?」などの逡巡を張り巡らせる必要がある。雀蜂雷公鞭は、この「読み合い」を生み出す力が全斬魄刀の中でもトップクラスと言えるのではないだろうか?

 少し言いすぎかもしれないが、「雀蜂雷公鞭は撃っていない段階で、バトルが始まっている」と言えるのではないか。そもそも、「さっきまでぴょんぴょん飛び回っていたやつが、急に巨大な砲台を出してくる」時点で、ある種のブラフとハッタリが生まれている。普通に、意味がわからない。

 そして敵は「放っておけば砲台が飛んでくる」「止めることができれば、完全に消耗するだけの無駄撃ち」というリスクとリターンを獲得できる。砕蜂も、リスクとリターンを背負っている。これは、一種のゲームとして面白い。発動した時点で、「リスクとリターンの駆け引き」が生まれている。

 つまり、雀蜂雷公鞭は、ゲームのルールとしてすごく優秀なのだ!

 だから、雀蜂雷公鞭が登場したバトルは、面白い。性能のピーキーさの割に、バトルにドラマ性を生み出す能力には、かなり長けている。まぁ、マトモに雀蜂雷公鞭で戦ったバトルってバラガン戦くらいなんですけど………。

『BLEACH』44巻

 一方、この「リスクとリターン」をあまり背負っていないがゆえに、正直バトル自体がそんなに面白いと思わない斬魄刀もある。特に私が挙げたいのは、「大紅蓮氷輪丸」と「黒縄天譴明王」のふたつだ。

 どちらも、そこまで大きなリスクがなく発動できて、リターンもそこそこ大きい。使い手から見れば、結構扱いやすいのだろう。一応黒縄天譴明王は「卍解と使い手でダメージを共有」という弱点があるものの、そんなもの雀蜂雷公鞭のことを考えれば大したデメリットでもない。

 この「リスクを背負っていない斬魄刀」は、結果的に使い手自身も「とりあえず卍解ぶっぱ」の戦い方になってしまいがちな傾向にある気がする。狛村、日番谷、オメエらのことだ。まず卍解の発動自体にリスクがないので、とりあえず小手調べくらいに卍解をぶっぱできる。非常に効率的な戦法とはいえるが、やはりバトルとしてはもう少し駆け引きがほしい。

 そして、この「斬魄刀のリスクとリターン問題」の延長線上に、「BLEACHの名試合メーカーと塩試合メーカーの違い」が存在しているような気がする。もちろん例外も多く存在するけれど、私の中には「卍解を撃った段階で勝負が決まるかどうか」という基準点が存在する。

 つまり、「とりあえず卍解ぶっぱで勝敗が決まるジャンケンバトルではない」のが私にとっての名試合メーカーの条件である。具体的に名試合メーカーを挙げるとすれば、やはり藍染惣右介・山本元柳斎重國・京楽春水・更木剣八・朽木白哉辺りではないだろうか。

 彼らは大まかに、「卍解以外の、縛道や鬼道などの小技が充実している」「そもそも始解と卍解自体に拡張性がある」の2パターンに分けられる。

 ちょっと更木剣八は例外すぎるので一旦除外するとして、まず藍染と山じいは「小技充実タイプ」。まぁ、そもそも鏡花水月も流刃若火も大概バトル映えする斬魄刀ではあるものの、あのふたりは「始解と卍解を突破されたとしても、黒棺や一刀火葬のようなサイドデッキで勝負」することができる。ここは流石に「格の違い」と言えるところかもしれない。

 ただやはり、「始解と卍解を破ったとしても、さらに強力な二の矢が飛んでくる」という点で展開に驚きがあるし、バトルにもバリエーションがある。藍染と山じいのバトルは、攻めに回っていても守りに回っていても小回りが利いてて面白い印象がある。「技能の高さ」って感じですかね。

『BLEACH』45巻より

 一方、京楽隊長と白哉兄さまは「そもそもの始解と卍解に拡張性がある」タイプ。まず花天狂骨には「遊び」の数だけ始解にバリエーションがあり、千本桜には「剣の展開方法の変化」「白帝剣のようなフォームチェンジ的要素」「剣圧に対する相手の対応をどう潰すか」などなど、卍解自体にかなり拡張性がある。

 ……こうやって言語化しているせいで、余計に雀蜂雷公鞭の悲惨さが際立ってきた気がする。

 とにかく、「ただ卍解を撃って、それで手札切れではない」キャラが私にとってのBLEACH名試合メーカーです。そして、この「小技充実タイプ」の中で特に戦法が面白いと思ってるのが……朽木ルキアなんですよね。

 ルキアって……すごい蒼火墜撃ってないですか?

『BLEACH』54巻より

 もはや始解が袖白雪で卍解が蒼火墜なんじゃないかってくらい蒼火墜を使っている気がします。斬魄刀が主で破道が従にあるのではなく、どちらかというと「袖白雪と蒼火墜のハイブリッドスタイル」のような戦法だと感じています。これが面白い。セジュンのパチリスみたいなカッコ良さがある。

 BLEACHの世界大会でメチャクチャ刺さるメタデッキみたいな構成してますよね、ルキアの戦法。袖白雪デッキだと思って戦っていたら、急に手札から蒼火墜が飛んでくる。誰にも予測できない。卍解さえ対処できればどうにかなると思っている相手に、突然ノーモーション蒼火墜が飛んでいく。

 なんか……ルキアの戦い方に憧れます。バス江ママが「めちゃくちゃ強い相手に、あえて卍解じゃなくて破道か鬼道でトドメを刺したいわ♥」って言い出して始まるスナックバス江の回ありそう。


破面篇2

42巻 仮面の軍勢<ヴァイザード>

『BLEACH』42巻より

 もう……最強のマンガだろ。

 カッコ良すぎ。「はぁ?何?仮面の軍勢<ヴァイザード>?脇役でしょ?」とか思ってたのにこの見開きで黙らされた感じがする。もう非の打ち所がない。欲しいもん、仮面。あんなに雀蜂雷公鞭どうのこうの言ってたのにこのページ見たらまた一瞬で中学生に戻った。

 自分が漫画家になったら仮面の軍勢<ヴァイザード>をパクらずにはいられない気がする。こんなの誰でも真似したくなるって。


43巻 コヨーテ・スターク・リリネット・ジンジャーバック

『BLEACH』43巻より

 いや、「コヨーテ・スターク・リリネット・ジンジャーバック」て。
 「コヨーテ・スターク・リリネット・ジンジャーバック」て。

 もう、名前って長けりゃ長いほどかっこいいんすよね。「地球帝国宇宙軍 太陽系絶対防衛用 超大型人型決戦兵器」とか「邪王炎殺拳最大最強奥義炎殺黒龍波」とか大好きだから……。

 何気に、「BLEACHの好きな名前」だと「コヨーテ・スターク・リリネット・ジンジャーバック」「ネリエル・トゥ・オーデルシュヴァンク」の2強かもしれないです。


44巻 夢女

『BLEACH』44巻より

 白哉兄さまの夢女になりたいシリーズです。
 もう第何弾かすら覚えてません。

 一護ばっかりズルくない? 白哉兄さまにちやほやされて……


44巻 グリグリ

『BLEACH』44巻より

 いや、「清蟲百式 狂枷蟋蟀<グリジャル・グリージョ>」て。

 これは単に私が特撮好きなのもあると思いますが、やっぱり「クリーチャーのデザインがカッコいい」と、めちゃ嬉しいのです。だからもう……この辺の「グロカッコ良さ」のセンスも最高ですね。

 冨樫先生の『レベルE』とかもその辺が炸裂してて最高です。帯人さんにもクリーチャーばっかり登場する何かを描いてほしい。何かってなんだって感じですが。メガテンの悪魔デザインとか……どすか!?


45巻 雛森

『BLEACH』45巻より

 ひ、雛森ィィィィィィーーーーーーーッ!!!!!!!

 これ日比谷線の中で声出して笑ったの未だに覚えてますね。流石に面白すぎる。雛森が何をしたって言うんだよ。もう贖罪期間は終わっただろ。松本乱菊と一緒に頑張って戦ってたじゃん? 見ろよ、あの目。免許証とクレカと保険証入ってる財布失くした時でもこんな目にならんぞ。

 結構藍染相手にみんなで接戦を繰り広げているように見せかけて雛森ガード。仮面ライダーガイかな? もう帯人さんが「何度見ても、“良い”!!」って言ってそうで怖いです。 

『BLEACH』45巻より

 からのこれ。 
 そ、そうか……ここかァ~~~~~~~ッッッ。

 個人的に藍染の面白いと思ってるところが、「別に鏡花水月がなくても強い」ところです。この人……単に性能がゴリラすぎる。聖園ミカぐらいの膂力と霊圧を持った男が、なぜか完全催眠能力まで持っている。なんとなく単純なカラテだけで山じいと更木剣八以外の護廷十三隊全員とやり合えそう。

 だからこれ、鏡花水月ってもう藍染にとってはメインウェポンですらないんじゃないでしょうか? 藍染って主に「ゴリラ霊圧・鏡花水月・トーク力」の3つで責め立ててくるから、基本的に隙がなさすぎる。どれかひとつを潰されても結構立ち回れそう。特にゴリラ霊圧で。

 この雛森ガードベントのシーンなんかまさに象徴的で、最初から鏡花水月を使えばどうにでも調理できたところを、ある種の「防御手段」として撃ってるじゃないですか。もう格ゲーで言うところのリバサ感覚で鏡花水月撃ってるじゃないですか。そして、同時に精神攻撃でもある。終わりだ……。


46巻 冷静に考えると強すぎる

『BLEACH』46巻より

 出た! 13km!!
 さすがに、さすがに私も知っておりましたよ。あまりにも有名ですから。ですが……追撃の「五百倍や」までは知りませんでした。

 500……500倍!?!?!?!?!?

 一旦、冷静に考えてみよう。まず、神殺槍は「13kmまで伸びる」らしい。そして、その13kmにまで音速の500倍の速さで到達するらしい。いや強すぎる!! もうレールガンとかそういうレベルじゃない!?!?

 そして、そもそもの大前提の「13km」という数字も中々にヤバい。あまりにも気になったので、実際の数値を調べてみた。どうやら、秋葉原~中目黒間を首都高速3号渋谷線で移動した場合、12.9kmらしい。

 そして直線距離で考えれば、秋葉原UDXにいる市丸ギンは中目黒の駅前のスタバで一服している黒崎一護を狙い撃ちできる可能性がある。日比谷線貫通や。この「中目黒~秋葉原間を一撃で貫く」という日比谷線ユーザーにしか伝わらない神殺槍のヤバさ。

 もう少しわかりやすくすると、新宿駅から東京駅までが約10kmほど。つまり、「都内でJRの乗り換えを1回挟んで20~30分圏内なら、大体市丸ギンの射程内」だということだ。市丸ギンに命を狙われたら、もう終わりである。中目黒駅から日比谷線で恵比寿に逃げようが、東急東横線で渋谷に逃げようが、無慈悲な500倍の13kmが飛んでくる。もはや侵略兵器。


47巻 藍染vs同級生

『BLEACH』47巻より

 このコマ大好き。

 もう藍染楽しくなっちゃってんじゃん。何ちょっとほほえんでんのよ。まぁ、一般高校生が立ち向かってきたらめっちゃ楽しいよね。これ結構ニチアサっぽい味わいじゃないですか?

 全体的に、藍染って「盛り上げ上手」な印象があるんですよね。口も上手いし、立ち回りも上手い。戦いの盛り上げ方を分かっている。「相手の五感を完全に支配する」って下手を打てば恐ろしいほどつまらないキャラになりそうなのに、藍染は盛り上げ上手だから、いつもフロアを沸かせている。

 なんか飲み会とかに藍染来てほしい。
 飲み会に藍染いたら絶対楽しそう。


48巻 巻頭歌

『BLEACH』48巻より

 人は皆、猿のまがいもの
 神は皆、人のまがいもの

 う、うおおおおおおおおおおおお!!!!!
 藍染最強! 藍染最強!! 藍染最強!!!

 やっぱり藍染盛り上げ上手ですよね。なんかもう試合開始前の控室でこれ言われたら士気上がりまくっちゃう。大谷翔平ぐらい盛り上げ上手。


48巻 すんません

『BLEACH』48巻より

 ズコーーーーーーーーーーー!!!!!

 えっ、日比谷線は……? JR乗り換え10分圏内貫通は……?
 一体いつから━━━━━13km伸びると錯覚していた?

『BLEACH』48巻より

 でもこのコマ超カッコいいから許したる。

 神を殺す蛇。神を死<ころ>す槍。神を殺す……裏切り者。

 \久保帯人天才!/


48巻 完全詠唱黒棺

『BLEACH』48巻より

 滲み出す混濁の紋章
 不遜なる狂気の器
 湧き上がり・否定し・痺れ・瞬き・眠りを妨げる

 爬行する鉄の王女 絶えず自壊する泥の人形 
 結合せよ 反発せよ 地に満ち己の無力を知れ!! 

 破道の九十 『黒棺』!!!!

 \久保帯人天才!/
 \久保帯人天才!/
 \久保帯人天才!/
 \久保帯人天才!/

 最高記録、“4”押した! 

 もう何も言うまい……という感じですが、冷静に考えると、「本来は詠唱して発動する技を、破棄しても発動できる」という強者の描写だった詠唱破棄を一旦捨てて「完全詠唱だから、強い」ものとして描写してくるセンスに痺れます。ずっと詠唱破棄されていた黒棺の完全詠唱が、ここで出る。

 というか、そもそもの前提として「カッコイイ詠唱」が武器のひとつでもあるマンガなのに、普通に「詠唱破棄」の概念が出てくるのもすごいと思います。ここも「選択に驚いた」ところです。


48巻 俺自身が月牙になることだ

『BLEACH』48巻より

 月牙連打マンとか言ってゴメンな……。

 もうお前自身が月牙になっちゃうなら文句言えねえよ。一護さんすんませんでした。月牙を連打した果てに、俺自身が月牙になった。……私、BLEACHの設定周りはあまり理解していないので正直どういうことなのかはよくわかっていません。でもカッコいいから最高だよね。

 読んでる内に脳まで中学生に退化してしまったのだろうか。「俺自身が月牙になるって何?」より、「もうカッコ良すぎて最高」しか考えられない。48巻読んでる時は「あぁ、でもどうせこれも何回も出るんだろうな~」とか思ってたのに、まさかのここ1回きりなのがすごい。

 この神デザインを、ここだけで!?
 白帝剣もそうだけど、そこに躊躇ないのがヤバいマンガだと思います。


48巻 47巻の巻頭歌

『BLEACH』47巻より

 「48巻で47巻の巻頭歌に触れる」というややこしい状況ですが、私はこれを48巻で理解できました。うわ~~~~~ん。泣き方も中学生になった。

 純粋に、「松本乱菊と市丸ギンの関係をここまで準備し続けた」ことがすごいと思います。だって、尸魂界篇の途中あたりから松本乱菊と市丸ギンってずっと匂わされてましたよね? もうこれ……リアル何年越しの決着なんだ。しかもこう、ここまで引っ張って純愛っていう。

 破面篇の一番の盛り上がりに、松本乱菊と市丸ギンを持ってくるっていう。ただ乱菊が奪われたものを、取り返したかった。

 尸魂界篇の緋真もそうだったのですが、あれだけ大きな戦いが起きてから、その最後に「愛の話」が来るところが好きです。あんなにカッコつけてたのに、急にシンプルな愛の話してくる。でも、そういうとこ、好き。


死神代行消失篇

49巻 鉄拳持ってきた?

『BLEACH』49巻より

 こういう実在のゲーム名出るシーン好き。
 BLEACH世界、鉄拳あるんだ。

 何気に、私はこの「死神代行消失篇」が一番好きです。いや、誇張とかじゃなくて。逆張りでもなくて。死神代行消失篇が一番好きです。マジで。


50巻 毒ヶ峰リルカ

『BLEACH』50巻より

 毒ヶ峰リルカ、生き方が好きなのです。

 好きなモノがいっぱいあって、好きなモノを見つけ続けて、好きなモノに押しつぶされるように死にたい。なんて素敵な生き方でしょう。

 さっきの好きな女子談義で「毒ヶ峰リルカ」と言った瞬間にみなさまからの「うわぁ……」という軽蔑の声が聞こえたような気がしましたが、生き方が好きだから仕方ないでしょうに! 

 まず、この戦い方に「その人の生き方・人生」が反映されている完現術<フルブリング>のコンセプトが好きです。その人の力に、その人の価値観が反映される。それは、大切なことな気がする。


51巻 インヴェイダーズ・マスト・ダイ

『BLEACH』51巻より

 はい、出ました。ここまで引っ張り続けた私のBLEACHで一番好きなキャラ、「雪緒・ハンス・フォラルルベルナ」くんです。

 そしてその完現術、「インヴェイダーズ・マスト・ダイ」。私、この手の「テレビゲームを能力にしているキャラ」が大好きです。もう、最高じゃん。思春期の男の子の能力がゲームって……最高じゃん。

 私、幽白でもゲー魔王が一番好きです。しかも進化したら「画面外の侵略者<デジタル・ラジアル・インヴェイダーズ>」ですからね。もう最高。


52巻 月島さんが居たからじゃないか……!

『BLEACH』52巻より

 ゴメン、ここは面白いと思う。

 月島さん……能力が無体すぎるのも余計に面白いんですよね。なんなんすかその力。完全催眠なら「……なん……だと……!?」って言えたけど月島さんクラスまで行くともうどうすればいいのかわからん。……どうやって戦えばいいんだ!!!!!

 実際、尸魂界篇と破面篇に月島さんいたらどうなってたんでしょうね?
 十年くらいしたら「転生したら月島だった件」みたいなスピンオフ出ててもおかしくない気がする。いや、月島さんに転生したら困るな……。


53巻 表紙&巻頭歌

『BLEACH』53巻より
『BLEACH』53巻より

 僕が こんなにも若く
 こんなにも未熟であるということが
 老いさらばえ
 完全無欠である大人達には
 どうにも許し難いことのようなのだ

 これ、74巻あるBLEACHの中で一番好きな表紙と、一番好きな巻頭歌です。やっぱり、思春期のモラトリアムって大好きです。揶揄ってるわけでもなく、真剣に好きです。だって、大人の社会なんて最悪でしょ? 

 みんな、子供の言ってる事なんて聞いてくれない。
 みんな、「大人になったらわかる」って言ってくる。
 みんな、子供と目線を合わせる気なんて毛頭ない。

 みんな……みんな、子供を見下している。

 僕がこんなにも天才であるということが、貴方達はそんなに許し難いか?
 僕がこんなにも歪んでいることが、貴方達はそんなに面白いのか?
 僕がこんなにも真剣に考えているのを、貴方達はどこかで嘲笑っているのか?

 「カッコイイ」って絶対貫かなきゃダメで、BLEACHはその「カッコイイ」を絶対に貫き切るから好きなのです。まるで子供のうわ言のようなカッコ良さを、最後まで真剣に貫き切るから死ぬほどカッコいいのです。BLEACHの好きなところは、「カッコイイ」ところなのではなく、「カッコ良くあってくれる」その姿なのです。


53巻 捨てられたんじゃない!!バカな親を僕が捨てたんだよ!!僕が自分で選んだんだ!!お前なんかにとやかく言われる筋合い無いんだよ!!

『BLEACH』53巻より

 雪緒くん、マジ俺好みすぎる。

 なんかこう……すげー伝わりづらいかもしれないんですが……「ひとりぼっちの人間同士が集まった戦い」が描かれてると、それだけで好きになってしまうのです。『ペルソナ5』とか『龍が如く7』とか……世界から浮いてしまった人間同士が集まって、身を寄せ合うようにコミュニティを形成するような話が、いつもいつも好きになってしまいます。

 まずその空気感があるから死神代行消失篇自体が好きで、さらに「思春期の少年」が出てきてしまったら……もう頭がおかしくなってしまう! だって、『惑星のさみだれ』でも茜太陽が一番好きだったから!!


53巻 夢女シリーズ

『BLEACH』53巻より

 白哉兄さま夢女シリーズです。

 こんな前振りしといて結局月島さんはパンチで倒すのなんなんでしょうね。白哉兄さまの意外と脳筋なところ、結構好きだゼ。あの手の能力者を純粋な暴力で突破するのってもう更木剣八とかのやり方なんよ。

 無限の剣を展開してくる人が剣もクソもない鉄拳飛ばして来たらもうお手上げですからね。拳て。拳てお前。改めて書いてたらちょっと月島さんがかわいそうになってきた。あんなに頑張って対策したのに急に鉄拳制裁が飛んでくる。これが死神のやり方か。


54巻 僕のことを理想の子供ではなかったと思ってるだろうね だけど あんたたちがそう思っているということは 僕があんたたちを理想の親ではないと思ってる可能性もあるってことだ 大人<あんたたち>がそのことに思い至らないのは 子供<ぼく>のことを対等の人間だと思っていないからだ

『BLEACH』54巻より

 「もうお前どんだけ雪緒くん好きなんだよ」って感じですね。

 もう最高。最高です。帯人さん、あんたがナンバーワン。あの雰囲気に対して、実は意外と「思春期のモラトリアム」を扱っていなかったBLEACHがここに来て本気を出し始めると思わなかった。破面篇の盛り上がりから急に始まった死神代行篇がまさか「こっち」を向いているとは思わなかった。

 あまりBLEACHに詳しくない自分ですら「死神代行消失篇いる?」って言われてそうなのはなんとなく理解できるのですが……私は絶対にいると思います。


54巻 今日から俺達は 2人だ

『BLEACH』54巻より

 “愛”じゃん。

 やっぱり死神代行消失篇ってここの「世界からあぶれてしまった人」のメインテーマが一貫してるから、ずっと好きなまま読み続けられました。なんだか、安心する空気があります。

 世界からはぐれてしまった人たちの話をしているからこそ、暖かい空気を感じていました。ありがとう、僕は、1人じゃなかったんだ……。

 ……って、ここまで書いといてなんですけど、たぶん死神代行消失篇って幽白の仙水編オマージュですよね? 

 さすがに私も途中まで「えっ、なんなんこのエピソード……」と思いながら読んでいたのですが、ゲーム能力者と初代死神代行が出てきた辺りで「幽白じゃねえか!」と気づきました。あとなんか全体的に頭脳戦を描いてるところとか……幽白じゃねえか! え、合ってますよね? なんかBLEACH有識者に怒られるんじゃないかと心配になってきた。仙水編ですよね!?


千年血戦篇

55巻 初手例外

『BLEACH』55巻より

 あんなにいっぱいあったのに……とうとう千年血戦篇まで来てしまいました。千年血戦篇のアニメから原作に入ったせいで、千年血戦篇で初めて「俺の知ってるBLEACHだ」という感覚を味わってます。不思議な奴もいるもんですよね。

 卍解封じをウリにしてる滅却師が攻めてきたのに、まさかの初手例外で悲痛な叫びをあげるコイツ。かわいそうに。千年決戦篇ってこういうセリフの切れ味が異様にパワーアップしてる気がするんですよね。なんか破面篇~死神代行消失篇よりみんなのテンションが30%くらい高い気がする。


56巻 バンビエッタ・バスターバイン

『BLEACH』56巻より


 帯人好きそ~~~~~~~~!!!!!!!!!!!

 もう50巻近く付き合うと友達みたいな感覚で「好きそ~~~~~!!!」って言っちゃいますね。なんか……この手の「好きそう」なキャラをヒドイ目に遭わせることに躊躇がないのがすごい気がする。いや、ヒドイ目に遭った時に映えそうなキャラが好きなキャラなのか……?

 とにかく、バンビエッタちゃんビジュアルだけなら次回作の主人公とかでもおかしくないぐらい久保帯人ど真ん中なデザインしてますよね。ビジュアルだけなら。


56巻 信じられん馬鹿ども

『BLEACH』56巻より

 どうやって戦えばいいんだ!!!!!!!!!!!!!!!

 私はBLEACHのこと最強のマンガだと思ってるけど、それでも耐えられないシーンは存在するんだ。これは仕方のないことなんだ。

 ここ……最初に卍解を奪われる4人が「狛村・日番谷・砕蜂・白哉兄さま」なのが解釈一致って感じですごいですよね。まぁ、この人たちなら卍解奪われてもおかしくない気がする。護廷十三隊の「お前らそういうとこあるよね」四天王ですよね。言葉より先に卍解が出るタイプの4人というか……信じられん馬鹿どもカウントされても別に違和感はないというか……

 これでいきなり平子真子とか京楽隊長が卍解奪われてたら「ハァ……これは萎えるわぁ……」って感じなんですけど、狛村・日番谷・砕蜂・白哉兄さまの4人に関しては「まぁ、奪われそうだな」と、妙に腑に落ちるのが流石です。あと阿散井恋次も。滅却師の卍解奪うヤツ、さっき書いた「卍解ぶっぱマン」あぶり出しマシーンみたいな感じですよね。


57巻 辛辣兄さま

『BLEACH』57巻より

 もうちょっと手加減してあげてよ。

 あと兄さま、結構ブーメラン刺さってないですか?
 いつの間にか千本ブーメランも体得されていたのですか?


57巻 残火の太刀

『BLEACH』57巻より

 \久保帯人天才!/

 天鎖斬月以来の「あえて力を凝縮した卍解のカッコ良さ」、来ましたね。これマジでカッコいい。自分が斬魄刀持つなら絶対あえて力を凝縮した卍解がいい。帯人は……いつだって俺たちのヒーローだぜ。

 見開きもシンプルなのがいい。剣から煙(炎?)が立ちこめてる絵がここまでカッコいいのすごすぎる。からの………………………

『BLEACH』57巻より

 \久保帯人天才!/
 \久保帯人天才!/
 \久保帯人天才!/

 いや……お前……「“火火十万億死大葬陣”<かかじゅうまんおくしだいそうじん>」て。もう「“火火十万億死大葬陣”<かかじゅうまんおくしだいそうじん>」ってなんなんだ。

 BLEACHのネーミングのカッコ良さって、どちらかというと「原始的な何かに訴えかけるカッコ良さ」だと思うのですよね。ロジカルというより、身体の奥に眠っていた中学生を叩き起こされるようなカッコ良さ。

 でもさ……「“火火十万億死大葬陣”<かかじゅうまんおくしだいそうじん>」は一種の芸術品よ。高みに行きすぎて、もはや原始的な感覚では理解できないカッコ良さだよ。割とマジに、「到達点」を感じてしまいます。


58巻 コン

『BLEACH』58巻より

 「コン」って……思ったより出番ないんですね。

 これも千年血戦篇まで通しで読み、改めて気づいたことです。コンに、思ったより出番がない。なんとなくBLEACHの定番マスコットポジションだと思っていましたが、もはや死神代行消失篇に至っては1ミリも出番がなかったような気がする。そもそも、戦力にすらカウントされてない。

 たぶん私は中途半端にアニメを見ていたから、余計にその「コンはBLEACHのマスコット」という印象が強いのかもしれません。もう原作のコンって志波空鶴と同じぐらい「懐かしのキャラ再登場枠」ですよね……。


59巻 いらっしゃーい♡

『BLEACH』59巻より

 女子キャラのクセ。

 自分、通います。
 帯人さんのコンカフェ、通わせてください。


60巻 真咲

『BLEACH』60巻より

 こういう、「漫画の中の映画を見てるシーン」ってなんか無条件で好きです。自分でも、理由はよく分かりません。泣いてる真咲のコマが好きです。映画に涙を流せる感性の人、私も好きです。

 「ジスロマックが好きそうなシーンやな」と思ったそこのアナタ、大正解です。この記事って既に3万字超えてるらしいし、3万字も付き合えば私の感覚もわかってくるでしょう? 仲良くしてね!


61巻 溜まってる

『BLEACH』61巻より

 帯人くんさぁ……………………………

 なんか、この辺りで既にバンビエッタのバンビエッタたる片鱗が見えている気がする。ここ、雛森ちゃんが藍染と枕投げしてたのと大体同じ意味のシーンじゃないですか? いや、「前振り」的な意味で。

 こっ……光栄であります!!!!!!!!!!!!!


61巻 日番谷隊長が勝ったぞ……!!

『BLEACH』61巻より

 お前ら日番谷隊長がいつも負けてるみたいに言うのやめろ!!!

 まぁそういう意味合いが含まれているのかは一旦置いといて……BLEACHってこの辺に「自覚性」があるのがしっかりしてるところだと思います。
 なんか……ちょいちょいBLEACHのBLEACH性に自覚的な片鱗が見え隠れする時が面白いですよね。


62巻 逆撫

『BLEACH』62巻より

 これカッコいい~~~~~~~~~~~~

 破面篇を読んでいる時はそこまで意識していなかったのですが、どうやら自分でも想像以上に平子真子のことが気に入っているようです。

 そもそも「相手の認識を逆転させる」というバトル漫画のお約束的に絶対勝てない能力で、その通りあまり戦績も芳しくないのに、どこか「平子真子は強い」というイメージはしっかりある。全然勝ってないのに、なぜか強キャラのイメージがある。私も、逆撫を食らっているのでしょうか?


63巻 素晴らしい卍解だった

『BLEACH』63巻より

 やっぱり……朽木兄妹の空気感いいよね。

 いや、まさか私も60巻分大体「朽木兄妹良いよね」って言うことになるとは思わなかったです。ふたりとも綺麗な顔立ちだから、ただしゃべってるだけで空気感が耽美な感じになる。ずっと仲良くしてほしい。

 なんか朽木兄妹の話をしている時だけ、心が浄化されている気がします。


64巻 グレミィ・トゥミューvs更木剣八

『BLEACH』64巻より

 グレミィ戦を読んでいて確信したのですが……更木剣八ってBLEACH史上最高の名試合メーカーですよね。更木剣八が出てきた試合全部面白い。更木剣八が出場してつまらなかった試合が一度もない。まさに面白バトル請負人。三条陸特撮ぐらい安心感がある。ウルトラマンの田口清隆。

 このグレミィなんて、「頭の中で思ったことを具現化する」とかいう信じられん能力なんですよ? こんなん誰が戦っても塩試合確定なんですよ。帯人会長、更木剣八のこと信用してるからって、いくら何でもこのブックは無茶苦茶すぎます。でも、更木剣八は面白くしてくる。

 さすがにこれは帯人会長との会食に誘われるレベル。
 たぶん次の全日本死神協会の会長は更木剣八なんじゃないでしょうか?


65巻 月牙十字衝

『BLEACH』65巻より

 月牙天衝の派生技が出たの………………65巻で初めてじゃない!?

 いや、確かに虚化とか無月とかフォームチェンジは色々あったけど、「65巻で必殺技の正式な派生技」が出てくるのさすがにすごくないか!? 一護、マジでここまで月牙天衝一本やで!? いや……そんなんあるか!?

 これ本来破面篇の序盤とかで習得して、死神代行消失篇辺りには産廃技と化してるやつだよね!? その割に格ゲーとかでは結構判定強くて「月牙十字衝なんてすぐ使わなくなった技のクセに」って言われるやつじゃないですか!? どうやら、月牙天衝のスキルレベルが1000ぐらいに達してようやく解禁される技だったようです。BLEACHの成長システム、奥深い。


65巻 BLEACHで一番卍解してるのは帯人さんです。

『BLEACH』65巻より

 バンビちゃん、織姫・雛森・ネムの三強入り確定な。

 これでBLEACH四天王ですね。いや、「特記戦力」ってとこかな。
 何の特記戦力とは言ってないが。


65巻 まぶしい理由の方は訊いてないんですけど?

『BLEACH』65巻より

 ここ、「短いセンテンスの言葉に絶大なインパクトを持たせる」BLEACHの十八番がギャグとして発動してるシーンですよね。このインパクト台詞、ギャグで発動しても破壊力絶大である。ずっと切れ味落ちないのがすごい。

 2コマ目の顔もメチャクチャいい味出してる。コマ単体のインパクトで言えば、実は「私が天に立つ」に匹敵するシーンなんじゃないのか? そしてBLEACHの「読みやすい面白さ」がこの2コマに全て詰まっている気がしないでもない。


66巻 君に試したい薬が幾つもあるんだ

『BLEACH』66巻より

 日番谷くんさぁ…………………。

 もうこんなの帯人会長からの呼び出し確定でしょ。あまりにも情けない。ちょっとさすがに査定落ちの可能性まである。闇落ちしてやられることが、幻覚ループやぞ? 平子先輩辺りからLINEで激詰めされてそう。


67巻 そんなに血とらないで……

『BLEACH』67巻より

 バンビエッタさぁ……………………。

 バンビエッタパワーで最終的に性癖の話に戻ってきている辺り、私が突然性癖を暴露した甲斐もありましたね。ここがアニメ化されんの、超楽しみです! アニメスタッフ、頑張って!!

 ここ、アニメ千年血戦篇で一番楽しみなシーンです!!!


68巻 鍵はまだ

『BLEACH』68巻より

 藍染さま~~~~~~~~~~~❤❤❤❤❤❤❤

 極論言えば、BLEACHって「藍染さま~~~~~~~~~~~❤❤❤❤❤❤」って叫びながら見てる時が一番楽しいマンガですからね。最高。相変わらず口から出る台詞がオール久保帯人節。もうそういうセリフしか吐けないんか?

 相変わらず黒棺ぶっぱするゴリラ霊圧なのも最高。このキャラクター性と斬魄刀の能力に対して単純に出力もハイスペックなのやっぱり意味わからん。藍染、コスト上限とかないんすか? 人里に降りてきたクマが催眠術使えたら人類滅びるからね?


69巻 ━━つくづく、許し難い男だ

『BLEACH』69巻より

 この辺りから、明確に「BLEACH、終わるのか?」という、一抹の寂しさを覚え始めています。なんか……卒業式みたいじゃん。藍染さま、急にそんなセンチメンタルにならんでください……。

 藍染惣右介とかいう男、「ラスボス」の化身みたいな存在なのにこういうところで妙に人間味がある。BLEACHで最も残虐な人物であると同時に、BLEACHで最も愛嬌のあるキャラな気がします。


69巻 毒ヶ峰

『BLEACH』69巻より

 あれ? もしかして毒ヶ峰ヒロインルート来てる?

 ここに来て織姫もルキアも蹴散らす毒ヶ峰婚約ルート来てる? 帯人さん、信じていいんだよな? 一護と毒ヶ峰の子供がバーンザウィッチの主人公やるって……信じていいんだよな?

 あと、どんどん女の子がかわいくなってます。もちろんBLEACH初期のタッチも好きですが、正統進化で女の子がどんどんかわいくなってる。てかこれメインヒロインにしか許されない顔でしょ。やっぱ毒ヶ峰なんだよね。

 この毒ヶ峰リルカ・雪緒くん・グリムジョー・ネリエルが集結し始めるくだり、純粋に「BLEACH読んでよかった……」と思えるのが良いですよね。いけない、ちょっと書きながら泣きそうになってきた。


69巻 巻末コメント

『BLEACH』69巻より

 …………………………………今!?


70巻 お前は隊長の最高傑作だ

『BLEACH』70巻より

 70巻でついにネムの話が始まるの、すごいよな……………。

 ここまで来て、良い意味で「いつものBLEACH」なのがすごいと思います。たしかに、たしかにまだネムの話はあまり聞いていなかった気がする。でもこれ70巻続いた漫画の最終決戦なんすよ。

 ……って、あとBLEACHが4巻しか残ってない!!!
 あんなに……あんなにあったのに!?

 やめろ!やめてくれ!終わるな!!俺の日課を奪うな!!


71巻 花天狂骨枯松心中

『BLEACH』71巻より

 火火十万億死大葬死陣に続く、「もはや行くところまで行ってしまった」シリーズだと思います。ここまで来るともう、一般人には理解できないところに到達している。それぞれの詠唱が五・七・五のリズムになっていて、歌を謡うように攻撃を繰り出す。BLEACH最長詠唱なんですかね?

 でも…………カッコいいから好き!


72巻 砂になあれ

『BLEACH』72巻より

 72巻でもっかい出ることある!?

 何かもう感慨深いよ! 中学の時に死ぬほど聞いた石波が何十年越しに「72巻にもう一度だけ出る」ことが判明したの流石に感慨深いわ!! 学生時代の清算みたいになってる! BLEACH、なんかありがとな!!

 アイツとめっちゃBLEACHの話したいので、今度またご飯に行ってこようと思います。大前田の話とかしたい。(日記)


72巻 ボロボロ夕四郎

『BLEACH』72巻より

 なんか私がセンチメンタルになってきているのに帯人さんの卍解は一ミリもブレないから安心する。実家の味。家に帰ってきたら置いてあるカレーみたいな味。夕四郎くんかなり“癖”を感じるデザインだと思ってたけど、まさか彼にまで矛先が向くと思ってなかった。

 千年血戦篇の終盤を読んでいる時の「BLEACH、終わらないでくれ……」と「あっ、実家の味だ」が交互にくる感覚、一体なんなんでしょうね。本当にブレない。帯人さんの卍解はずっとこの味のままでいてほしい。


72巻 サブタイの出し方

『BLEACH』72巻より

 風向き、変わってきたわね…………。

 BLEACHのオシャレサブタイ、とうとうこの域に達したか。もう漫画界のエジソンやね。尻サブタイ、流行ってほしい。チェンソーマンとか呪術廻戦とかでも1回やってほしい。多分あの2作はやってくれるかもしれない。

 これ、過去一のサブタイの出し方だと思います。


73巻 萌え萌え兄さま

『BLEACH』73巻より

 萌え~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 これ、ルキアがやってるデフォルメ顔を兄さまに応用してますよね。かわいい。白哉兄さまもデフォルメ顔似合ってると思います。

 私、なんでこんなに白哉兄さまが好きなのか真剣に考えてみたんですが……たぶん「平成ライダーのキャラっぽい」からだと思うのです。このカッコ良さと言い、味方になってからのコミカルさと言い、すべてが平成ライダーっぽい。キョウリュウジャーのEDとかで踊ってそう。


73巻 恐らく日番谷隊長の兄上だ!

『BLEACH』73巻より

 これ、73巻やで? そして白哉兄さまがツッコミに回っている激レアシーン。いや、ツッコミとボケを同時に繰り出している。さすが俺たちの兄さまだ。デフォルメ顔でも美しさが崩れないぜ。

 ………………これ、73巻なの!?
 あんなに……あんなにあったBLEACHが、あと1巻しかない!?

 嘘だ……嘘だろ……?
 俺の……俺のわずかに戻ってきた青春(73日分)が、終わる……?


74巻 「最終巻」

『BLEACH』74巻より

 ねぇ……………これ、最終巻なんだけど!!!!!!!!!

 やだやだやだ!終わるな!!
 あと30巻ぐらいやれるでしょ!? 

 終わるな!BLEACH、お前は……遅れてやってきたけど、間違いなく私の青春の1ピースなんだ!終わらないでくれ!!


74巻 終わりだ

『BLEACH』74巻より

 これ、最終巻だったんだ…………。

 まぁ、本当に「終わりだ」って感じのシーンなので、「終わりだ」としか言いようがないですよね。さすがに保険証とクレカと免許証が入ってる財布落としたらこんな感じの顔になる気がする。トイレに間に合わなかった時の一護が持ちネタみたいにこれ言ったら絶対耐えられない。


74巻 黒崎くん忘れちゃったの……?

『BLEACH』74巻より

 月島ァ!!!!!!!!!!!!!!!

 いや、ここに来てユーハバッハに月島さんの能力ガン刺さりなの面白すぎるでしょ。てか、マジで「月島さんが居たからじゃないか」じゃん!!!

 なんかでも出てくると死神代行消失篇ラストの感動が霧散していく感じ、実に月島さん。もう100周ぐらい回って月島さんが好きになってる。さすがに月島さん出てきたら負けを認めるしかない。あとシレっと出てきてる銀城ね。お前らよくぬけぬけと顔出せたよな。嫌な部活のOBみたいなヤツら。


74巻 黒崎一護に視えているか

『BLEACH』74巻より

 ウ、ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!

 藍染最強!!!
 藍染最強!!!!
 藍染最強!!!!!

 これ、久保帯人天才ボタン以外に「藍染最強ボタン」も作っておけばよかったですね。鏡花水月がユーハバッハに発動されるのもう予定調和も良いところだけどマジで熱すぎるから………。もうスパロボで最終話にスポット参戦するフルフロンタルみたいな感じ。これ、マジでカッコ良すぎ…………。

 これだけは断言できる。
 BLEACHを読んでいる間、人は中学生に戻れるッ!!!!!


74巻 好きになってた

『BLEACH』74巻より

 毒ヶ峰の霊圧が、消えた………………?

 私は、毎日BLEACHを読んでいて気づいたことがあります。1日に1巻ずつ同じ漫画を読んでいて、気づいたことがあります。それは、「74日同じ漫画を読むと、いつか愛着が湧く」ということです。

 別に、BLEACHを読んでいる最中、どこかのシーンで感極まって泣くことはありませんでした。たとえば『HUNTER×HUNTER』なら、コムギとメルエムのお別れのシーンで泣いたりしました。だけど、BLEACHではどこかで泣いたりしませんでした。

 なのに……最終巻の、BLEACHの最後のページをめくり終えたその時に、さびしくて、泣いてしまいました。ルキアが大人になっている。一護と織姫は家庭を築いている。夏梨と遊子も成長していて、チャドはプロボクサーになり、石田雨竜は病院の先生になっている。みんなが、74巻分だけ、大人になっていました。

 そして気づきました。
 私は、自分が思うよりずっと……BLEACHが好きになっていたのです。

 プレイ時間の長いゲームや、1年間毎週放送され続けるアニメであれば、この手の「愛着」が湧くことはありました。だけど、漫画にこの「愛着」が湧いたのは、私にとっては初めてのことでした。気がついたら、BLEACHが好きになっていた。「面白い」ではなく、「好きになっていた」のです。

 だからもう、正常な判断ができないのですよね。
 この最終話って面白いのか? さぁ、私にはわかりません。

 だって、私はBLEACHが好きになってしまったから。好きになってしまったから、この最終話が好きです。好きになってしまったから、BLEACHのみんなとお別れするのがさみしいです。好きになってしまったから、最後のページをめくったその時、この気持ちがあふれてしまったのです。

 ものすごく遅れてBLEACHを読んだけど……最後まで、読んでよかった。こんな気持ちになれたなら、読んでよかった。私は「漫画を読むこと」自体が苦手です。だけど、BLEACHは読んでよかったと思えました。

 なんか、友達みたいな気分です。
 たった74日だったけど、私にとっては、中学と高校を一緒に過ごした友達みたいな漫画です。いつの日か、ふと再会した時に、一番気楽に話しかけられる友達。またあの時みたいに笑い合える友達。BLEACHは、そういう漫画だと思いました。いつか、また読みます。


『BLEACH』74巻より

 ……ってことで、74巻分お付き合いありがとうございました。
 なんか、ただただ長ったらしい私の日記でしたね。

 大丈夫。『BURN THE WITCH』と「獄頤鳴鳴篇」はもう読んでます。

 余談ですが、私は最近、やっと「マンガをいっぱい買えるように」なりました。マンガって……学生の感覚的には高いんですよね。中学とか高校の時とか、高くていっぱい買えませんでした。ここ最近やっと、BLEACHとかハンターハンターとかを一気に買って、一気に読めるようになりました。

 なので、これからBLEACHとハンターハンターくらい面白いマンガを探してみます。マンガって、結構面白いものだったんですね。

 うん、それが分かっただけで、BLEACH読んで良かった。

 じゃ、とりあえず締めの一本みたいな感じで。

 せ~~~~~~の…………………

 \久保帯人天才!/