「学びを結果に変えるアウトプット大全」 樺沢紫苑
1章 アウトプットの原理
2章 実践的なアウトプット
3章 アウトプットする上で重要なマインド
4章 気づき
1章 「アウトプットの原理」
○インプットとアウトプット
・インプット・・・「入力」
・アウトプット・・・「出力」
○アウトプットの仕組み
・アウトプットは、筋肉を動かすことで運動性記憶を残す
→運動性記憶は、「小脳」を経て「海馬」を経由して「大脳連合野」に蓄積される
※経路が複雑化して多くの神経細胞が働くので、ほとんど忘れることはない。(自転車の乗り方と同じで久しぶりに乗っても忘れない)
○記憶の原理
・インプットした情報は「海馬」に2~4週間仮保存される
→この間に何度も引き出される情報は「側頭葉」に移動し長期記憶される
※この引き出し回数の目安が「2週間に3回以上」
○インプットとアウトプットの黄金比
・インプット3:アウトプット7
→インプットの2倍の時間をアウトプットに費やせ
○アウトプットを活かすためのフィードバック
・アウトプットをしてから次のインプットをする前に大事なのがフィードバック
→アウトプットした結果、失敗した原因、うまくいった理由を見直し次のアウトプットに修正して活かす
?より効果的なフィードバックとは?
・フィードバックで成長するための「短所克服」と「長所進展」
→順序的には、「長所進展」で得意分野を伸ばして楽しさを味わい、自信をつける。そして更なる成長をするために「短所克服」に取り組む
※知識はまず広げてから深めていくというやりかた
・なぜ?と疑問に思い、まずは自分で調べて解決する。
→放置しないことが大事
・わからなければ自分より知識のある人に教えてもらう
→そのためには、自分なりに疑問を探求しておく
2章 「実践的なアウトプット」
○アウトプットの種類
・「話す」がもっとも簡単なアウトプット
→はじめの一歩として、一日の出来事、感想を話す。+α自分の意見や気付きを入れて話す。
そのために、常に物事を考え疑問に思う週間を身に付ける。
※ここで、ひとつ。人と話す上で大事な「ポジティビティ比」について
・ポジティブな言葉は成功、人間関係の向上に繋がる。その一方でネガティブな言葉は逆の効果を有する。
特によく言ってしまいがちな、「人の悪口」は、言うだけでストレスホルモン(コルチゾール)を分泌して病気になりやすくなったり、
常に人の悪い面ばかりを見てしまったり、それが態度にでやすい人間になってしまう。
だから、ネガティブな発言は自分自身しない、周りの人にもいたら聞かないのが鉄則。
→ポジティブな発言とネガティブな発言の比率は、3:1になるようこころがけよう!
・「伝え方」について
「メラビアンの法則」を知っておこう
人は、ある矛盾した情報に触れたとき、言語の情報より、視覚や聴覚情報を優先する。
つまり、ある人が講義をしているとき、その人の話の内容よりも、その人の見た目やしゃべり方から伝わる態度を重要視する。
→「何を話すか」より「どう話すか」を考えよう
・「質問する」がもっとも効果的なアウトプットとも言われている。
→これは自分自身に質問するでもよい。
※自分に質問することは自己分析につながり、自分が何を学びたいかを質問することで目的が明確になり、多くの情報の中から
自分の求める情報を拾うことができる(カクテルパーティー効果)
・実際に人に質問するときはどんな質問がいいか?
→相手や参加者に喜ばれるような質問。つまり、多くの人が抱いているような疑問や相手がもっと話したい議論を深めるような質問をする。
※そのためには、質問を考えながら話を聞く週間をつける。そうすると、より深く話を聞けるようになる。
・「説明する」
単語だけで覚える「意味記憶」は❌、人に説明することができる「エピソード記憶」に変換する
→人に説明することで相手だけでなく自分の理解も深まる
・「書く」
「RAS」(脳幹網様体賦活系)は書くことでもっとも刺激される
「RAS」とは、神経のネットワーク、注意の司令塔、自分が今必要な情報に注意を向け、重要な情報のみを拾う
今気になってることがあるときなどに、テレビ、雑誌等膨大な情報がある中でも、その単語を聞いたり、見るだけでそれに関する情報に反応する(まさにカクテルパーティー効果)
→重要な情報、記憶に残したいことを書くことで「RAS」、脳全体を活性化させる
※タイピングよりも書くことの方が記憶が定着しやすく、アイデアも生まれやすい。
○アウトプットの中でも「書く」アウトプットの様々な方法
1 読書しながら書き込む
・読書というインプットをしながら同時にアウトプットすることができる(RAS刺激)
・気づきにアンダーラインを引く→1冊の本の中で本当に重要な気づきを3つ見つけて引く
2 書き出す
・アウトプットのタイミングは、インプット直後が最適
→記憶、感情が薄れていく前にまずは書き出す
3 脳は同時に3つまでのことしか処理できない
・頭に浮かんだアイデア、タスクなどは、メモに書き出して脳内をクリーンな状態にしておく
4 上手に文章を書くためには、たくさん読んで書く
・アウトプット、インプットのサイクルを回し、フィードバックを忘れない
・他社に評価してもらうことが1番のフィードバックにつながる(SNSで発信する)
5 文章の書き方
・時間を決めて書く→集中力upでスピード、クオリティーもup
・構成を先に決める→とりあえず書き始めるのではなく、全体のイメージが見えればスピードも3~4倍up
(起承転結、序本結論、結論・根拠・理由・まとめ)
6 TODOリストを書く
・朝起きてから2~3時間の脳のゴールデンタイムにTODOリストを書く
・もっとも重要な仕事であり、一日の流れを確認できる→思いとおりに進められるか成功のイメージトレーニング
・TODOリストを書くメリット3
1 集中力切れない→タスクからタスクまでがスムーズに進む
2 うっかりミス0→仕事、予定を書き出して忘れない
3 ワーキングメモリ容量up・仕事の効率化→書き出すことで脳内クリーンな状態(3つ以上貯めない)、目の前のタスクに集中力向けられ効率化
・紙に書くメリット3
1 スマホだと他の誘惑がある
2 いつでも見られるように机の上に置くことで一瞬で見られ集中力途切れない
3 達成したら消していくことで、達成感からドーパミン分泌
7 メモする
・アイデアが生まれる「アハ!体験」、気づきは、神経の回路が繋ぎ変わり、脳内に新しい道路ができる。つまり、数秒前の自分とは別の自分に成長する
→その時間わずか30秒~1分、このときにメモする(ここではスマホを活用する)
8 ひらめきや問題解決の鍵
・ひらめきや問題解決の思考はリラックス、ぼ~としている時間に生まれやすい
→デフォルトモード、ネットワークが活発に稼働している脳のスタンバイ状態に入り、
これからの行動をイメージしたり、思考整理して自分をより良くする準備をしている
※スマホ、テレビなどを暇なときに使うのはこれを妨害してしまう→瞑想が効果的
9 アイデアを出すとき、なにかをまとめるときはまずカードに書く
・ひとつのテーマでアイデアをまず30個書く(100均の100枚入りなどでよい)
→1枚のカードから更に連想させていく(個の段階では質より量)
→100枚ほどで大体出尽くす(これだけあれば質の高い内容になる)
→カテゴリ分けを思いのいくまで行い、デジタルでまとめる(アウトラインの活用) ※アナログ→デジタルへ 抽象的→具体的へ
10 ノートにまとめる
・まとめるときは、用途ごとではなく時系列ごとに分かるように1冊にまとめる
・ひとつのテーマを見開き2ページ(A4)、多くても4ページにまとめる→ひと目で分かるように
・講義などで資料にメモするのはダメ→資料は所在不明になり情報引き出せないから
・細かすぎないようにする→重要なことや気付きだけ(気づきは3つ書く※見極めるのも大事)
・TODOを3つ書く→得られた知識を行動に活かす(行動に移さないとなんの意味もない)
11 要約する
・要点をまとめて相手に伝える→出来事、感想などを字数、制限時間を設けて書くトレーニングして、読解力・思考力up(日記、ツイッター有効)
○達成の鍵「目標設定」
・目標は難しすぎないちょい難なレベルで設定する→達成感を味わい、ドーパミン分泌し、より高い目標に挑戦しようとする
・期限を設けることで、モチベーション・集中力up
・TODOに落とし込み、具体的な行動に写す
・第3者に公言し、数値などで分かりやすく評価できるようにする
・短期的に分割して、評価とフィードバックし、ドーパミン分泌促す
・目標を何度も見返す
3章 「アウトプットする上で重要なマインド」
○行動する
・行動を伴わないアウトプットは無意味、行動することで初めて成長する
○続ける
・今やることに集中する→先のことを考えるから途方に暮れてやる気がでなくなる
・楽しむ→楽しさを見つけるだけで自然に続けられる
・目標を細分化してモチベーションup
・進捗記録を残し評価してモチベーションup
・達成したらご褒美
※ドーパミンをうまく利用する
○教える
・インプット、アウトプット、フィードバックすべてを含んだアウトプット術でありもっとも効果的
○集中する
・脳はマルチタスクできない(脳の記憶容量は多いが、作業領域が狭い)
→3つ以上同時に使うと、負担もかかり処理能力も低下
→目の前の1つのことに集中することが結局もっとも効率的
○チャレンジする
・チャレンジなしで自己成長なし!
・ここで2種類のチャレンジを言及
1 危険領域 ❌
レベルの高いチャレンジは、ノルアドレナリン、ストレスホルモンが過剰分泌して不安や恐怖感を感じる
2 学習領域 🔴
頑張れば達成できるチャレンジは、ドーパミンを分泌してワクワクし、成長に繋がる
例 登山初心者が、エベレストと高尾山に登るならどっちがいいかということ
○始める
・なかなかやる気が出ないときは、まず始めることが大事
→作業を始めてみるとだんだんやる気が出てくることを「作業興奮」という
→作業興奮が起きるのには、ある程度の刺激が必要、時間にして「5分」まずやってみる!
○トライ
・うまくいかないことがあっても、そこでやめなければ、それは「失敗」ではなく、「エラー」であり、
その「エラー」を改善して、再度「トライ」を繰り返すことで「失敗」は存在しなくなる
○楽しむ
・「楽しい」はドーパミンを分泌して、集中力、モチベーション、学習能力を高める
・「嫌々」はコルチゾールを分泌して、記憶力の低下を引き起こす
○決断する
・直感的判断はかなり正しいことが多い
・迷ったとときは、ワクワクする方を選ぶ、若しくは、最初に思い付いた方を優先する
→直感を大事にする方が人生は豊かになる
○表現する
・溜まった感情は、文字、言葉で表現するだけで辛さが軽減する→日記、0秒思考
○完成させる
・完璧を求めるとなかなか手につけられないケースが多い→30点くらいでまず完成させてから修正して質を上げれば良い
○笑う
・感情のアウトプットはメリットが多い
・笑うことは10秒で緊張緩和、ハッピーな気持ちになり、ストレス発散にもなる
→日頃からトレーニングすることが重要
○泣く
・ストレス発散し、リラックスモードに入る(涙と一緒にコルチゾールを排出する)
→エンタメを活用する
○怒り
・怒りの感情は30秒我慢すれば、ピークを過ぎて冷めていく→深呼吸で抑えることができる
○眠る
・6時間未満の睡眠は寝不足(これが14日続くと2日徹夜しているのと同じ状態)
・睡眠不足は、能力を低下させ、アウトプットも意味なくなる(7時間以上を心がける)
※睡眠不足は喫煙よりも健康に悪い
○運動
・BDNF(脳由来神経栄養因子)は、脳の新しい神経細胞を作るのに必要
→有酸素運動によって分泌される(逆にストレスホルモンはそれを阻害する)
→1回1時間以上の運動を、週2回以上行う(20分でもドーパミンは分泌)
※今までは、人は成人を迎えると細胞は死んでいく一方だと言われていた
○時間
・1日15分の隙間時間を活用(長さよりも集中力が大事、更に制限時間効果もある)
・隙間時間は、移動時間、休み時間、待ち時間などを活用
・スマホをアウトプットのツールとして活用(情報を見るのではなく、感想などを打ち出しアウトプットに使う)
・時間がなくてアウトプットできなければ、インプットの量を減らす(あくまでアウトプットありき)
・まずは5分でもいいから、徐々に目標あげていく
・休日はあえていつもと違うことをする(趣味などの娯楽で息抜き→活力になりクリエイティブになる)
○実践
1 日記
・アウトプット習慣が身に付き、能力上がる
・自分と向き合うことで自己洞察力、内省能力、レジリエンス(ストレス耐性)up(自己分析力)
・楽しいを発見、ストレス発散、幸せになる
・ポジティブ日記を書く(毎日出来事3つとそれに対して気づきを1つずつ)
・毎日続ける、制限時間を設ける(5分から10分)
・ネガティブをポジティブに変換
・慣れてきたら公開することで文章力up
2 健康日記
・体重、気分、睡眠時間を記録して、その理由を書いて自分の体調を管理する
3 読書感想、映画感想
・本を読んだら、映画を観たら感想を書くことで記憶に残る
・「before→気づき→TODO」のパターンで書く
4 情報発信
・他社の反応でフィードバックが得られる
・文章力、アウトプット力が向上する
・緊張感がある
・情報と人が集まる
・「承認欲求」→幸福感
→SNSの利用、ブログを書く(好きなことを深堀してマニアックなほどの内容にする」
4章 気づき
1 アウトプットすることで記憶に残りやすくなる
・2週間に3回以上
・インプットとアウトプットの比率は「3:7」
・フィードバックを行う
2 具体的なアウトプット方は基本的に「話す、書く」こと
・ありのままを話す、書く
・世間に発信する
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