「11人いる!」と私の物欲の話

「11人いる!」
萩尾望都
小学館文庫や復刻版など
1986年アニメ映画公開、SF漫画の金字塔。

※作品内容とかけ離れた雑記です。

絶賛アニオタだった中学生のころ、映画館にひとりで見に行った気がするが、昔の田舎の中学生がひとりで行くだろうか。学校NGでは?
まあ記憶力が悪いので曖昧。

コミックは、今でも県内唯一のアニメイトで買ったな(懐)。
映画にも感動して、設定資料集やレコードも集めた。当時はまだウチにはCDプレーヤーがなかったので、必然レコードか、カセットテープとなる。
たぶん初めて買ったレコードだと思う。
その後、何度かの引っ越しの際、私はそのレコードとコミックを手放してしまった。

実家がある人は、むかーし買った本やコミック、レコード等を取っておいてもらえる場合があるので非常にうらやましい。

手元には、丸善で数年前に買った「11人いる!」復刻版のコミックがある。大判だ。
これはこれで、老眼には優しくて良い。
しかし、昔持っていたコミックには、タダとフロルたちのほのぼの4コマ漫画が載っていた。
これが読みたくて当時のコミック(赤表紙の全集みたいなもの)をネットで探したが、古本市場でも出回っていないようだ。

また復刻版では、色々に配慮して、台詞の一部が改変されていた。記憶との違和感があったが、今の世の中、ベターな対応なのだろう。

出来れば昔のままのコミックをもう一度読んでみたい。しつこく探してみよう。

人生で持てる荷物は限られているから、引っ越しなどの度にコレクションを手放すのは仕方ない。
だが数十年経って、「あのときのアレ、取っておけば良かったな…」と思い返す日が度々来るとは、見通せなかったなあ。

一時期、ミニマリストを目指したのも私にはよろしくなかった。
そのころ読んだ瞑想の本に「すべての苦しみは執着から生まれる。執着を手放せば苦から解放される」というような事が書いてあった。
その時はなるほどと納得し、思い出深いものを相当処分した。
そして生活感のない、空虚な空間が生まれた。

その後、執着=欲を無くしたら、それって生きてる?仏になっちゃってない?と考え直す事に。
壁には絵を飾り、家の中にできるだけ生花を置くようにした。目に入ると楽しい気持ちになる小物も、じょじょに飾るようになった。
レコード収集もその一環だ。

いつも私は極端に走る。
欲望のコントロールが大切、と自分なりに結論付けた。目指すべきは、たぶん中庸だ。

でも、煩悩あってもいいじゃないか!
欲求あってこその人間だろう。

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