有線LAN vs. 無線LAN 、ファイッ!

おそらく、ゲーマーと呼ばれる人たちは言うだろう。
「無線LANでマルチに参加するな」
と。それはもっともなことだ。

インターネット接続の安定性という意味では、無線LANは有線LANには勝てない。対戦途中で接続が不安定になってマッチ全体に遅延をもたらしたり、最悪の場合は接続が切断されて対戦に不均衡が発生したり、好ましいことではない。

だがちょっと待ってほしい。だからと言って、無線LANがすべて悪なのか?

否、である。

「速度」では一概に有線LAN有利ではない

たとえ話をしよう。入り口が2つあったとする。片方の入り口は広く、たくさんの人たちが一度に出入りできる。もう片方の入り口は狭く、一度に出入りできる人たちは限られる。

建物の設計によって、入り口の大きさは変わる。それは当たり前だ。実はこれと同じことが、有線LANや無線LAN機能を搭載した機器にも起こっている。その機器の建て付けによっては、無線LANのほうが通信速度やレスポンスで有利な場合がある。

ことゲーム機に限って言えば、機械設計上の違いのほか、通信機能を実装するための開発キットやプログラムの出来不出来によって、有線LANと無線LANで有意の差が生じる場合がある。

極端な話、おざなりな設計の有線LAN周りの建て付けと、懇切丁寧で超豪華な無線LAN周りの建て付けが存在したら、どんなゲームでも無線LAN有利という状況が発生する。もちろんそれは極端な例だが、これまで発売されたゲーム機やゲームソフトの中には、無線LAN使用時のほうが動作が安定するという例も実際に存在する。もちろん、いろいろと迷惑が掛かるから例は挙げない。信じるも信じないも勝手だ。

無線LANだって捨てたもんじゃないよ

盲目的に有線LANを信奉する“信者”にはなって欲しくない、という意図からこの文章を書いた。人は、目に見えないモノを信じがたい存在だ。無線LANは見えないからこそ、不当に虐げられてきた部分がある。

技術は進歩している。無線LANも進歩している。だが君はどうだ?

心に余裕を持ってゲームに臨んで欲しい。感情的にならず、理知的であって欲しい。一番大事なのはゲームを楽しむ心だ。

これからもたくさんのインターネット通信を利用したゲームが登場するだろう。そんなとき、それぞれの環境に合わせて、有線か無線か合理的な選択をして欲しいと思う。そしてLANケーブルの周りはホコリが溜まりやすい。気をつけてほしい。

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