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録画とリモートと対面と

客先に出向して半年。
出向とはあまり関係ないが、今年度、やっと一つ上のポジションに昇格した。
先日、昇格者を対象に、部員向けに決意表明プレゼンをするように言われる。
ただし、私は出向中の身なので、上司より「録画でよろしく。」と。

ビジネスの世界では、プレゼンすることは多い。
プロジェクト受注に向けた提案もプレゼンだし、就職活動中の学生に対する企業説明もプレゼンだし、アパレル店員が顧客に洋服を紹介するのもプレゼンだったりする。
少し脱線したが、プレゼンを「資料を投影して、原稿を読み上げるだけ。」と認識している人は多いと思うが、それならば、わざわざ人を集めて発表する必要はないし、資料を配布すればいいだけだ。
マイクロソフトのカリスマエバンジェリストである西脇資哲氏は、プレゼンの目的は「 伝えること」ではなく「相手を動かすこと」だと言う。

つまり、録画したビデオも配布した資料も単なる「伝える」ものにすぎない。
プロジェクト受注のプレゼンで、客前でビデオ流して、資料配布して、「以上です。」だと、100%失注するはずである。

そこで件の上司には、「プレゼンは生物であること」「仮にすべったとして、その状態のまま嬉々として話すビデオを延々と流されることは、末代までの恥であること」を理由に、特別ゲストとして、自社(出向元)で、プレゼンすることができた。

「相手を動かすこと」と言う意味では、「この人と一緒に仕事したいな。」とか、「コイツの給料上げないとな。」と思わせることができたのであれば、今回のプレゼンは成功だったのだが、事後アンケートもないし、プレゼン視聴者を捕まえて直接感想を聞くのも野暮な話で、少々、むず痒い思いをしている。

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