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宋詞和訳

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詞とは、歌にのせるものとして作られた詩の一種で、今でいう歌詞のようなものです。宋代に隆盛を極めました。その「宋詞」を日本語の歌詞風(演歌風?)に訳してみようかと思います。
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2022年1月の記事一覧

李清照 「声声慢」

追いかけて 追いもとめても さむざむ ひえびえとして つらくて 悲しくて やりきれません…

周邦彦 「六醜・薔薇謝後作」

[散り落ちた薔薇] いまや単衣の 新酒の味を試る季節 わたしは旅の身 いたずらに時を過ご…

周邦彦 「蘭陵王・柳」

[柳のうた] まっすぐな柳の蔭 薄もやのなか 碧の細い枝がゆらゆらと 隋堤のほとりで い…

周邦彦 「瑣窓寒」

柳の薄暗がりに鴉が鳴いている 単衣一つで佇む 小さな簾をあげた朱塗りの戸口 半畝ばかり咲…

周邦彦 「瑞龍吟」

ここは章台通り 梅の梢には もう色褪せた花 桃の樹には いま咲きそめた花 路地はひっそり…

蘇軾 「水龍吟・次韻章質夫楊花詞」

[章質夫の「楊花(=柳絮、柳の綿)」の詞に次韻する] 君は花のようで また花ではないよう…

蘇軾 「念奴嬌・赤壁懐古」

[赤壁にて古をしのぶ] 長江は東へ滔々と流れゆく その波は いにしえの英傑たちをすっかり濯ぎ去っていった 古城の石垣の西のあたり そこがかの周瑜ゆかりの赤壁だと人は言う ふぞろいな岩は空へ突き出し さかまく波は岸へ激しく打ちつけ 雪のごとき飛沫を巻き起こす 一幅の絵のような山と江 ここへかつて 多くの豪傑たちがいた 周瑜はそのとき 小喬を娶ったばかり その姿は勇ましく 才気に満ち溢れていた 手には羽のうちわ 頭には綸巾をかぶり 涼しげに談笑する間に

柳永 「八声甘州」

しとしとと 暮れなずむ長江に雨は降りそそぎ 洗われた秋の空は 冷たく澄みわたります いつ…

柳永 「昼夜楽」

思えば あの部屋であなたと初めて会ったとき あのままずっと いっしょにいればよかったので…