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「推しメンと結婚しました。」第5話 大学で



○○side

どうしてこのような状況になったのだろう。今いる学食のあらゆる人からの視線。男子からは羨望・嫉妬、女子からも羨望と嫉妬の視線が痛い。

??
「ねぇ、話聞いてる?」

○○
「はいはい、聞いてますよ。生田絵梨花さん」

生田絵梨花。あの「乃木坂46」の主要メンバーの1人でうちの大学のマドンナ。そして今のこの状況を作り出した張本人だ。

時は3時間前に遡る。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
朝、大学に着き講義が行われる部屋に入るとある一角に人溜まりが出来ていた。おそらく"彼女"が来ているのだろうと思い、僕はそこから1番離れたところに座った。しばらくして、開始時間が近づいてくると各々席に着くと僕のスマホに新着メッセージのお知らせ音が鳴った。何事かと思い、開いてみると送り主は"彼女"であり、そこにはこう書かれていた。

「お昼、学食に集合😤」

と。僕はこれまでの彼女との出来事を考えるととても嫌な事しか考えられなかった。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

このような事があり、今に至る。

○○
「それで何か御用ですか、生田さん」

絵梨花
「むぅ、絵梨花でいいのに」

○○
「そんなことしたら、周りの人達に殺されかねないのでやめときます」

ちなみに僕と生田さんは付属高校からの内部進学組で3年間同じコースの1位と2位を争っていた。内部進学組の中では僕達の間柄は3年間ずっと見てきたのでまたかという感じなのだが外部から来た人達にとっては"あの"生田絵梨花と話してる人は何者なんだというのが心の中で生まれているのだろう。

絵梨花
「ねぇ、これって君なの?」

そう言って生田さんは僕にスマホを見せてくる。そこに映し出されてたのは僕のYouTubeチャンネルのトップページだった。別に隠しているわけでも無いので素直に答えることにした。

○○
「そうだけど、それがどうかした?」

絵梨花
「この前、久保ちゃんから教えてもらったの。君の妹でしょ?」

○○
「あぁ、史緒里から聞いたのか。それでどうかした?」

絵梨花
「君にさ、弾いてほしい曲があるんだけど…いい?」

○○
「……まぁいいよ。後でLINEでも何でも送ってくれればやってみるよ」

絵梨花
「やったぁ。それじゃ後で送っとくね。ところでさ、○○って乃木坂のLIVE来たことあるの?」

○○
「……まぁ、史緒里が入ってからはあるよ。後は史緒里が行きたいって時に一緒に行ったりはしてた。」

絵梨花
「へぇ〜、じゃあ握手会は?」

○○
「まぁ何回か。史緒里が行くって時に僕の分まで取ってくれたからね」

絵梨花
「誰のとこ行ったの!?」

○○
「確か、西野さんと衛藤さんと堀さんと君だよ」

絵梨花
「……え?私のとこきたことあるの!?」

○○
「史緒里が好きだからね。」

絵梨花
「……そっか」

○○
「??」

絵梨花
「ま、今日はもういいや。私、これから撮影だからまたね」

○○
「あ、うん。また」

生田さんは陽気にステップをしながら学食を後にした。その後は当然の如く僕の周りに人が密集した。それを見かねて僕は内部進学組の友人に対処をお願いし僕も学食を出ていった。

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