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ドローンレースとはなにか?FPVドローンの成り立ちを歴史から理解する/AIで自動解析して解像度をHDから4Kに/高速の弓矢を追いかけるドローン/安全管理者の必要性有無/横田 淳『週刊ドローンリアルビュー』 Vol.13

ようやく夏が始まりましたね!
さすがに暑すぎて外でドローン飛ばしているとやばいです。熱気対策に首掛け扇風機を買ってみましたが効果はいかほどか…。

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最近は搭載するカメラのサイズを大きくし始めています。

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映像は中々理想的な仕上がりになりません。ハードウェア設計やPIDチューニングなどで機体の振動を可能な限り減らしたりしていますが、それよりも課題なのがカメラのピントやフォーカスだったり…。アクションカムのようにバカピンだと気にしなくてもいいのですが奥行きを出したいなというときにどこにフォーカスを当てるのかが未だに感触がつかめません。

今月は相模湖でも色々チューニングしたいと思いますが、ドローンユーザーの皆様もぜひお越し下さい。


それでは今週のメルマガです。

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                         2020/8/5
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横田 淳『週刊ドローンリアルビュー』 Vol.13


毎週水曜日発行
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今週の目次─────────────────────────────

1.今週のトピック
2.横田のドローンガジェットレビュー
3.世界のおすすめ動画解説
4.連載:ドローンのつくり方講座
5.Q&A(何でも質問回答)

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1.今週のトピック

日本中・世界中でドローンを持ってコンテンツ企画、イベント運営、撮影している著者が毎週違ったトピックで旬な話題を提供します。

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『FPVドローンとその歴史』

これまではどちらかというと、”映像”という視点でのFPVの話が多かったのですが、今回は遊びとして、スポーツとしてのFPVドローンレースについてです。というのも、今のFPV映像の起こりはすべてここがルーツになっているからです。

ドローンレースというワードもだいぶ認知されてきていて、本格的に世界中で楽しまれるようになって5年ほど経ちました。2014年にフランスのドローンオタクたちが森の中で行ったレースが世界中に火をつけたと言われています。

○FPV Racing drone racing star wars style Pod racing are back!

動画タイトルにもある通り、まるでスターウォーズのポッドレースのようにドローンレースが高速で飛び交いスピードを競う競技です。これがきっかけとなり、日本国内でもホリエモンのサロングループからドローン団体が生まれ、その後私も所属し活動していた一般社団法人日本ドローンレースが誕生します。海外でもこの動画をきっかけにドローンレースを開催する団体が増えました。

そして、2016年3月にドバイで1億円の賞金をかけた世界大会が開催されることになったのです。始まりから1年ちょっとで、世界中からドバイにパイロットが集まり、賞金総額1億円もの大会が開催され、優勝したのがイギリスの14歳の少年ということもあり国内外のメディアに「ドローンレースってなんだ!?」と注目されることになりました。

先にあげた日本ドローンレース協会以外にも、Drone Impact ChallengeやJDLなどの団体が発足され、全国各地で大会が開かれてきました。

ここまでで行われたいたレースは「5インチ」という大きさの自作ドローンで、時速100kmを超えるスピードレースです。ルールやレギューレーションも存在していますが、車やバイクほど細かいレギュレーションはありません。ドローンレースのコースも風などで途中倒れてしまうなどのアクシデントも多くありますが、そういうときのルールなども曖昧で、まだまだ発展途上なのが実情です。

これらのドローンはすべて自作です。
既製品で売っているドローンは、機体を安定させるセンサーが豊富についているので誰でも飛ばせるがゆえに、スピードも遅いし、機動性も悪いのでレースには向きません。そのため、パイロットたちは、自分でパーツを購入し海外より調達し、はんだごてを片手に自分でドローンを作るのです。

ドローンレースで使う機体を自由自在に飛ばせることができれば、DJI製品やその他のドローンはとてもとても簡単だと理解することができます。そのため、こうした自作ドローンでレースを楽しみながら技術を研鑽し、ドローンの操縦技術を高めようと考えている人もいます。

ドローンレースはこれ単体でとてもおもしろい遊びなのですが、フリースタイルというカテゴリーも並行して楽しまれていました。アイススケートにスピードスケートとフィギュアスケートがあるように、スピードレースに対してトリックを決めたり映像美を競うのがフリースタイルです。

ここにGoProを搭載すればFPVドローンでしか撮れない疾走感のある映像表現ができるということで多くのドローンレーサーやフリースタイラーが映像表現を活発化させたのががこの1,2年です。GoProを搭載するとなると、5インチという500g以上の中型機体に搭載することになるため、自ずと屋外の自然的な映像が多くなります。

これをなんとか小型軽量なドローンに高画質カメラを搭載して面白い映像表現をしようとする人が出てきます。2017年5月に公開されたこの動画は、ドローン界隈に衝撃を与えました。

○Muscle-Up

「どうやって、この小さい輪を通しているのか?」
「なぜ、こんなに高画質なのか?」

これは、GoPro HERO5 Sessionを軽量化して、スタビライザー処理を加えて映像にしたもので、ワンカット映像として記録されています。当時、Session5を軽量化するなんてどうかしてるなと思いましたが、2020年になり多くの人がGoPro HERO6を軽量化しまくって小型ドローンに乗せることがスタンダードになっています。

ここまでは、どちらかという業界の一部の人のみに「やばいね!」「小型ドローン映像すごいね!」となっていたのですが、さらにマイクロドローン映像に火をつけたのが、我らが巨匠増田さんのオンナノコズという参考作品です。


○オンナノコズ:"Onnanocos" × Micro Drone


女子高生の脇や腕の間を通り抜け、走る女性の後ろを追走し、ワンカットで収めたこの作品は世界中でシェアされ、マイクロドローンという映像表現を世界的に確立させることになりました。

これらの映像が世に出るまでは、私も含めたドローンレーサーの多く(主に海外)はフリースタイルには興味があっても映像にはそこまで…という人が多かったのですが、技術があるパイロットたちはこぞって映像表現を始め、「Cinematic FPV」と題した映像がYoutubeに上がりまくっているのはご存知のとおりです。


ドローン映像は地上カメラには出せない表現が可能なのが大きな魅力ですが、FPVドローン映像はより臨場感を持って人間の視覚を拡張してくれる面白いツールです。ドローンレースで楽しみながら、技術を向上させ、よくよくは撮影や点検などのお仕事になるなら、子供にも勧めやすいスポーツといえますよね。ぜひ、FPVに興味を持った人はドローンレース参加や入賞を一つの目標にするのをおすすめします!

ちなみに、今日、WTWという東京を活動拠点とするドローンチームが主催するレースが大崎であるようですね!興味ある方は覗いてみては。

○WTW2020 WTWCUP 04
https://www.wtw.tokyo/2020wtwcup04

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2.横田のドローンガジェットレビュー

毎月のように新しいドローンが中国を中心に世界で開発販売されています。
横田が実際に使っているものを中心にレビュー・解説していきます。

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『Topaz Video Enhance AI』
https://topazlabs.com/video-enhance-ai/

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