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PERFECT DAYS 2024/02/02

みた!!!!!みたぞ!!!!!!!!!

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以下ネタバレこみの感想です!!!
ワンクッション画像の後!!!!!!!

シャンテは監督の聖地らしい

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まずは役所広司さん、芝居が爆上手い。上手すぎる。そらカンヌとるわ上手すぎる…
トイレ清掃員、コインランドリー、自転車…はどうなのかわからないけれど…
平山の日常を演じる上で絶対に普段やらないような手順も当たり前に何十年もやっているようにみせられるのがすごい。さすがとしか言いようがない。
一人で話さずに画面に映り続けて絵面が持つってすごいことなんだよ…すごい…すごいな…

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なにが平山にとってのPERFECT DAYSだったのか。
最初は平凡な日常で、決まったルーティンをこなしていくその日常こそがPERFECT DAYSなのだと思っていた。
平山って実はかなり対応力自体はある人間なんだよな。あんなにバチバチに決まったルーティンがあるにも関わらず、非日常が起こっても代替案で対応できる。

平山自体はもっと評価されてもいい資質の持ち主かと思うが、無口な人間はコミュニケーションがとれない人間として評価されることがままある。
平山自体はハイパー人見知りで様々な観察が得意なタイプ。
必要以上に人間と関わりすぎず、公衆トイレを隅々まで清掃するためには観察力が必要(オストメイト用のホースまでしっかり拭き上げていた。個人的な見解だが、いくらマニュアルにあっても、オストメイトの使用率を考えたときに軽視しがちなポイントだと思う。)、利用者が入ってきたときにもサッと出ていきプライバシーは侵さずとも世間の役に立っている仕事と感じられる。
ゴミかと思った○×ゲームに思い立って参戦するし(あれを仕掛けたのは長井短扮するOLだと思う)、なにかあっても一旦気合で乗り切る。タカシがあんなにしょうもない人間なのに。だ。
平山のパーソナリティにとても合った仕事だと思う。私が評価してあげてたい。

タカシはクズです!!!!!!!!!!!クズだ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!アイツ嫌い!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
アヤは公式サイトをみるとかなり純情な人間だな…めったに人間に期待しないのに、タカシには期待しちゃったのか…悲しすぎる…
でも、タカシなんか違うかもな…と思った矢先に平山が現れて、でも叶わねえんだろうなと思って…ハワワ…アヤが一番切ないんじゃねえかしら…
でもあそこでとりあえずほっぺにチューしていなくなる感じはムカつく。軽蔑するタイプのガールズバーの店員。ふざけるな。

ニコがやってきたことは、結局平山にとってどうだったのだろうか。
ニコが自分を頼ってきたことや、(平山は覚えていなかったけれど)小さな頃にあげたカメラを持ってきていたり。ニコは平山にエライ親近感を覚えていた。
「ママの世界と平山の世界、ニコはどちらにいるのか?」いろんな世界がたくさんあると思う平山は、 明確には答えなかった。
平山とママ=妹の世界は明確に違うのに、このどちらにも渡り歩こうとしているニコに対して言えることはない。ニコはニコの世界で生きている。

平山が本を読むことは、たくさんの世界を渡り歩くためだと思う。意外にも直感で読む本を決めている。古書店の話を聞いていないようでちゃんと聞いているのもいい。(古書店の人、イヌコさんじゃねーか!!!)
ニコには大切なお守りになったことだろう。

ニコのママ=平山の妹は、平山のことは軽蔑しているような、でも大切な家族と思っているような…
ニコが平山に懐いていること自体は羨ましく思っているようなところも感じられる。あんなに一瞬の会話だったけれどとても印象に残る会話だったのは、ニコによってママの存在がすりこまれていたからだろう。脚本の妙。

居酒屋のママの逢いの瀬を見てしまった平山。元夫と平山のシーンはなんだか来るものがあった。
初対面だし、元夫は死の瀬戸際。そうして平山の日常がまた少し変わっていくのかもしれない。

なぜ平山は神社に芽吹いた紅葉を育てているのか?
平山は、とにかく木漏れ日や影、反射に気が付き観察することが多い。
元夫とも影の話になる。エンドロールの最後、「木漏れ日」という日本語について英語で注釈が入る。
平山にとっては、ルーティンを繰り返すからこそ気がつく非日常をしっかりと見出している。木漏れ日は毎日違って、そのときの風、陽の差し方、木々の成長度合いによって同じものはない。

ルーティンとして撮り続けて、毎週現像の度に確認してきた木漏れ日。ニコが映ったフィルムを現像してもそれは確認しなかった。木漏れ日よりも眩しい非日常だったニコが映っているからだろうか。それとも疲れているだけなのか。

いつものルーティンから外れて、いろいろな人の日常を見た平山はなぜ涙を流すのか?それでも平山の毎日は続いていく。

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公式サイトはぜひ見てほしいです。
映画で描かれていたことが、平山にとってどれだけ非日常かがよくわかる、いい入口だと思います。でも夢は毎日違う。だって平山にとっては、毎日が新しい1日だから。


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