北京五輪とカタールW杯と
サッカー強豪国で撮影されたゲットーを舞台にした映画作品には、かなりの確率で広場でサッカーをしている子供たちの存在がある。まったく整備されていない空き地、あるいは道端で、子供たちは楽しそうに、時には裸足で、ボールを蹴って遊んでいる。
北京五輪の開会式があった昨日、今年11月に開催されるサッカーワールドカップの日本の放映権をインターネット放送局「ABEMA」が獲得したというニュースが流れる。
日本戦は辛うじて地上波で流れるそうだが、それ以外の試合をすべて見ようとするならば、ABEMAで、さらに、課金となるのだろう。
放映権料の高騰(200億円という噂?)により、「このままだと全試合観られないのかも!」という事態を避けられたのだから、それでも喜ばしいことでもあるのだろうが、これでは子供たちが気軽に世界の一流選手のプレイに触れる機会の激減が目に見えている。
今回は、ドーハの悲劇、ジョホールバルの歓喜…のような瞬間に立ち会える人も限られる。
カタール大会を終えたとき、「サッカーをやりたい!」「世界で活躍したい!」と興奮する子供たちはどれだけ増えているだろうか?
そして、開会式。ロンドンではシェイクスピア、北京では李白が引用された、というtweetを見かける。翻って、東京五輪は、何を引用したのか、と思い返す。
心は重い。
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