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息子の決断 同棲~結婚へ ②

(今回は、息子の話からは脱線してしまいますが・・・)

明日、家を出ていくという息子よりも
私には、離れたくない相手がいた。

それは、息子が飼っている「ウサギ」だ。

「・・・は?息子より、ウサギかよ!」 と思われるかもしれないが、
飼い主である息子よりも私にベッタリなついてくれていて
暇さえあれば一緒に過ごしていたウサギとの別れが
とにかくツラ過ぎて・・・

夕飯の後片付けを終えた後から、私とウサギの濃密な時間が始まり、
毎日1~2時間は楽しませてもらっていたから、
それが明日から無くなる?!と思ったら、もう涙が止まらなくて。
このこみあげる寂しさは、初めて夫が単身赴任した時以来だ。

いつもように夕飯の後片づけを終えた後、
サークル内でくつろいでいる彼の元に行く。

(きたきたっ!)という感じで大喜びで近寄ってくる彼。
彼の身体を撫でながら、あーだこーだと話している間、
まるで相槌を打つかのような絶妙なタイミングで
ブッ、ブッと鼻を鳴らしながら聞いてくれているもんだから
余計に愛しさが増してボロボロボロボロ泣いてしまった。

ウサギは、スピリチュアルな動物だと言われていて、
飼い主が悲しんでいたり落ち込んでいたりすると
そっと側に寄り添ってくれるんだって聞いたことがある。

いつもとは少し様子の違う私のことを思って
いつもより長めにくっついてくれていた気がする。

こんなになつかれちゃうと別れはツライです(涙)

ほんとは、ギュッと抱きしめてずっとずっと抱っこして
別れを惜しみたかったけど、残念ながらウサギは抱っこが嫌いな動物。
嫌われることはしたくない。

次は、いつ会えるのかな
ウサギの記憶力ってどれくらいなんだろ
何か月も会えなかったら、私のことなんて忘れちゃうかな


散々泣いた甲斐もあって
翌日、息子とウサギを笑顔で送り出すことができた。

ま、またすぐに会えるさ!
最寄駅から3~4駅離れたところに引っ越すだけだしね!
と、気持ちを奮い立たせて彼らの門出を心から祝った。


~つづく~


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