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「Zu Sea To Mountains」逗子と山々がいよいよスタートします。

~冒険の書・序章~

日常の一コマより

逗子の浜から見えるいつもの風景、富士山と山々の稜線を眺めながら。
「ここから富士山まで、子どもたちと一緒に、自分たちの力で歩いて行ったら面白そうじゃない!?」
「しかもさ、箱根や丹沢の山々を超えて、富士山の零合目からてっぺんまで行けば、キリマンジャロと同じくらい登ったことになるんだぜ!」

逗子在住のプロスキーヤーごんちゃんこと、三浦豪太さんが何気なく発した言葉に、黒門とびうおクラブ代表のたくちゃんこと、永井巧さんはワクワクした顔で応じた。
「おー、それは楽しそうだ。やってみようよ!」
「逗子湾から小田原までは、カヌーで漕いで横断したらもっと楽しいよ!」

そんな、2人の冗談のような会話から飛び出した壮大な企画。
その名も・・・

「Zu Sea To Mountains!」(※一部だじゃれ)
 ~MT FUJI EXPEDITION~

逗子海岸から相模湾を小田原まで50kmカヌーで渡り、箱根を40km歩き、西丹沢22kmを越えて、富士山までを自力で行く大冒険。

この企画は、海外・国内問わず、いくつもの山を登ってきた強者「ごんちゃん」と、海のエキスパート「たくちゃん」が、逗子という場で繋がったからこそうまれた大切な宝物。

だから絶対に実現したい!

そんな話しが盛り上がった矢先に新型コロナの渦がやってきて、予定が後ろ倒しになり、今夏富士山は閉山に。紆余曲折を経て「今年は富士山の麓まで行って、来年登ればいいさ!」となんとか話はまとまり・・・!
来週末、海況が許せばいよいよ第一章の「逗子~小田原カヌー編」が決行となる。

メンバーは5年生〜高校生までの、アウトリガーカヌーを漕いだ経験のあるとびうおっ子たちと、サポートの大人達。

カヌーの伴走船には、小田原港から「第五浩丸」の船長さんが。葉山からも助っ人の小船がついてくれる。二艇が快く引き受けてくれたおかげで、チャレンジしたいと手をあげた子どもたち全員を乗せて出航できることとなった。

とはいえ、いざ船出できたとしても、子どもたちの体力が海の上でどのくらい持つのか。それはやってみないとわからない。

子どもたちがカヌーを漕ぐ時速はおそらく7〜8キロ。逗子海岸から目的の小田原港までの距離は、約50キロ。海上で何度か漕ぎ手を交替する時間も考えたら、最低7時間はかかる見込みだ。

小田原に着くまでは、よっぽどのことがない限り船を降りることはできない。雨が降ったら、海に浸かって濡れた身体が風にさらされて、ますます冷えてしまうだろう。普段は酔わない子も、自分がカヌーを漕いでいない時間は何時間も小さい船で待機しなければならず、序章からかなりハードな旅になりそうだ。

それでも「漕ぎたい!」と言ったとびうおっ子たちは、なんと20人。
どこまでできるかはわからないし、もしかしたら小田原港に着く頃には、大人も含め、みんなグダグダのヘロヘロになっているかもしれない。
乗り物に酔いやすいわたし自身が、どのくらいまで持つか、今から不安を隠せないのだ・・・。

でも、なんだかんだと心配する前に、まずは一歩踏み出すところから。

練習は重ねた。
準備は整った。
あとはみんなで力を合わせて漕ぎ出すだけ。

これからはじまる冒険は、楽しいことばかりではないだろう。もしかしたら、ひたすら辛い道のりになるかもしれない。けれど、冒険を終えて帰ってきたら、逗子の浜から見える景色が、きっといつもとは違って見えるはず!!!

これまでは逗子海岸から沖に見ていた江の島。仲間と一緒にカヌーでひょいっと横切れば、島の裏側の姿を思い浮かべることができるようになる。
富士山の横で一際とんがって見える金時山だって、今まではただの景色の一部だった。それがこれからは「この前あそこの頂上に立ったよね!」と指すことができる場所になる。

仲間と一緒に歩くから、今までは遠くになんとなくしか見ていなかった山々を、きっと身近に感じることができるようになる。

それは、一歩踏み出して冒険にでた者にしか見えない景色なのだ。

さぁ、いよいよ冒険のはじまり。
子どもたちに、空と海の神様が味方してくれますように。

※Section1の逗子湾〜小田原アウトリガー横断編は、9/21(9/22予備日)に実施予定です。予備日を含め、海況・天候が悪ければ中止または翌年に延期となります。

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【追記】

富士山に登るのは、閉山の為来年に持ち越すことになってしまいましたが、それでも、富士山の麓までは、3週間に渡り週末を計5日間使っての行程となります。

冒険の Section 1 は、記事内にある通り、逗子海岸から小田原まで、アウトリガーカヌーで相模湾を50km横断。
Section 2、小田原から富士山須走口までの行程は、小田原→塔ノ峰→明星・明神ヶ岳→金時山→足柄峠→駿河小山まで約40キロを、2日間で。
Section 3 は、駿河小山→不老山→三国山などの山々を経て須走までの約22キロを、2日間で。

週末はひたすら漕いで歩いて、平日は次のSectionに向けての準備をしながら、これから1ヶ月この企画に追われるわけですが、今年富士山まで登れていたら、間違いなく日数が足りなかったね!と、ごんちゃんたくちゃんと密かに安堵もしています。

今年は富士山には登れないので、キリマンジャロ の標高5,895mには及ばないけれど 、標高0mの小田原から須走まで、山々を伝っていくとだいたい累積標高は約3,800m。
合わせるとちょうど富士山の標高(3,776m)と同じくらい登ることになります。

この数ヶ月、ごんちゃん・たくちゃんや仲間たちと時間を見つけては下見に赴き、ルートの確認をしてきました。
下見した矢先に、当初予定していたルートが大雨で崩壊してしまい、急遽回避ルートを探したり、再度下見に行ったりと、トラブルもありながらも、少しずつ準備を重ねてやっとここまできました。
だからこそ、今回の企画に対する思いも、全行程どれも飛ばさずやりきりたいという気持ちも強いです。

でも、自然を相手にそんなにうまくことが運ぶはずもなく、風雨が強すぎたらアウトリガーで漕ぎ出すこともできないし、合間に大きな台風がきたら、またルートが塞がれてしまい、行く手を阻まれてしまうことだってある。

今回悪天候や色々な理由で実施できないセクションがあったとしても、いつか又チャレンジすればいい。

そう自分に言い聞かせつつも、しばらくは天気予報から目が離せない日々になりそうです。

みなさん是非応援してくださいね!

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