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生きるためのアーユルヴェーダトリートメントin バリ
今年の5月と6月に大きな心身の不調を経験した後、私はさらに健康に気を遣うようになった。週に3回はジムに通い筋トレをして、週に1度ボクシングも始めた。朝と晩にストレッチやヨガをし、手帳に自分の気持ちを書き落とし瞑想の習慣まで取り入れた。食事も飲酒の機会を減らし、14時間断食をして、なるべく自炊をして野菜や果物をたくさん取る生活をしていた。
のだけれど。
意識が高い、いい感じの生活を送っていたのだけれど。前回寝込んだのが5月だから、5ヶ月後また寝込んでしまったのだ。ベッドから起き上がれず、フラフラと活力気力が0に近い状態に再びなってしまった。私は心底頭を抱えた。なぜだなぜだなぜだ! こんなにも心身に良いと言われることはすべて取り組んできたのに。これ以上何をすればいいのか途方にくれた。絶望した。何が何がいけないのだ…と。ベッドから起き上がれなくなった私は自問自答を繰り返す。そして1人もんもんとしている間に、せっかく作り上げたヘルシーなルーティンも、我が身に築いた筋肉たちもみるみる跡形もなく消えていった。
そんな悲しみと活力気力ゼロの生活を2週間続けたあたりで、ふとアーユルヴェーダかもしれないと思った。なぜかはわからないけれどインドに行こうと思った。もう私の範囲で解決できる問題ではない、私の理解の範疇を超えたところに行かなくては! と2週間以上寝込んでフラフラになった体で夫に「もうにっちもさっちもいかないのでインド行きます」と伝えたのだ。彼は意外にも私の提案に理解を示してくれた。しかしインドは体調が悪いときにいくところではなく、危ないと。そこで近隣でインドの伝統医療が受けられる施設を探した。
インドもしくはスリランカに行く気だったが、グーグルマップで調べるとなんとバリ島ウブドでアーユルヴェーダが受けられるではないか! 私の住んでいるジャカルタからは飛行機で2時間だ。ホームページを見ると、インド人の先生がいて、レビューの評価もとても高い。正直ノリで行ける金額ではなかったけれど、心からこの心身の不調を治したかった。寝込みふさぎこむ日々が辛すぎたので、二度とこの苦しみを味わうことがないように、根本から何かを変えたかった。それを夫に伝えたら、快く送り出してくれた。
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2週間以上寝込んだ体は、しなしなに弱っていた。空港の登場場口に行くだけでハァハァと息が上がる。私は大金を払っておいてなんだけど、アーユルヴェーダについてほぼ無知の状態で向かった。インドの超絶昔からある伝統医療で、薬草を摂ったり額に油を垂らすやつ。くらいの知識しかなかった。今思うとすごい。それでも直感的に今の私に必要だと思った。飛行機の中では、本当にこれで良かったのかという迷いと、この辛さから開放されるかもしれないという希望が入り混じった不思議な状態で、ボーッとキャンディを集めるアプリゲームをひたすらしていた。
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バリの空港につくと、迎えのドライバーさんがいて一緒に施設に向かう。チェックインを済ませて、部屋で休息した。病院というよりはリゾートホテルのコテージという雰囲気で、三方の壁が窓ガラスになっており、明るくて本当に素敵な部屋だった。明日の朝、インド人のドクターと面談をしてそこから私の治療が始まる。私が選んだのはパンチャカルマというトリートメントだ。これは究極の回復治療と呼ばれるもので、病気の根源を体内から取り除き、活力を取り戻すことができると説明があった。
ベッドから起き上がり久しぶりに移動した私は8時には寝てしまった。翌日からはいよいよ全く未知の治療を受ける日々が始まる。
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