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桜花賞のレースレベルからオークスの好走馬を探る【外伝:前編】

好走馬をピックアップする際に多用される【過去10年】データ。
「過去10年で○番人気は4-1-3-2で複勝率80%」とか、「○枠は~」とか「○○産駒は~」とか「前走・○○賞出走馬で○着内の馬は~」とか。
抽出項目は多岐にわたる訳ですが、10年分のデータを1つのデータとして分析しちゃうと危険な場合も。

分かり易い例えでいうと、「このレースは荒れやすい傾向にある」と判断するのに、3連単の払い戻し平均値を用いたとします。過去10年の内、1回だけ1000万円のデータがあった場合、それだけで平均値は跳ね上がります。

たった1回の紛れによって、判断を誤る場合がある訳ですね。はい。上記の場合でいうと平均値だと「100万円=荒れるやん」になりますが、中央値なら1万円になるので「無茶苦茶荒れた年もあったけど、通常は手堅い決着が多い傾向のレース」と判断できます。なので用いるデータによって分析する手法を使い分けるといいますか、適材適所を考慮する必要がある訳ですね。はい。

で、先日まで私がやっていたのが
桜花賞のレースレベルを見てその年のオークス好走馬をピックアップしようという試み。その考えに至った経緯は下記。

【疑問】
 「今年の桜花賞のレースレベル低くないか?」
*レースレベル:上位3頭が出したRAPの平均値
*RAP:Racing Ability Pointの略。競走能力を数値化したもの

【対比】
 過去10年の桜花賞のレースレベルと比較。
 「うん、やっぱ低いね」

【類似】
 「2013年と2015年も同じくらい低いな…」
 
【因果】
 「2013年と2015年のオークス好走馬を分析すれば
  今年の好走馬もピックアップできるのでは…」

という思考により下記の結論(4頭+1頭をピックアップ)に至ったわけです。

今回は「桜花賞のレースレベルから、今年のオークスのレースレベルを試算し、その値をクリアしそうな馬を探しましょう」というお話です。

イメージでいうと株価のレーダーチャートを見て、買える株か売るべき株かを判断するアレです。データ分析では王道のアレですよ、アレ。ジャンプだとドラゴンボール、ワンピース、ナルトみたいなアレです。

チャートの見方~トレンド(方向性)の見方~

株価チャートに関する説明はSMBCさんにお願い。

本題


前段でダラダラと書きました。すみません。ここからが本題です。

まず、過去10年の桜花賞とオークスのレースレベルの結果を基に、今年の桜花賞の結果からオークスはこれぐらいじゃないの?を試算してみました。

桜花賞のレースレベルがどうあれ、オークスは64pt±2ぐらいの範囲に収束するのが例年の傾向。これは距離2400mという設定にあるのではと考察。長くても2000mまでの経験しかない馬たちなので騎手も慎重にレースを運ぶ傾向にあり、毎年だいたい同じくらいのレースレベルに落ち着くのかなと。

今年もまあその範囲なんだろうということで試算した結果「63pt」となりましたので、3着内であれば62ptは必須かなと。1着なら64pt以上という感じでしょうか。


今年の出走登録馬の過去走RAPをグラフ化しました。
オークスで62pt以上を叩き出せそうな馬を探しましょ。そうしましょ。

今年の出走登録馬と過去走実績


アートハウス

忘れな草賞を勝ってエントリー。忘れな草賞をステップに好走した馬は多くて、2015年のオークス勝ち馬・ミッキークイーンもその1頭。ただ、ミッキークイーンでいうと忘れな草賞を勝った時のRAPは59ptあったので、アートハウスの54ptはちょっと物足りないかなぁという印象。


ウォーターナビレラ

桜花賞3着馬でここ4戦の重賞で大崩れなし。先述したピックアップ馬の1頭でもあるので期待したい。いや、期待しかない。お、お願いしまぁす!!


エリカヴィータ

前走・フローラSでRAPを爆上げ。距離延長(1600m→2000m)が要因なのか、単純に3戦目で急成長なのか。オークスで更なる成長を期待させる成長曲線なんだけど、気になる点が1つ。新馬戦→フェアリーS→フローラSのレース間隔は大体3ヵ月ぐらいあいている。これは「使い詰めると良くない」と陣営が判断してのローテかどうかは想像するしかないんだけど、今回は中3週のローテ。この辺がどうなのか…
とはいえ、国枝厩舎。国枝さんがGo判定なら大丈夫ってコトなんでしょ。(知らんけど)


コントディヴェール

キャリア7戦でRAPの最高値は59pt。これ以上の成長があるかちょっと微妙なトコだけど、前走・スイートピーSは出遅れがあっての57ptなので、スムーズならもう少し上げれてたかもなぁ。という可能性は残したい…。
抽選突破ならワンチャンあるかも(?)


サークルオブライフ

阪神JFで出した62ptがMAXで、以降のチューリップ賞→桜花賞では2戦続けて下落。とはいえ60台はキープしていて上位の能力はある。オークスで上昇に転じると予想するか、更なる下落と予想するか…各々の勝負勘に委ねられています。(皆さんにお任せします)


サウンドビバーチェ

キャリアを積むごとに成長しているご様子。この成長曲線なら今回も更に上げていきそうな予感…。
チューリップ賞からの参戦で「ローテ的にどうなん?」な見解はあるかもだけど、2か月程度の間隔をあけるのが通常ローテなので問題はなさそう。


シーグラス

むーん。能力的に厳しそう…


シンシアウィッシュ

乱高下はあるものの、成長曲線は右肩上がり(と思う)。先述のピックアップ馬の1頭でもあるので、今回もアゲでお願いしまぁす!
アゲ↗ サゲ↘の傾向から今回はサゲ↘な気もするし、そうとしか思えないが今回はアゲ↗で!いい意味でこちらの予想を裏切って下さい!

ん…?
え、抽選対象馬なん…?
突破してくれぇ~!


スターズオンアース

前走・桜花賞で62ptを記録。オークスの好走ラインが62ptと見積もっているので、桜花賞と同じパフォーマンスが発揮できれば好走は確実。過去走からも相手なりに走る馬なので上位争いには加わりそう。まぁ、桜花賞を勝ってるんで失礼な見解ですね。当たり前です。スンマセン。。


スタニングローズ

パターン的に今回はサゲ↘な…
「休み明け」と表現していいのかアレだけど、少し間隔があいての1戦目で低い値になっている。今回も2ヵ月あいてのレースになるのでやっぱりサゲ↘なのかなぁ…


ナミュール

4走前の赤松賞の勝ちっぷりが印象的で将来を有望視されるも以降で伸び悩んでいる様子。まだキャリア5戦なので決めつけは良くないが、ここまでなのかもしれない。「ハービンジャー産駒は2歳戦に強く~」という傾向に合致です、編集長。


ニシノラブウィンク

前走のフラワーCでMAX値の57ptを記録するも、キャリアは既に7戦。
57ptから更に5ptの上昇が見込めるかはちょっと疑問…


ちょっと長いので、今回を前編としてここらで切ります。スンマセン。

続きは次回、後編で!
ナ行までの評価が終わったので、ハ行からスタート!
乞うご期待!!


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