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2023年個展TONE展振り返り


会場風景1
白からオレンジのグラデーション

少し前ですが5月の個展には多くの方にご来場いただき誠にありがとうございました。コロナが5類に移行して以来の初めての個展、そしてスペースユイさんでは2年半ぶりに開催させていただいた展示でした。


「波打ち際」と「アトリエから見える山の風景」

ここ数年毎年個展を行なっており、イラストレーターとしての仕事や活動よりも美術家としての活動の方が増えてきておりました。
そんな中で自分自身も歳を重ねて何か一段上を目指したい、技法を変えるとかそういう事ではなく新しい見せ方が出来ないか悩んで絞り出した展示となりました。
今まではお越しいただいた方が、アートを購入するきっかけとなるようなモチーフだったり価格帯を考えて作品を作りそこに喜びや意義を感じていたのですが、そこは離れ「自分が見てみたい空間を作り出す」という事に重きを置きました。
これはギャラリースタッフの高橋さんと昨年夏頃話していて「洋子ちゃんが好きなようにやればいいよー!」と声をかけてくれた事がとても大きかったように感じます。ありがとう。



壁面1から壁面2へのつながりグリーンからパープルへ

じゃあ何をやろうかと数ヶ月考えていたのですが、「ゆいさんの空間全体を色の移り変わりで表現したらすごく綺麗なのではないか」とふっと思い「TONE」というタイトルが決まりました。


「TONE 波打ち際」

個展の指針を作るために初めに描いた作品。
去年顔彩を手に入れたのですが、深みや色のニュアンスが求めていた感覚にピタリと当てはまったのでベースを顔彩にしてみようと思いました。
その上に色鉛筆、レースやビーズ、オートクチュールパーツや小さな宝石と何層か重ねて立体感と奥行きを出しています。
重く層を作る感じではなくサラリと積み重なっていて「上質でありながらエフォーレス」な印象になるように。


ROUGE ポピー

額も今回はスッキリとシンプルにしたかったので、この活動を初めてからずっとお世話になっているSEMBIさんと相談をして、白いBOX型にメインとなるような作品は入れました。作品の持つ柔らかさや女性らしさに寄りすぎず、パキッとしたコンテンポラリーで上品な印象になるようにオーダーしました。


お客様から頂いた石楠花、ご実家から摘んでこられたそう。次回描きたい

お花も沢山頂きありがとうございました。
今回はお客様とも沢山お話しすることができてとても有意義な時間となりました。
懐かしい方やいつもお越しくださる方、嬉しいご報告を下さった方、初めましての方、お会い出来なかったけれどご来場頂いた方、そしていつも元気をくれる友人たちに本当に感謝しています。


期間中はワントーンの服で過ごすことが多かったです。

期間中、深く内省しなけれないけない事があり、元気の無さを隠しきれなかったり、本当に至らない部分も沢山あったのですが、今まで開いた個展の中では一番やりきった意味のある個展となりました。
自分が自分を裏切ることは決してなく、その答えや結果は全部自分に返ってくる。としみじみと感じました。
これからも誠実に清い気持ちで向き合って作品を作っていきたいと思います。

アトリエと愛しき素材たち

個展の開催にあたりスペースユイのHPでは作品作りに関する質問にお答えしています。
こちらも良かったら是非ご覧ください。
https://spaceyui.com/yoko-hasegawa-tone-2/


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