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B islandへの旅

こんにちは! 川瀬絵画教室です。本年もよろしくお願いいたします。

皆様、お正月はどのように過ごされましたか?

件の疫病の流行で遠くに旅行しづらいので、近くに行ってみよう!と、先日6日、瀬戸内のとある島に夫と日帰り旅行しました。

姫路港から汽船で約30分、日本有数の漁業の島、坊勢島です。

遠い昔(883年)、比叡山の覚円上人という高僧が、この島に流れ着き、それを慕って弟子たち数人が島にやって来たことから、坊勢という名がついたと言われています。

旅行の目的は、次の三つでした。

1.美味しい海の幸をいただく。
2.風景画を描く。
3.身近な場所で自然を満喫する。

私は初訪問で、夫は仕事で何度か行ったことがありました。

早朝、姫路駅発のバスに乗り、朝日が清々しい姫路港から坊勢輝汽船に乗りました。数十人の方々が乗船されていました。途中船は男鹿島に寄り、8時過ぎに坊勢島の奈座港に着きました。

天気は晴れていましたが、スケッチしようと考えていた弁天島にはたくさんののぼりが風にたなびいていました。

このちょこんとした出島のような弁天島には、昔、無茶な漁をする漁師の娘が、荒れ狂う海を鎮めるために身を投げて島になったという伝説が残っています。それで小さなお宮が祀られています。

まだ影の中で、寒くもあったので、お参りしてからとりあえず島を一周してみることにしました。

海辺を巡る道を、右回りに歩いたり走ったり、ワゴン車のコミュニティバスが通る道を進んでいきました。

風が強く寒かったのですが、しばらく進むと、日が差してきて暖かさを感じました。

海に浮かぶ島々や、修理される漁船、空を舞うアオサギの群れ等、普段見ることのできない風景を眺めながら進み、とある分かれ道で高台に登っていきました。

高台にも立派な民家が立っていたり、広々した幼稚園がありました。更に進んで行くと、急に視界が開けて、目の前に海が広がりました。日が高く登り、海が光り、いくつもの島影が浮かんで見えました。

「行者堂」と、書かれた小さなお堂がありました。

お参りしてから持ってきたお茶を飲み、お菓子を食べ、一休み。

他にも途中、いくつもの小さなお不動様やお地蔵様があり、海で生きる漁師の方々が信仰しているのが分かりました。

そこから入り組んだ細い路地のような階段を降りていくと、もと来た港が見えてきました。

港近くの弁天島に日が差して、明るくなっていました。

そこで2時間半ほど、鉛筆と水彩でスケッチをしました。冒頭の写真がそれです。

とても寒く、風も吹いていました。あまりに寒いので、途中で8の字にグルグル走ったりしました。手袋したまま描きました。

なんとかでき上がり、港の待合室で待ってくれていた夫と近くの食堂に入りました。暖かくてほっとしました。

食堂には地元の方々が来られていました。お正月すぐで、うどんやラーメンはありませんでしたが、焼き魚定食、あじフライ定食を注文しました。

魚が美味しかった! 隣の机におられた年配の男性が「どこから来たんや?」と、お声がけされました。

「姫路からです。」と答えると、それから姫路ローカルの話、島の法律等、気さくにお話ししてくれ、珍しい鰹の新鮮な刺し身や、ビールまでご馳走になりました。

この3人の方々は、元遠洋船の乗組員や元漁師さんだそうで、島の言葉は姫路の言葉とも少し違うとか、すぐ隣の家島の言葉とも違うと教えてくれました。

思いがけず地元の方々に温かくもてなしていただき、2時半頃食堂を出て、港でお土産の海苔と干物を買い、帰宅の途に着きました。

日帰りでしたが、目的を果たし島の方々の温かさに触れることもでき、とても感慨深い旅でした。

またいつかあの食堂に訪れてみたいと思いました。

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