マジでまどマギ初めて見た
私には、昔からやってみたいことがひとつあった。
それが、「友達の家でアニメを一気見する」ということ。
なんか……ドラマとか、映画とか、それこそアニメとかでたまに見る「友達の家でアニメを一気見する」アレ、すごく憧れていた。なんだか、楽しそうだ。ちょっと、夢がある。「人生でやってみたいことリスト」があるとしたら、私の中では割かし上位にくる。
で、その夢を叶えてきた。
一気見してきたアニメ、その名も『魔法少女まどか☆マギカ』。
この友達とは、1年くらい前から「今度まどマギ一緒に見ようね!」と言っていた。それが1年越しくらいに実現しました。オタクの青春です。
あと、こういう機会じゃないと「実はまどマギ見てませんでした」って言いづらいし……。「お前、今更まどマギにハマってんの?」ってのは、禁句でよろしく!
淡々と、まどマギの感想を書いていきます。本当に淡々としているので、なんか適当に読んでください。毒にも薬にもならない日記です。暇つぶしになったら嬉しいです。じゃ、適当によろしくお願いします。
魔法少女まどか☆マギカ
第1話「夢の中で逢った、ような……」
この子誰!?
いや、流石に私もまどマギの主要キャラぐらい知ってますよ。まどか、さやか、マミさん、杏子、ほむらでしょ。この緑の子誰!?
めちゃくちゃOPで「私は3番目に変身する魔法少女です」みたいな顔してて面白い。ははぁ、俺が知らなかっただけでこの子がまどマギの3号ライダーってワケか。この緑の子誰!?
あと、まどかの家がダルい。
なにこのダルい形の家。建築家のエゴにうんざりする形の家だ。あと洗面所も死ぬほどデカい。阿良々木くんの家の風呂と同じくらい鹿目まどかの家の洗面所がデカい。多分洗面所だけで俺のワンルームのデカさを上回っている。洗面所だけで人間が暮らせる。
あと時計の形もダルい。どうしても気になった方はネットフリックスやらアマプラやらdアニメストアやらで鹿目邸の時計を再確認してみてほしい。死ぬほどダルい形の時計が出てきてウンザリする。テレビ千鳥だったらボロクソにこき下ろされていそうな形の時計が出てくる。
そして、キャラがかわいい。
なにを当然のことを。いやでも、かわいいじゃないかっ。
蒼樹うめ先生の絵……かわいいじゃないかっ。実は『ひだまりスケッチ』があんまり世代じゃないので……初・蒼樹うめかもしれない。この「キャラがかわいい」ことが、まどマギの良いところだと思う。
なにを当然のことを。
いやでも、「キャラがかわいい」って大事じゃないかっ。
そしてちょっとエッチなのがいい。かわいさとエッチが7:3くらいに織り交ぜられたミルフィーユ仕立て、間違いなくまどマギのいいところだ。
実際に友達の家で立て続けに見ていたので、思ったことを忘れないようにしっかりメモしていた。私は用意周到なのだ。そして上記の画像、1話のメモである。小学生のメモか? 何も考えてねぇ。
どんだけ建物ダルかったんだよ。人の家をそんなに悪く言うんじゃありません! でも洗面所が阿良々木君の家の風呂ぐらいデカいのはマジ。
……こんな感じで、最終話まで淡々と感想を書いていきます。
どうです、なんの毒にも薬にもならないこと確定でしょう。
どうぞ人生の時間をドブに捨てていってください。
第2話「それはとっても嬉しいなって」
出た。巴マミ。
流石に知ってる。なんかマミさんって「大きい」キャラとして設計されてるんでしょうけど……令和基準だと全然大きく見えないですね。砂狼シロコくらいの大きさに見える。あ、おっぱいの話です。10年の進化っておそろしい。これもアズレンとブルアカってやつが環境を荒らしたせいなんだ……。
でも、かわいいと思う。
やっぱり蒼樹うめ先生の絵ってかわいい。
この「絵柄に反してお話がハード」ということがまどマギの面白さのひとつなんだろうけど、個人的には「ハードなお話を楽しめつつ、かわいい絵もいっぱい見れる」ような感覚でした。直球の「萌え」があると嬉しい。
あと、まどかがかわいい。マミさんの魔女退治に付き合うにあたって、さやかはバットで武装してくるのに自分が魔法少女になったイメージイラストを描いてくるまどか……アニメのキャラか?
なんか、鹿目まどかだけファンタジーのキャラって感じがする。
ひとりだけまんがタイムきららの世界の住人っていうか……ひとりだけニチアサの世界から飛び出してきてるっていうか……正直、「よくこの世界でそんなに純粋でいられるね」と思ってしまう。だけどそこがイイ。
……マミさんもなんかダルい。
なんか、先輩にいたらめんどくさそう。
この人、家に行ったらケーキと紅茶出してくるんすよ?
いや、それは悪くないけど……なんかめんどくさそう。
なんか夜中にすごい返答に困るLINEとか飛ばしてきそう。なんかお返しに困る誕生日プレゼントとか渡してきそう。なんか毎回自由が丘のケーキ屋さんとかで手土産買ってきそう。最後のは別にいいだろ。
いかん、巴マミへの偏見シリーズで記事が埋まってしまう。
第3話「もう何も怖くない」
マズい、緑の子がどんどん話に関係なくなってきている。
この子はまどマギの3号ライダーじゃないのか。
昭之、玄、うめ……信じていいんだよな?
この子OPでめちゃくちゃレギュラーキャラ面してるのが面白い。
お前にメインキャラ面する権利なんかないだろ。
マ……マミさ~~~~~~んっ。
なんか、このシーンの前にマミさんが唐突にテンションおかしくなるのが面白い。マミさんやっぱダルいわ……マミさんのテンション全然掴めないわ……そんなに一人ぼっちじゃなくなったのが嬉しかったんだね……。なんか急にテンション上がって死んだ……。
巴マミって、大体島二郎みたいなもんかもしれないね。
列記してみよう。
ほら。
「ほら」じゃねえわ。島二郎は生還したじゃないか。いやマミさんもなんだかんだ生還するんやけども。やっぱり島二郎かな? 体が軽い。こんな幸せな気持ちで戦うなんて初めてだから……な!!
ウワッ、3話でED変わってる!
すいません、令和にまどマギのEDが変わることに驚いてもいいですか? これは知らなかった。これまで戦闘中に流れてた曲が……EDだったとは。まどマギ、おもしれえや。すいません、令和にまどマギのEDが変わることに驚いてもいいですか? いやこれマジで知らなかったんだって。
第4話「奇跡も、魔法も、あるんだよ」
マミさんって……友達いるんかな?
いや、4話の学校シーンで……ふとそう思ってしまった。
あまりにマミさんの日常生活が描かれないし、学校のマミさんの友達が悲しんでる描写とかあんま出てこないし……。マミさんに友達いなかったら悲しすぎる! 「こんな幸せな気持ちで戦うなんて初めて」じゃないよ!!
あと忘れないうちに書いておきたいけど、結局「ティロ・フィナーレ!」みたいに技名叫びタイプ魔法少女がマミさんだけだったのが面白い。巴マミそういうとこやぞ。「魔法少女ってみんなそういう技持ってるのかな」と思った私のワクワク感を返せ。巴マミそういうとこやぞ。
俺バカだからわかんねェけどよォ~~~~~…………もしかしてこの暁美ほむらって子は鹿目まどかのことが好きなんじゃねェのか?
これ、まどマギ見てる時10回ぐらい言った気がする。
暁美ほむら……湿度高すぎ。加湿器みたいな女。実は私、つい最近『化物語』から続いた物語シリーズも全話見たんです。ひとりで2010年代に回帰しようとしている悲しいモンスターとか言わないでください。
つまり、短期間で戦場ヶ原ひたぎと暁美ほむらをいっぺんに摂取してしまった。だからもう、私の中で斎藤千和の株が爆上がりしてる。斎藤千和ってすごい声優だわ。シャフトと斎藤千和の過剰摂取でオーバードーズする。
奇跡も、魔法も、あるんだよ!!
さやかちゃん……叶えたんだ、「願い」!!
巴マミの死を悼む暇もなく
戦地に投入されたのは
ほんとバカ
美樹さやか
何気に「上条恭介」の存在はまどマギ本編を見ないと絶対に知り得なかったので、なんか面白かったです。クラスメイトの緑の子もそうですけど、こういう「本編を見ないと知り得ないキャラ」にテンションが上がってしまいます。上条恭介も大概なヤローだぜ。さやか、あんな男捨てえ。
美樹さやかは、なんか同級生が水商売を始めていたような物悲しさがあります。中学の同級生から久しぶりに電話がかかってきて思い出話に花を咲かせていた中、唐突に出てきた「あの○○ってヤツいたけど、いま風俗やってるらしいぜw」という話題に対してなんとか絞り出した「そ、そうか…………」と、大体同じ気持ちになりました。やるせない。
何気に、まどマギにおける「願い」のシステムがすごく面白いと思いました。具体的には、「先に願いが叶う」という部分が面白いと思います。
魔法少女になって何かを成すことで願いが成就するのではなく、「魔法少女になった」段階で、願いが叶う。私は勘が悪いので、4話でこの仕組みの面白さに気がつきました。これ、仕組み的に一番近いのって多分「リボ払い」ですよね。目先の欲は満たせるけど、あとは地獄という。
私、どちらかというと虚淵さんはこういう「設定」や「ロジック」の面白さで勝ちに来るタイプな印象があります。もちろんキャラの心情描写とかも素敵なのだけど、まず最初に設定した設定と世界観の面白さで「勝っちゃって」いる。それがまどマギでも炸裂してる。用意した舞台が、もう面白い。
いや、「それが」というより「これが」最大の代表作だとは理解しているのですが。実はそんなに虚淵作品見てないかもしれないので、『沙耶の唄』とか……いつかちゃんとやりたい。
第5話「後悔なんて、あるわけない」
この佐倉杏子って子、一番同人誌多そう。
いや……あんまり詳しくないけど、なんとなく即座に一番同人誌が多そうなことを確信できた。絶対そっちの人気がある。だってかわいいし。
正直、今でも「私、まどマギだと鹿目まどかが一番好きです(本当は佐倉杏子が好きだけど、清純派のイメージを守りたいから鹿目まどかって言った方がいいよね……)」と思っているくらいには佐倉杏子がかわいいと思います。
「まどマギでガチ恋するなら、誰?」と聞かれたら迷わず佐倉杏子と即答します。まどマギでガチ恋するなら、正直佐倉杏子以外ありえないと思う。もう2023年にまどマギガチ恋談義を繰り広げている時点で“““終わり”””の様相を呈しているけれど、ここだけは絶対譲れない。
で、私……鹿目まどかも結構好きです。
たとえばここ。5話で美樹さやかと佐倉杏子と暁美ほむらが乱戦を始めて一気に画面の平成ライダー濃度が高まってきた段階で投入されるこのセリフ。最高じゃないですか?
誤解を恐れずに言うなら……私はこういう「ずっと被害者みたいな顔をしてる人」が結構好きなんです。戦う力もないくせに、状況を変えられもしないくせに、無責任に幸せだけ願っている。無神経に平和を願っている。こういう人、結構好きです。褒めてます。
なんと言えばいいのでしょう、たとえ立ち向かえなかったとしても無意味に願ってみたり、たとえどうにもならなくても無様に救いを求めてみたり……。そういう行為に人間の尊さと、無力なりの英雄性を感じます。
あとこれ、まどマギって鹿目まどか以外が男なら完全に乙女ゲーになりそう。まどか以外が男になったドキドキ☆見滝原中学かなり見たい。
第6話「こんなの絶対おかしいよ」
こんなの絶対おかしいよ!!
本当にね。
もう、この辺りから「純粋にしっちゃかめっちゃで面白い」という側面がまどマギに生まれてきている気がする。
佐倉杏子と美樹さやかが決闘しようとしたら、またしても暁美ほむらが乱入してくる。一触即発かと思いきやこんなの絶対おかしいよモードに突入した鹿目まどかが美樹さやかのソウルジェムを歩道橋から投げ捨てる。
美樹さやかはそのまま気絶。明かされるソウルジェムの真実。ひどいよ、そんなのあんまりだよ。あの美樹さやかが気絶した時の「どうすんだよこれ……」みたいな空気、もうしっちゃかめっちゃすぎる。居酒屋で誰かゲロ吐いた時と大体同じ空気。
そして猛ダッシュでトラックを追いかける暁美ほむら。
なんなんこのシーン? 時間停止が泣いてるぞ。
ここもしかしたらまどマギで一番好きなシーンかも。
こういう「各々が頑張ったら意味不明な状況になってしまった」状態の面白さに勝てるものは存在しない気がする。なんであのシーンからトラックに向かって猛ダッシュする暁美ほむらに繋がっちゃうんだよ。割とこれ後年の『仮面ライダー鎧武』に受け継がれてる気がしないでもない。
そしてあの「どうすんだよこれ……」みたいな空気から、とりあえずみんな一旦解散してる事実が面白い。たまにこういう打ち合わせあるよね。何も解決してないけど一旦解散だけしておくやつ。各々持ち帰って処理しましょう。なんなんこれ。
第7話「本当の気持ちと向き合えますか?」
佐倉杏子、良いヤツすぎる。
流石に純粋な「佐倉杏子、死んでくれるなよ」という気持ちがこの辺りから湧いてきた。割とこの辺りから、私にとっては未知のゾーンである。流石にマミさんが死ぬことくらい知っていたけど、ここからはほぼ知らない。
そして佐倉杏子、想像以上に良いヤツ。
こんなに優しい子だったんだ。お前……死ぬなよ!
この「口下手なだけで、実はいいやつ」ってもう平成ライダーで何度見たことか。あともう……「美樹さやかと佐倉杏子の関係」って、大体「桜井景和と吾妻道長」で理解できる気がする。美樹さやかと佐倉杏子が好きで『仮面ライダーギーツ』見てない方、結構オススメです。
仁美ちゃん!!!!!
とうとう名前覚えたでオイ!!!!!
お前……お前想像以上にトリックスターやな!?
俺は信じていたぞ、仁美ちゃん!!
そして実際にまどマギを見て意外だったこと……それは、「思ったより美樹さやかが物語を牽引している」こと。ある意味、美樹さやかも主人公と言えるのではないだろうか。まどマギ中盤の美樹さやかのフロアの沸かせ方、すごい。こんなにスター性のある女だったのか。
というか、仮面ライダーだったら美樹さやかが主人公になってそう。一般人なりの願いをかなえるために、力を手にした。普通の人として悩み、凡人なりに戦う。私が想像する「主人公像」が、だいぶ美樹さやかと合致している。そういうとこも桜井景和してるんだよな。
綺麗に堕ちたなぁ……。
もう完全にブジンソードだよ。
美樹さやかを見ていると心の中のケケラとべロバがスタンディングオベーションを始める。「やっぱり美樹さやかの不幸は極上の味ね♥」「いいぞ美樹さやか……これでお前は“本物の魔法少女”になれる……!!」ってずっと言ってる。ケケラって虚淵信者だったんかな?
もうギーツの話禁止にした方がいいな。
とにかく、私はもう美樹さやかのサポーターです。一番好きなキャラは鹿目まどかと佐倉杏子だけど、応援したいのは美樹さやかです。もう「♥美樹さやか もっと濁って♥」の団扇を最前で振りたい。
よし、美樹さやかもあったまってきたし次回見るか。
美樹さやか、気張りや!!!
み、美樹さやかーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!
第8話「あたしって、ほんとバカ」
このサブタイまどマギで一番面白いと思う。
スピード感すごすぎる。
SASUKEの山田勝己ぐらいすぐダメになるやん。
さやか、ソウルジェムだけは濁すなよ!
了解、トランザム!!
暁美ほむらの家ヤバwwwwwwwwwww
もうこれ「ダルい」とかそういう次元を突破してる。
鹿目まどかの家なんてかわいいモンだった。巴マミのダルいマンションなんてかわいいモンだった。もう私生活しづらいとかそういう問題じゃない。もうちょっと空間を有効活用しろよ。どう森下手なヤツでもまだちゃんと空間を活用するよ。水道代の紙とかどの辺に保存してんの?
あ、暁美ほむらッ………。
発する言葉のすべてが湿度マシマシ。
この女、鹿目まどかにのみ炸裂する梅雨前線。
発する言葉のすべてが重さマシマシ。
この女、鹿目まどかにのみ炸裂するヘヴィーマシンガン。
これ……何度も言ってることなのですが、私は「追いかけられる方」より「追いかける方」が好きなのです。誰かに追いかけられている時より、誰かを追いかけている方が楽しい。誰かに愛されるより、誰かを愛している時の方が面白い。求められるより、焦がれるように求めている時の方が愛しい。
あ、暁美ほむらッ……。
まどマギ、ちゃんとしてるなぁ……。
なんかやっぱり、虚淵作品を見てて真っ先に思うのが「ちゃんとしてる」ということです。設定とロジックに、納得感がある。作中の用語や事柄に、ちゃんと理由がしっかりあって、そして納得できる。
成長途中の女性のことを「少女」と呼ぶ。だったら、やがて魔女になる君たちのことは「魔法少女」と呼ぶべき。ちゃんとしてるなぁ……。
まどマギ、ちゃんとしてて面白いところが好きです。
第9話「そんなの、あたしが許さない」
私、キュゥべえ結構好きなんです。
「はぁ?」と思っている方が大半だと思うので、ちょっと先の話ですがまどマギを見終えたあとの所感の話をしましょう。
まず、まどマギを見終えた時に「なんかウルトラマンの単発回っぽいな」という印象がありました。ほら、あの○○星人が地球に攻め込んでくる恒例の単発回です。雰囲気は平成ライダーしてるけど、お話の骨格はなんだかウルトラマンの不思議ドラマっぽい。
インキュべーターは「エントロピーの増大と、そこから来る避けられないはずの宇宙の熱力学的な死を回避する」という目的を果たすべく、「第二次性徴前の少女の思いが転じた時に発せるエネルギーを回収する」という作戦を実行する。使命の崇高さに対して作戦が回りくどすぎる。
このキュゥべえ真実が明かされてからのまどマギは「迷惑な星人が地球にやってきて壮大なくせに回りくどい征服作戦を展開するものの、なんだかんだで隊員たちに一杯食わされて解決するウルトラマンの単発回」の雰囲気を感じる。キュゥべえ、なんて回りくどいヤツなんだ。
現れたなインキュベーター。
各国の政府中枢で言葉巧みに暗躍し、何を企む。
なんつーんですかね。この「会話が成立しているようで、実のところ全く成立していない常識外の生命体」が根本的に好きなんでしょうかね。あと、キュゥべえはキュゥべえなりに頑張っているのも好きです。こんなバカバカしい作戦を頑張って実行しているしょうもなさが、なんか愛しい。
ウルトラマンに出てくる○○星人も、なんだかちょっとバカバカしくてかわいいところあるじゃないですか。「えっ、こんなすごい生命体なのにそんなに回りくどいことしてるの!?」って。「もっと効率的なやり方はないのか!?」って。キュゥべえのそういうとこ、かわいい。
ほら、『ウルトラマンブレーザー』の面々とインキュベーターが対峙してるところ、なんだか想像できませんか?
みたいな。
「みたいな」じゃないが。とにかく、まどマギはここの「SF不思議ドラマ」の側面がしっかり面白いのも好きなところです。割と後半からウルトラマンの面白い回見てる時の顔になってた。まどマギ、ちゃんとしてる。
原作見たら全然笑えないシーンだった。
お、俺の杏子が! 杏子、お前は良いやつすぎる!!
そしてまどマギは良いやつから先に死んでいく!!
佐倉杏子が「愛と勇気が勝つストーリー」に憧れて魔法少女になってたコト、本当に泣いちゃう。せめて一度くらい、幸せな夢を見たっていいんじゃないかとか。毎日美味いもん食っていいんじゃないかとか。幸せな家族に囲まれるとか。そういう愛と勇気のストーリーに憧れた佐倉杏子。
逆に、そういうお話に憧れたから、守りたいものを、信念を最後まで守り通せたっていうか。なんか……普通に「死ぬな!!」って思っちゃった。うわーん、殺すなよ! 昭之のバカーッ! 玄のバカーッ!
第10話「もう誰にも頼らない」
石田雨竜きたああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!
おい想像以上に石田雨竜やでここ!!!
めっちゃ石田雨竜やんか!!!!!
1日がかりのまどマギ合宿、おそらくここの石田雨竜が最大の大盛り上がりだったと思います。てか、石田雨竜ここなんだ! ここで来るのか、石田雨竜!! 10話で石田雨竜だったのか!!!
10話、本当にすごいと思う。
ここまで見てよかった。
天晴れだ、魔法少女まどか☆マギカ。
巴マミ、お前もう舟下りろ。
さっき「石田雨竜がまどマギ合宿最大の盛り上がり」と言ったな。アレは嘘だ。多分ここも最大の盛り上がりです。みんな死ぬしかないじゃない!
6話だかで言及してた「各々が頑張った結果しっちゃかめっちゃかになってる」状況が一番炸裂してたと思います。もうこれどうすりゃええねん。マミさん情緒不安定すぎる。ブレイド序盤の一生剣崎撃ってる橘さんかよ。
そしてノータイムで撃ち殺されるマミさんで倍面白い。「暁美さんには、爆弾以外の武器ってないのかしら?」とか言うからだよ。もうこれどうすりゃええねん。みんな死ぬしかないじゃない!!
あと、「さやかは絶対こうなります」とでも言わんばかりの魔女化確定美樹さやかも面白い。美樹さやかはどこまで行っても美樹さやか。まどマギの10話すごすぎる。面白いシーンしかない。エヴァの「最後のシ者」に情報量で負けてないアニメ久しぶりに見た。
そして、気がついた。
『コネクト』、暁美ほむらの曲やんけ!!!!!
気づいてなかったの俺だけ……?
これ、アタシ今まで暁美ほむらの曲って知らないで聞いてたの……?
交わした約束忘れないよ、目を閉じ確かめるんだよなぁ……。
溢れ出した不安の影を何度も裂いてこの世界歩んでいくんだよなぁ……。
目覚めた心は未来を描くために走り出してるんだよなぁ……。
もう何があっても挫けないんだよなぁ……。
「たった一人の、私の友達」だからね。
第11話「最後に残った道しるべ」
わかってた。
もう、最初からわかってた。
「あぁ、どうせ自分は暁美ほむらが好きなのだろう」と。
諦めていた。目を逸らしていた。見つめないようにしていた。
クソッ、暁美ほむらが一番好きです!!!!!
愛というものは、恋というものは、想いというものは、ただそこにあるだけで「救い」として機能することがある。叶わなくても。届かなくても。報われなくても。実らなくても。気づかれなくても。抱えていても。
これってそんなに難しいことじゃなくて。なんとなく誰かを想い続けていることが、自分を守るための最後の柱になったりする、ってコトです。
別に愛してほしいわけじゃなくて。
別にこっちを見てほしいわけじゃなくて。
ただ……自分の気持ちに嘘をつかないために。
でもこれって、「愛」とか「勇気」とか「希望」とか……そういう高尚な話だっけ? いや、そういうお話じゃないと思う。
まどマギって、「子供の話」だと思いました。
ずっと、最初から最後まで、「子供の話」として一貫した作品だと思いました。これはある意味、「背伸び」みたいなものだと思いました。
子供には、どうやったって叶わない願いがある。
大人みたいにお金があるわけじゃない。権力があるわけじゃない。地位があるわけじゃない。だから、「背伸び」して叶える。この背伸びは、子供ながらの全能感。あの「背伸びの全能感」が、まどマギにはずっとある。
だから私、11話だと「まどかを止める母親」のシーンが一番好きです。
「お話の面白さ」を最優先に考えるなら、あんなシーン絶対要らないと思います。でも、まどマギの11話には入ってた。
悪い大人に騙されてないか?
下手を打たないか?
「自分ひとりの命じゃない」ことを、理解しているか?
そういう、子供が出ていく時の最後の確認。これが入ってたのが、なんか嬉しかったです。子供の話だから、やっぱり最後は大人に見送ってほしい。子供を見てくれる大人がいないって、自分を大切にしてくれる家族がいないって、それはそれで悲しいことじゃない? それはそれで、寂しくない?
だから、あのシーンが入ってて嬉しかったです。「背伸び」は大人に見られたくないけど、出ていく前はしっかり見てほしいものなのです。子供を止めてくれる大人のいない世界なんて、見たくないからね。
第12話「わたしの、最高の友達」
まどか……叶えたんだ、「願い」!!
でも私、確信したんだ! まどかちゃんがいれば願いを叶えられるって! だからこれからもたくさん見せてね━━まどかちゃんの魔法少女……『魔法少女まどか☆マギカ』を!!
人間に寄生し生物全体のバランスを保つ役割を担う我々から比べれば 人間どもこそ地球を蝕む寄生虫! いや…『魔法少女まどか☆マギカ』か!!
なんか、最終話もいろいろ書くことはできると思います。
でも……なんか実際にまどマギを見終えた時、真っ先に思ったのは「単純に面白かった」ということでした。
作品を見終えた時、人にはいろいろな感情のグラデーションが生まれると思います。泣いた。楽しかった。辛かった。嬉しかった。一口に「面白かった」と言っても、その先にはより細分化されたニュアンスがある。
だけど私がまどマギを見終えた時、最も残っていたのは、限りなく無色透明に近い「面白かった」という単一の感情だった。すごかった。逆に、こんなにシンプルな気持ちは初めてかもしれない。ただただ、面白い作品を見た。満足した。一点の曇りもなく、良い時間を過ごした。
キャラがかわいく、お話が面白く、どんでん返しがあり、ハチャメチャなシチュエーションがあり、繊細な心理描写があり、最後には世界が救われた。面白かった。シンプルに、気持ちがよかった。
あー面白かった。
昭之、玄、うめ、サンキュー!
おわりに
叛逆戦略、しましょうか!!!!!!!!!!
いや……な~~~にが「シンプルに面白かった」じゃ!!
まだ……まだウチの暁美が寂しがっとるやろうが!!!
暁美の願いがまだ叶ってないでしょうが!? たった一人の友達を救えなかった子が、ここにいるでしょうが!? 何度繰り返しても助け出したかった友達が、神様になってしまった女がここにいるでしょうが!?
暁美が……ウチの暁美がまだ満足していないやろうがーーーー!!!!!
マミさんが本当にダルい。叛逆の物語、冒頭30分くらいはひたすらマミさんのダルさを見せつけられた気がする。ダルさが全然ブレてない。
「ピュエラ・マギ・ホーリー・クインテット」って何?
マミさんもう勘弁してや……。
正直ピュエラ・マギ・ホーリー・クインテット内でも「マミさん」と「それ以外」で若干の壁がありそう。なんか若干まどかたちの間でも「マミさんを遊びに誘うかどうか」で毎回ちょっとひと悶着がありそう。マミさん遊びに誘いたいかどうかって……若干困るわ…………。
あと、美樹さやかと佐倉杏子の関係が明らかに盛られてる。
お前ら……そんなに仲良くなかっただろ。なんかこう……美樹さやかと佐倉杏子はあの「わずかにチラつかせる」感じが美徳だったんじゃないのか!?
お前ら、Pixivからデータ読み込んだか!?
お前ら、絶対Pixivから吸い上げた戦闘データ搭載してるよな!?
なんかずっと美樹さやかと佐倉杏子に「もういいって!!!!」って叫んでた気がします。もう腹いっぱい。もう勘弁してほしい。
叛逆のマミさん、不用意に強い。
この人マジでなんなの?
本編と劇場版で強さにムラがありすぎる。その場その場で強さが変動してないですか? いちいちメンタルに左右されすぎだろ。まずアナタはイライラ棒でも触って心を鍛えるべきなんじゃないですか?
なんかもう「虚淵玄ですら巴マミの正確な強さを把握してないんじゃないか」という疑念が湧いてくる。
橘さんは「肝心な時にしか役に立たない人」って言われてるけど、巴マミは「どうでもいい時にだけ実力を発揮する人」のイメージがある。マミさん本当にどうでもいい時だけ強い。不用意に強い。無駄に強い。
美樹さやか……こんなキャラだったっけ?
なんか変身シーンでブレイクダンスしてるし……。
なんか魔女形態ペルソナみたいに使ってるし……。
なんか一生佐倉杏子とイチャイチャしてるし……。
わからん、もう俺にも美樹さやかのことがわからん。
「いや、最初からこういう人でしたよ」と言われても「そうか……」と思うだろうし、「叛逆の物語から美樹さやかだけ中身入れ替わってます」と言われても「そうか……」と思う気がする。
マミさんとは別方向の面白さを開拓し始めている気がする。やっぱこの「キャラが出てくるだけで面白い」状況を完成させているのが2010年代の覇王ですよね。美樹さやかと巴マミは突っ立ってるだけで面白い。
でも佐倉杏子は本当に泣ける。
佐倉杏子、なにも変わってない。変わらず良い子すぎて泣ける。同窓会に行ったらみんな結構印象変わってたのにひとりだけ全然変わってない時と同じ涙腺を刺激される。佐倉杏子さん、こんな変な人たちとつるんでないで幸せな家庭を築いてください。
何? 「杏子びいきがひどい」?
いいだろ俺の最推しキャラなんだから!!!!!!!!!
……待てよ、私この記事内で全キャラに「好き」って言ってない?
整理してみよう。
まぁ、大体言ってますね。
佐倉杏子の実直な善性がブレていないところ、叛逆の物語で一番好きな部分かもしれないです。佐倉杏子、最推しです。ガチ恋するなら佐倉杏子以外ありえないと思います。佐倉杏子さん、早くピュエラ・マギ・ホーリー・クインテットとかいう面白サークルから抜けて幸せな家庭を築いてください。
そして、デビルほむら。「あ、“ラスボスはデビルほむら”ってここ!?」という嬉しさが真っ先に来たのは内緒です。いいぜ、ハッピーエンドなんて壊しちゃおう。それでこそ暁美ほむら。それでこそウチの暁美や。
うん、やっぱり……まどマギの最終的な感想って「単純に面白い」に辿り着いてしまうんです。別にこれ、「言うことがない」とかではありません。シンプルな最上の誉め言葉としての、「単純に面白い」です。
魔女化した暁美ほむらとのバトルが終わり、なんだか最終回以降の葛葉紘汰みたいになった鹿目まどかがやってくる。「ここで終わりね」と思った瞬間、炸裂する暁美ほむらの想い。朝が来るのか、夜になるのか分からないまま迷い続けていた孤独で不器用な想いは、とうとう銀河の法則を壊した。
この「え、そうなっちゃうの!?」というどんでん返し、そしてそこから新展開がやってくるワクワク感、まさにまどマギの核の部分。核であり、最も得手とする戦法。これが一番難しい。でも、まどマギはやってくる。
つまり、ここまで徹底して「面白さ」を突き詰めているのが本当にすごいと思います。「単純な面白さでまどマギを超える作品、挙げてみて?」と言われたら、意外とそんなにたくさん出てこない気がします。徒手空拳での戦いが最も強い。基礎でありながら、最も奇抜な「面白さ」で殴ってくる。
「単純に面白い」って、そういう意味です。
だからもう、見終えた時が清々しいんですよね。
「あーっ、良いもの見た!」という気持ちで埋め尽くされている。
暁美ほむら、清々しい女です。暁美ほむらを見ているとスカッとする。
人生こうあるべき。
人間こうあるべき。
嫌なこと、納得できないこと、常に叛逆するべき。
叛逆戦略、しましょうか!!!!!!!!!!!!!!
……で、このまどマギ合宿をしたのが2023年9月9日のことです。
そして翌日9月10日、『ワルプルギスの廻天』の映像が出ました。
いや、マジたまたまですからね。
あぁ、私はなんて神に愛された人間なのだろう……。
もう私の中ではまどマギはホットなコンテンツだから、「最終話を見終えたら即座に劇場版が2本発表された」みたいな気持ちです。
もう来年の冬、「まどマギの新作10年待ってました……新房さん、虚淵さん、うめ先生、感動っス……」と長年追い続けていた古参ファンの顔で見に行ってやろうと思います。私、思い出泥棒が得意なんだよ。
ということで、最後も一切余韻なくサクッと終わります。
言ったでしょう、「毒にも薬にもならない」と。暇つぶしにしかならん記事、最後まで読んでくれてありがとうございます。またよろしくです。
ワルプルギスの廻天、見に行く!!!!!!!!!!
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