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夜に駆け…つける

「なんか帯状疱疹になっちゃってさ」
と、夫から電話があったのが月曜日の朝。発症したのが首から上と聞いて、それ、ヤバいやつなんじゃ……とまず思った。最初に行った病院では担当医がおらず、とりあえず明日予約した、と言っていたので、いや、別の病院探して絶対に今日行って!と強く言った。本人もさすがに不安だったのかその日のうちに病院に行ったところ、発症後72時間でないともう薬は効かない、手遅れです…と。
それでも念の為、抗ウイルス薬と痛み止めは貰えたとのこと。火曜日、水曜日と電話で様子を伝えてもらっていたのだが、痛みと腫れが引かないようで心配は増すばかり。水曜日のお稽古が終ってからもあれこれ考えてしまい結局那須に行くことにした。夜中の高速道を100キロ設定にして駆け抜け、到着したのは3時。3時間を切ったのは私史上最速である。

夫の様子は、予想していたとはいえかなり酷く人相が完全に変わっていた。額の発疹、目の腫れ、というか顔全体が腫れ上がっている。痛み止めも一日二錠までと言われていたが、薬が切れた時の痛みに耐えられず三錠は飲んでいるとのこと。私もかなり昔に帯状疱疹になったことがあるのだが、発症したのが背中だったこと、発疹が出てからたぶんすぐに病院に行ったことで夫ほど酷い状態にはならなかった。どこに出るかは運次第とは聞くが、とにかく一番大事なのは
『すぐに病院に行くこと!』
休日だろうが夜間だろうが何としてもやっている病院を探すことに尽きる、と今回の夫を見て深く思った。

翌日、痛み止めがなくなった時に備えて病院に行った。腫れも幾分か引いていたので、どうやらピークは過ぎたのだろうと少し安心した。帰りに甘いものでも食べよう、ということで、大好きなまじょの森に寄った。

春色ジェラートはお店で食べて
ケーキはテイクアウトに。

夜中に着いてシャワーも浴びずに寝てしまったので、この日の夜は温泉にゆっくりと入り早めに就寝。予定がなければこのまま那須に滞在していたかったのだが、土曜日はどうしても外せない用事があったため金曜日の昼には那須を発つことにした。夫の様態も順調に回復していたので、帰りは心穏やかに運転することができた。

明るい昼間の東北道はやわらかな春の緑や桜の淡いピンク色があふれていて本当に美しかった。不安な気持ちいっぱいで夜中に猛スピードで走っていたのがウソのようだ。

よく立ち寄る上りの羽生SA

離れて暮らす、ってこういうことなんだよなぁ、と今回のことであらためて感じた。どんなに急いで駆けつけても3時間……
それでも車で行かれる距離であるだけ良しとするしかないのかな。

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