【詩】 想い
キミが消えてしまってから
僕は苦手だった家事を
やる日が増えた
いや、違うな
増えたんじゃない
今まで全く やらなかっただろ?
増えたなんて かっこつける
そんな自分に
こんな僕自身に
どうしようもなく
嫌気がさす
どこまで見栄っ張りなんだ
なんの為の見栄なんだよ
プライドと云ってしまえば
少しは聴こえがいいのか
そんなことを考える自分が
つくづく みっともない男だって
今頃になって 知った
部屋を掃除していると
あちこちに キミを感じるんだ
部屋に落ちてる羽根を見て
寝室にも
リビングにだって
こっちにも あそこにだって
羽根を見かけたら、それは
幸運の訪れを教えてくれてるの
貴方が たくさんの羽根を
観れたらいいね
きっと幾つも 幸せが訪れるから
僕はキミの想いに気付けなかった
思いやりという
優しさが
どれほど 尊いことかなんて
どれほどの愛を
僕はキミから与えてられていたか
感じようともしなかった
当たり前なんて 存在しないのに
それなのに 僕の頭の中は
当たり前だらけで
キミの想いが入るスペースは
残されて なくて
キミは 自分が消えてからも
たくさんの羽根を
僕に届けてくれる
そのことを知ってしまった僕は
家中にある羽根を
無くすなんて出来なくなった
無くしたくなかった
僕も贈りたかった
柔らかな たくさんの羽根を
キミに
贈りたかった
泣かないで 貴方
キミの声がした
ゆっくり ゆっくり
羽根が舞い降りる
天国のキミから 今日も僕に
了
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