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Leviathan / Paul Auster

いやー、面白かった...。内容に共感したとか表現が気に入ったとかより、シンプルにストーリー展開にわくわくした。

小説全体を通じて描かれるのは、Sachsという男の波瀾万丈な人生。幼少期には無邪気に自由の女神の螺旋階段を上っていた
Sachsが、歳を重ねてアメリカに懐疑的になり、非常階段からの転落事故をきっかけに反国家的な活動に手を染めていく..。

彼の希望と絶望を表象する2つの階段の対比が象徴的で、巧妙だった。階段をあしらった装丁もクール。

最後の1ページで誰に宛てられた小説か分かる構成や、語り手とSachsの共著であることを示唆するタイトルのセンスは圧巻。

偶然にもSachsが亡くなった日が自分の生年月日で、「俺生まれ変わりじやん」と勝手な親近感で読めたのも面白かった。

しびれたー。

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