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「キャンプを仕事にする。」ー外ごはんスタイリスト風森美絵さん

当日は雨かもしれない、という予報に1週間そわそわさせられながら迎えた、6月19日(土)。場所は、城山公園内のキャンプ広場。幸運にもイベント開始時には曇り空が保たれ、設営されたテント・タープ内で、まずは第一部の講演がスタートしました。

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第一部:風森さん講演 自身の経歴とデザインマインドについて
今回の講師は、画家/デザイナー/アートディレクター/クリエイティブディレクター/ 外ごはんスタイリスト、とさまざまな肩書きを持つ風森美絵さん。 

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なんと紙芝居形式で(!)自身の経歴と、キャリア形成において大切にしてきた「デザインマインド」について講演されました。

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小さな頃から絵を描くことが好きで、コンピューターで絵を描きたい、というきっかけでデザイン科へ入り、ホットドッグ屋さんをやりたい!とも思い立ち、コックさんの仕事をして調理師免許も取得。バンド活動もしつつ、その後内装補修工という職人になり独立。内装補修工は手先の器用さも求められ、絵描きの多い職種でもありました。

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そしてこの頃に、「フリーター」ではなく「フリーランス」となる、分岐点をむかえます。

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徐々に仕事が絵とデザインに絞られていく中で、趣味でバイク旅行を始める。宿をとるお金がなく、キャンプをしよう!という発想からソロキャンプを始め、ブログでその様子や外ごはんなどをあげていたら徐々にメディアから注目が集まり、外ごはんスタイリストとしての仕事が始まり、空前のキャンプブームが到来。そして仕事が広がっていきました。

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現在でも、内装補修も頼まれればやることもあり、趣味になった仕事もあれば趣味から仕事になるものもあったりでいったりきたりしている。特にキャンプは完全な趣味で、趣味が仕事になった典型的な例だ、と風森さん。

<本質をとらえ、問題を解決していくデザインマインド>

自身の仕事が多様化する中で、一本通っていた筋は「デザインマインド」
“デザイン”と聞くと目に見えるものを連想しがちですが、実はデザインの過程の多くは、「モノ」ではなく「人」を発想の中心にしているとのこと。例えば今回のイベントも、主催者がみなさんに集まってもらって、楽しんでもらえるように、このシリーズが続くように、そうするためには何が必要で何に価値があって、問題があって、どうしていけば良いのかを考える。そうやって人を中心に本質を捉え考えることがデザインマインドだという。

「人」を「自分」に当てはめてみて、本質的に自分が好きなことはなんなのか? と同時に嫌いなことは何か? を考えてみましょう。仕事にせよ趣味にせよ、何かを続けるのはなかなか難しい。 “本当に”好きなら、好きなことを深掘りしていったりちょっと離れて眺めてみたり、自分に問いかけてみたり、そうやって好きを見つめていくと嫌いなものが見えてきます。

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好きなことを見つけるために、興味をもったものには失敗を恐れずチャレンジしていくといい。失敗しても好きなものはまたチャレンジするし、失敗しなくてもやっぱり嫌いだと思えばやめればいいだけ。そうすると嫌いなものもたくさん見つかり、好きの純度が上がっていく。最終的に好きだった、だからこそやめなかった、やめられなかったことが残る。

好きなこと嫌いなことはある程度日々変化していくもの。でもその都度、デザインマインドを持って本質的な部分を考え、問題解決をしていけば大丈夫。どんどん進んだり戻ったりして道をならしていく。好きな事を仕事にするのが幸せなんじゃなく自分が幸せと思う生き方が幸せだと思う。みなさんの幸せにデザインマインドを役立ててもらえたらと思います、と締めくくった。


第二部:みんなで楽しむ <外ごはん・パエリア>

その後風森さんには、地元の朝採れ野菜を使い、アウトドアでも気軽にできるパエリア(エビ・鶏の二種)を作っていただきました。

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料理ができるまで待ちきれずにマシュマロをみんなで焼いて食べるのも楽しく、岩手産の「岩手切炭」でじっくり焼いて膨らませたマシュマロの想像以上の美味しさに参加者一同が感動する場面も。

そしてじっくり炊き込まれること数十分。高橋農園さんのお米と、あこの芽ファームのピーマン・玉ねぎ・トマト、及川農園のニンニク・パクチーをふんだんに使用したパエリアが完成!!

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気持ちいい気候の中おなかをすかせていたみなさんにより、14合も炊いていたはずのパエリアは、あっという間になくなってしまいました。

シェラカップで作る<外ごはん・おしるこ>
今回のイベントの参加資格は「シェラカップ持参」。

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いよいよ、持参したシェラカップやメスティンを使っておしるこを作ります。固形燃料で使用し、あずきと水、ひとつまみの塩を熱して、紫波町産のお餅を入れてくつくつ温めれば…かんたんおしるこの完成!大人も子供も、みんな大喜びでお餅をびよーんと伸ばします。

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自分の手でつくる外ごはん・キャンプデビューの第一歩がいよいよ踏み出された瞬間!

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<感染症対策と地場産野菜の販売>

イベントの受付時には、コミュニティナースの星さんを中心に、検温と連絡先の記帳を行い、マスクを外して食べる時間は十分にお互いの距離を取るなど、『紫波町地域活動マニュアル』にのっとった感染症対策を呼びかけました。こちらのマニュアルは紫波町公式ホームページに掲載されています。新型コロナウィルス感染症を正しく理解し、適切な感染対策を行いながら、地域活動への不安が最小限で取り組めるよう、本マニュアルを今後の地域活動の参考にしてください。

イベント時は、及川農園と、畑多楽(はたらく)メンバーのあこの芽ファームの無農薬野菜を販売。
満腹感とたっぷりの野菜をお土産に、イベントは好評のうちに終了しました。

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講演から約3時間に及ぶ盛りだくさんの内容でしたが、
「一人で参加してもみんなが暖かく迎えてくれて、一人じゃない休日が嬉しかった」
「外ごはんのハードルが下がって、自分でもやってみようと思った」
「帰りの車内で息子がずっと「楽しかった!」と言っていた」
「これからキャンプを趣味にしたい」など、参加者さんから嬉しいご意見をいただきました。

<風森さんと紫波町のつながり>
風森さんはイベントの3日前に紫波町を訪れ、「宿はこや」・「オガールイン」への宿泊・「藤屋食堂」・「よかろ」での食事、町内の散策を通じ、紫波町での滞在や交流を大いに楽しんでいました。盛岡や花巻近郊のアウトドア事情なども併せて視察し、紫波町を含め今後の仕事につながる可能性もその場で模索していました。

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「宿はこや」にて。
今後、「岩手切炭」の普及のためのクリエイティブディレクションに携わる予定で、盛岡での仕事の際などにもまた紫波町に寄りたいとのこと。紫波町と縁が繋がったことを喜ばれ、自身の新しいライフスタイルについても積極的に検討されていました。

ここ数日間一緒に紫波町を巡りながら風森さんと話していると、新しいアイディアが次々浮かび、今後一緒にこれを作ろうあれを作ろう、という話が尽きませんでした。巨大なザックにお土産の日本酒を詰め込み帰宅する風森さんとは、またすぐに紫波で会えそうな予感がします。

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ご参加頂いたみなさんありがとうございました。またお会いしましょう。

(執筆:天野咲耶) 
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イベント主催・進行・スタイリング:YOKOSAWA CAMPUS 
感染症対策・野菜の調達・販売:星真土香
講師アテンド・サポート・記事執筆:天野咲耶
サポート:岡本夏佳

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