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キジバトが営巣しちゃった

お盆前の7日頃だろうか。
帰宅すると妻が興奮したようすで「いち大事だ~!」と話しかけてきた。ハイテンションすぎる。

しかし特段、我が家に変わった様子はない。
いつも通りである。

ハイトーンボイスの妻をなだめつつ聞けば、ハトが庭木(ハナミズキ)に巣を作ったと。

確かに巣がある!
しかも抱卵していてビックリマンチョコである。
いつからだ?  まったく気づかなかった。

ハトは灰色と茶褐色のキジバト
「デーデー・ポッポー」と鳴くのだが、いつの頃(一年以上前)からよく聞こえていたので、その個体の可能性大。


営巣された庭木は午後になると家屋の影になる。昨今の猛暑で日差しも強烈なのだが、ここはいい具合の場所だったようだ。しかし、台風5号がくるというのに華奢な巣で大丈夫だろうか。

いや、こちらは巣を撤去したいのだ。

キジバトの営巣についてググってみたところ、すでに抱卵しているので巣の撤去は鳥獣保護法違反(卵がある時点でNG)となるそうだ。違反すれば1年以下の懲役または100万円以下の罰金

完全に赤切符 ぐぬぬ・・・

しかし風水的には吉兆という記載をみつけた。運が開けてやる事なす事すべて上手く行くらしい。フンを落とすから「ウンが付く」とでも言いたいのだろうか。知らんけど。

仕方がないので巣立つまで見守ることにしたが、ここまで写真撮っていなかったことが悔やまれる。

台風5号。
恐怖心を煽りまくるマスコミ報道にげんなりしつつも、予報とうらはらに東北をあっけなく横断していった(岩手県沿岸部で一部被害は出たが)。

強風の中、じっと耐えて卵を温めていた親鳥に関心してしまった。揺れ酔いしないのだろうか。

抱卵から1週間かかっていないのではないか。1羽孵化していた。外気温も高いから孵化も早いのだろうか。

ようやくコンデジで写真を撮った。

モコモコした雛の頭が見える


孵化して数日後、成長が早い。
この段階になると親鳥は巣を空けっぱなし。
放任主義なのか?


またまた大きくなった。
手1つ分くらいか


警戒心は強いらしいのだが、見に行くと「ずっとここに住んでますが、なにか?」といった顔をされる。

雌雄同色のため区別がつかない

抱卵時点から巣には雌雄のどちらかしかいない。2羽揃うのは交代のときだけ。

養育も順調のご様子。巣立つまで、まだ10日くらいかかりそう。


しかし、その日は突然やってきた。

ヒナがいない。もぬけの殻

8月18日朝7時。出勤前に覗くと昨日の夕方までいたヒナがいない。
相変わらず親鳥はいない。巣から落ちたかと周りを探すも姿がない。

巣だった?

帰宅後さらにググってみると孵化して巣立つまで2・3週間くらいかかるようなので、やはり落ちたとみるべきだろう。動いた拍子に落ちて猫にでも連れ去られたのだろうか。

ともあれヒナがいなくなり、これで巣を撤去できる。
キジバトの糞には病原菌がいることがあるらしい。暑いさなかマスクを付け手袋もした。脚立に上がってなんとか巣を降ろそうにも、いい具合の高さで難儀したが、無事撤去。

巣をゴミ袋に入れていたその時…

「デーデー・ポッポー、デーデー・ポッポー」


隣家のアンテナに止まった親鳥が、子育ての御礼を言うかのように、鳴いて去っていった。


少し悲しかった。このあと親鳥は姿を見せなくなった。


さわやかな青空が広がっていた



もう来ないでね!