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「中年の危機」と、その乗り越え方

NETFLIXで久しぶりに部屋の中で立ち上がりスタンディングオベーションしたくなった作品。つまりは、それくらいのカタルシスを味わえた『40歳の解釈:ラダの場合』。

四十路を目前にして、劇作家としての活路を開こうともがいていたニューヨーク在住のラダは、ラッパーとして本当の自分を表現することに新たな喜びを見い出す。

サンダンス映画祭監督賞受賞作。製作・脚本・監督・主演ラダ・ブランク。つまり、ラダ自身の物語ということになると思う。

ラダは、新たなる自己表現を始める。キーワードは、FYOV→(作品のタイトル)Forty Years Old Version→(劇中のパンチライン)Find Your Own Voices!!! 

40歳よ、年齢を言い訳にせずに、自身の声に耳を傾けよ!! みたいなメッセージなのかな、と。

エイジズム、ミッドエイジクライシスをメインテーマに描きながら、ジェントリフィケーション(街の富裕化)、特定の人種へのステレオタイプ化などの問題にググッと迫っている。

モノクロ映像ということもあり、グレタ・ガーウィックの『フランシス・ハ』、スパイク・リーの『シーズ・ガッタ・ハヴ・イット』、Netflixオリジナルドラマ(エミー賞コメディ部門脚本賞にも輝いた)『マスター・オブ・ゼロ』の超神回シーズン2の8話「サンクスギビング」を思い出した。

観賞後に調べたら、「サンクスギビング」の脚本で、同作主演俳優でもあるアジズ・アンサリとともにエミー賞コメディー部門脚本賞に輝いたリナ・ウェイスがプロデューサーだった! なんと!! 

とにもかくにも、上記3作品のどれかでピンときた方は、間違いなくこの作品も気に入っていただけるかと。超絶オススメ!

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【これまでの中年考】

振り返れば、中年の私は、よく中年のことを書いているもよう。



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