住まいと職場ともうひとつ
寝起きする家と職場の往復ばかりの毎日。たまにしか遠出できない。近場でもうひとつ拠点が欲しい。
そんな動機から短距離二拠点週末町家暮らしをはじめた。
ご紹介してもらった町家の
大家さんは温かいおじいさまだった。
「地域の若い子に借りてもらえるなら」
「おじいちゃんと思ってくれてええで」
「いつものとこに珈琲いこか〜」
今はもう会えなくなってしまったが、動機が曖昧な若者をたぶん快く受け入れ、気にかけてくれた方である。
さて町家をどう使うか?
いくつかソフト面のキーワードを考えた。
その中のひとつが「自分のための作業療法室」だった。簡単にいうと、「自分がごきげんよく居られる場所」ということだ。
町家のさぎょうばと名付けて勝手にしっくりきて満足している。
一軒家は広いためか「シェアハウスにできそう」「お店とかできそう」とリアクションをもらうのだか、ひとまずは自分のための場所である。
拠点がひとつ増えたことで、発見したこと・得られたことはたくさんある。
たとえば
同じ市内でも、地域柄や場所柄、風景や人の醸しだす雰囲気が異なることに気づいた。
新たな発見をしたとき、それを上手く表現できず頭を抱えた。「すごい!」しか口から出てこず恥ずかしかった。
その結果、カメラを手に取ったり、新たな語彙を身につけるべくランドスケープデザインなるものに関心が向いたりしている。
見聞きしたことをもっと上手く表現できるようになりたいものだ。